レビュー著者: 漫画よしあし
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満州アヘンスクワッド の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- アヘンという重い題材を扱いながら、エンターテインメントとしての面白さが尋常ではありません。一度読み始めたら止まらなくなる、文字通り「中毒性」のある漫画です。
- 主人公の勇が、気弱な青年から徐々に裏社会の人間としての凄みを身につけていく(悪に染まっていく)過程にゾクゾクします。ピカレスクロマンとして最高です。
- 麗華の圧倒的なカリスマ性と、裏社会のボスたち(青幇や関東軍など)のキャラクターがどれも濃くて魅力的。彼らとの騙し合いや交渉のヒリヒリ感がたまりません。
- 当時の満州の混沌とした空気感や、多国籍な人々の欲望が渦巻く様子が、リアルな作画と丁寧な時代考証で生々しく描かれています。
- 絶体絶命のピンチを、アヘンを利用した奇策や仲間の特技で切り抜けていく展開が爽快で、「悪党版の少年漫画(ワンピース)」のようなワクワク感があります。
悪い所
- アヘン中毒者の描写が非常に生々しく、肉体的・精神的に崩壊していく様が克明に描かれているため、グロテスクな表現やドラッグの題材に耐性がない人には読むのが辛いと思います。
- 実在の歴史を背景にしていますが、かなりフィクションの要素(エンタメとしての脚色)が強いため、厳密な歴史漫画を求めている読者には違和感があるかもしれません。
- 主人公たちが完全に「悪(麻薬の密売人)」であるため、彼らが成功していく過程を手放しで応援することに倫理的な引っかかりを感じてしまう読者もいるようです。
- 暴力描写や拷問シーンなど、裏社会の残酷さを表現するためのショッキングな描写が多く、人によっては気分が悪くなる可能性があります。
- ピンチの切り抜け方が、時折「敵が都合よくアヘンに引っかかってくれる」というご都合主義に見えてしまう場面があり、サスペンスとしてのリアリティラインが揺らぐことがあります。


