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千年狐 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
千年狐
著者: 張六郎
連載: 月刊コミックフラッパー
評価: 9/10
あらすじ
古代中国、干宝の『捜神記』をベースに、千年を生きる妖狐・廣天が人間や妖怪、神々と織りなす奇譚を描く。人を化かし、時に助け、時に翻弄しながら、長い時の中で出会う者たちとの縁と別れを重ねていく。笑いと皮肉、そして切なさが交錯する物語。
良い所
- 古代中国を舞台にした独特の世界観が魅力的で、歴史好きにも楽しめる。
- 妖狐の狡猾さと人間味が同居するキャラクター造形が秀逸。
- 一話ごとに完結する短編形式が多く、テンポよく読み進められる。
- ユーモアとシリアスのバランスが絶妙で、笑いながらも考えさせられる。
- 作画が緻密で、衣装や風景の描写から時代感がしっかり伝わる。
悪い所
- 中国古典の知識がないと理解しにくいエピソードがある。
- 登場人物や用語が多く、初見では混乱しやすい。
- 短編形式ゆえにキャラクターの掘り下げが浅く感じる話もある。
- 物語の時系列が飛ぶため、流れを追いにくい部分がある。
- ギャグや皮肉のニュアンスが人によっては合わないことがある。




