レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
愚かな天使は悪魔と踊る の感想と評価(良いところ、悪いところ)
愚かな天使は悪魔と踊る
著者: アズマサワヨシ
連載: 月刊ドラゴンエイジ
評価: 8.2/10
あらすじ
魔界を救うためのアイドルを探しに人間界へやってきた悪魔・阿久津雅虎。彼は、転校生の美少女・天音リリーをスカウトしようとするが、なんと彼女の正体は悪魔の天敵「天使」だった!?アズマサワヨシが贈る、互いの目的のために相手を堕とそうと繰り広げる「ハラグロラブコメディ」。天使と悪魔の仁義なき心理戦(デッドヒート)。果たして、最後に「堕ちる」のはどっちだ!?
良い所
- 腹黒い天使・リリーと、優しすぎる悪魔・阿久津の掛け合いが最高に面白いです!お互いを「堕とそう」と仕掛ける心理戦のはずが、いつの間にか自爆してデレてしまう展開の数々に、毎回お腹を抱えて笑っています。
- 天音リリーの、表向きの清楚さと内側の狡猾さのギャップがたまりません!そんな彼女が阿久津に見せる、ふとした瞬間の「ガチ恋」な表情の破壊力が凄まじく、キャラクターの魅力だけで一気に読まされます。
- 天使と悪魔の対立というシリアス設定を、ボクシングなどのメタファーで表現する演出が斬新で面白い。コメディのテンポが非常に良く、それでいて時折入るシリアスなバトルシーンには、手に汗握る熱さがあります。
- ラブコメとしての王道を押さえつつ、「ハラグロ」というエッセンスが物語を唯一無二のものにしています。二人が少しずつ距離を縮めていく過程が、ギャグを交えて丁寧に描われていて、読後の満足感がとても高い。
- アズマサワヨシ先生の描く、独特のデフォルメと表情豊かな顔芸が作品のテンポを最大限に引き立てています。重い背景もありつつ、最後は必ず笑わせてくれる安心感があり、最後まで一気に楽しめる良作ギャグ漫画です。
悪い所
- 作者特有のシュールなギャグセンスが炸裂しているため、合わない人には少し「寒さ」を感じさせてしまうかもしれません。ノリが合うかどうかで評価が真っ二つに分かれる、非常に個性的な作品だと感じました。
- 天使と悪魔の本格的な異能バトルを期待して読むと、コメディ色が強すぎて肩透かしを食らうかもしれません。あくまで「心理戦という名のラブコメ」が主体なので、硬派なアクションを求めている人には不向きです。
- ストーリーの中盤で、二人の関係がなかなか進展せずに足踏みする時期がありました。もう少し、物語の核心に触れる展開や、世界観の掘り下げを早い段階で進めてほしかったなというのが正直な感想です。
- キャラクターの一部に生理的な不快感を覚えるようなアクの強さがあり、万人受けするタイプではないと感じました。特にリリーの腹黒さが度を過ぎて見える瞬間があるため、ヒロイン像に潔癖さを求める人には厳しいかも。
- 設定の風呂敷を広げた割に、その解決方法がギャグで流されてしまうことがあり、物語としての整合性を重視する人には不満が残るかもしれません。勢い重視の展開を許容できるかどうかが、楽しむための鍵になりますね。





