レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

ハカナキ楽園 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ハカナキ楽園

ハカナキ楽園

著者: たかちこり

連載: GANMA!

ジャンル: ファンタジーサスペンス

評価: 8.8/10

あらすじ

行方不明者が続出する街に住む牧野修が、友人が置き忘れた手帳を手にしたことで「基界」と呼ばれる異世界に引き込まれるダークファンタジー。異世界の住人「ワイルドマン」の解体作業が行われる不気味な場所で少女フィオと出会い、運命が大きく動き出す。異世界転移でありながらも、近年のRPG風ではなく「神隠し」に近い独特の世界観が持ち味。細かい描き込みによる植物や動物の表現が際立って美しく、可愛らしいキャラクターとグロテスクな世界の落差が独特の緊張感を生む。謎が重なり合う複雑な構造で読み手を引きつける、唯一無二の異世界ダークファンタジー。

良い所

  • 世界観が非常に独創的で面白い。近年流行りのRPG異世界転生ものとは全く違う神隠しに近い感覚で、謎が重なり合う複雑な構造にどんどん引き込まれていった。読んでいて本当に独特の体験だと思った。
  • 絵が独特で丁寧で、特に植物や異世界の動物の描き込みが出色だった。可愛らしいキャラクターとグロテスクな世界のギャップが著しくて、その落差が生み出す緊張感がたまらない作品だと感じた。
  • 色々まだわからないのに引き込まれる。怖いのに先が読みたい、という感覚が止まらない漫画で、設定の緻密さと世界観の完成度の高さから10巻で終了したことがとても惜しく感じてしまった。
  • 6巻あたりから急に面白くなって止まらなくなった。ダークファンタジーとして欲しいものが全部詰まっている作品で、こういう世界観を欲していたという読者には本当にドストライクだと思う。
  • ククがかわいくて、絵も没入感があって世界観に浸って読めた。現実から離れたい時にピッタリで、GANMA!というレーベル自体に興味を持つきっかけになった良作だと心から思う。

悪い所

  • グロいシーンが多くて苦手な人には絶対向かない作品だと思う。世界観は素晴らしいのだが、残酷な表現が序盤からあるので人を選ぶ漫画であることは最初に知っておいた方がいいと感じた。
  • 序盤はとにかく情報量が多くて何が起きているのか把握しにくく、読み進めるのに根気が必要だった。設定の緻密さが魅力でもある反面、最初の数巻はなかなか全体像がつかめなかった。
  • 全10巻で完結しているのだが、もっと続いてほしかったと思う部分もあって、10巻での終わり方が少し急ぎ足に感じた。世界観のスケールの大きさを考えると、もう少し丁寧に描いてほしかった。
  • GANMA!のオリジナル作品なのでマイナーな作品かもしれないが、もっと多くの人に知られてほしい。知名度の低さで存在を知らなかった人が多いのが惜しいと感じながら読み終えた作品だ。
  • 戦闘シーンは少なめで謎解きや世界の考察が中心なので、アクションを期待して読むと物足りなさを感じる可能性がある。ジャンルの期待値のコントロールが必要な作品だと思う。

同じジャンルの漫画