レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
100万の命の上に俺は立っている の感想と評価(良いところ、悪いところ)
100万の命の上に俺は立っている
連載: 別冊少年マガジン
評価: 9.1/10
あらすじ
合理的で単独行動を愛し、東京を嫌う中学3年生の四谷友助。ある日、彼はクラスメイトの少女二人と共に、謎のゲームマスターによってファンタジーの異世界へ召喚される。そこで突きつけられたのは、命懸けでクエストをクリアするデスゲームだった!一人でも生存していれば何度でも蘇るというルール。農民や料理人といった最弱のハズレ職を引いた彼らが、生き残るために知恵と戦術を尽くす極限のサバイバル。宗教対立や薬物密売、国家の建国など、現実の社会問題を痛烈に風刺した骨太なクエスト設定。命の重さと冷徹な合理主義の間で足掻く、アンチヒーローファンタジーの最高峰!
読む前に確認したい相性
向いている人
- チートに頼らずリスクとリターンを冷静に計算しながらサバイバルを乗り越える合理主義な主人公に新鮮さを感じる人
- 異世界ファンタジーと現実社会の問題が複雑に絡み合う、頭を使う重厚な設定を楽しみたい人
- 謎や伏線が多く散りばめられ、読み進めるほどに全体像が見えてくる構成に引き込まれたい人
向いていない人
- 感情より合理性を優先する主人公に共感しにくく、キャラへの愛着がなければ読み続けるのが難しくなる人
- 登場人物との感情的なつながりを大切にしながら読む人で、退場キャラへの感情的描写の少なさが気になる人
- 現実社会の問題を題材にした作品では、そのテーマが深く掘り下げられることを期待している人
良い感想・レビュー
- 俺は合理的で冷徹な主人公の四谷友助が、綺麗事を一切言わずに「クエスト攻略のために最も効率的な非情な手段」を取る姿にガチでシビれた。少年漫画なのに、甘さゼロのサバイバルのリアリティが本当に面白い。
- ただの魔王討伐じゃない。宗教対立、薬物密売、最新23巻の野心作・沼地建国編など、現実の社会問題を痛烈に風刺したクエスト設定が本当に深い。命の重さや正義とは何かを、多角的な視点から考えさせられる。
- 「パーティーのうち一人でも生き残っていれば、他全員が数十秒で復活できる」という命の軽さを逆手に取ったロジカルな戦術戦が最高にスリリング。農民や料理人などのハズレ職での泥臭い共闘に痺れる。
- かつてクエスト先で自分が関わって命を救ったはずの人々の「その後の悲惨な歴史の結末」を突きつけられる展開に鳥肌が立った。自分の選択がどう世界に影響したか、重い因果応報を背負うのが本当に切ない。
- 作画の奈央晃徳先生の、女の子たちの抜群の可愛さと、凄惨な戦闘シーンでの死にゆく者の虚ろな表情の描き分けが素晴らしい。お色気ギャグもあるけれど、根底にあるのは魂を削り合う骨太なサスペンス。
悪い感想・レビュー
- 主人公の四谷の「NPCの命を道具として扱い、冷淡に切り捨てる態度」が、僕にはどうしても生理的に受け付けなかった。合理的すぎる彼の傲慢さにイライラしてしまい、感情移入しきれなかったのが本音。
- クエストが進むにつれて、各国家間の政治交渉や世界の流通、細かな歴史設定の説明台詞が長引くのが気になった。もっと初期の、目の前の魔物と必死に戦うシンプルなスリルが欲しかったというのが正直なところ。
- キャラクターや各勢力の因縁が増えすぎて、「今誰がどの臨時部隊で、何の目的でどのゲートに向かっているか」のプロットが複雑で難解すぎる。少し間を空けて読むと、世界観の進み具合についていけなくなる。
- 「死んでも数秒で生き返る」というルールがあるため、戦闘中の「本当の意味での生命の危機」が薄れてしまった気がする。ゲーム感覚が強すぎて、命の重さを謳うテーマと矛盾しているように感じてしまう。
- 別冊少年マガジンでの連載ゆえに、単行本の発売スパンが半年近く空くことが多く、新刊が出るたびにあらすじを忘れる。おまけに1周ごとに話のノリがガラッと変わるので、テンポについていくのが少し疲れる。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
俺は合理的で冷徹な主人公の四谷友助が、綺麗事を一切言わずに「クエスト攻略のために最も効率的な非情な手段」を取る姿にガチでシビれた。少年漫画なのに、甘さゼロのサバイバルのリアリティが本当に面白い。
主人公の四谷の「NPCの命を道具として扱い、冷淡に切り捨てる態度」が、僕にはどうしても生理的に受け付けなかった。合理的すぎる彼の傲慢さにイライラしてしまい、感情移入しきれなかったのが本音。
ただの魔王討伐じゃない。宗教対立、薬物密売、最新23巻の野心作・沼地建国編など、現実の社会問題を痛烈に風刺したクエスト設定が本当に深い。命の重さや正義とは何かを、多角的な視点から考えさせられる。
クエストが進むにつれて、各国家間の政治交渉や世界の流通、細かな歴史設定の説明台詞が長引くのが気になった。もっと初期の、目の前の魔物と必死に戦うシンプルなスリルが欲しかったというのが正直なところ。
「パーティーのうち一人でも生き残っていれば、他全員が数十秒で復活できる」という命の軽さを逆手に取ったロジカルな戦術戦が最高にスリリング。農民や料理人などのハズレ職での泥臭い共闘に痺れる。
キャラクターや各勢力の因縁が増えすぎて、「今誰がどの臨時部隊で、何の目的でどのゲートに向かっているか」のプロットが複雑で難解すぎる。少し間を空けて読むと、世界観の進み具合についていけなくなる。
かつてクエスト先で自分が関わって命を救ったはずの人々の「その後の悲惨な歴史の結末」を突きつけられる展開に鳥肌が立った。自分の選択がどう世界に影響したか、重い因果応報を背負うのが本当に切ない。
「死んでも数秒で生き返る」というルールがあるため、戦闘中の「本当の意味での生命の危機」が薄れてしまった気がする。ゲーム感覚が強すぎて、命の重さを謳うテーマと矛盾しているように感じてしまう。
作画の奈央晃徳先生の、女の子たちの抜群の可愛さと、凄惨な戦闘シーンでの死にゆく者の虚ろな表情の描き分けが素晴らしい。お色気ギャグもあるけれど、根底にあるのは魂を削り合う骨太なサスペンス。
別冊少年マガジンでの連載ゆえに、単行本の発売スパンが半年近く空くことが多く、新刊が出るたびにあらすじを忘れる。おまけに1周ごとに話のノリがガラッと変わるので、テンポについていくのが少し疲れる。





