レビュー著者: 漫画よしあし
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DEATH NOTE の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 月とLが互いの正体を探り合い、一手先を読み合う究極の頭脳戦に、全ページ息が止まるほどの緊張感を覚えました!これほどまでにロジカルで、かつスリリングな心理戦を描いた漫画は後にも先にも存在しません。
- 小畑健先生の、神がかっているほど美麗な作画にただただ圧倒されます。月の冷徹な美貌や、Lの奇妙な佇まい、そして死神リュークの不気味な存在感。すべてが完璧な画力で表現されていて、美術品を眺めている気分でした。
- 「悪人を殺すことは正義か?」という、読者の倫理観を揺さぶる重厚なテーマに深く考えさせられました。月という「悪」の主人公に、いつの間にか感情移入して応援してしまう自分自身の心の闇を突きつけられた気がします。
- 全12巻という、物語を完璧に描き切るための過不足ないボリュームが素晴らしい。無駄なエピソードが一切なく、一話ごとに状況が劇的に変化していく怒涛の展開に、一度読み始めたら最後、夜更かし不可避の名作です。
- 漫画版のラストシーンの、月のあまりに無残で惨めな最後には、言葉にできないほど大きな衝撃を受けました。神を気取った天才が、最後は一人の愚かな人間として散っていく。物語の着地点として、これ以上ないほど完璧です。
悪い所
- とにかくセリフ量と情報の密度が凄まじく、読むのにかなりの知力と体力を消費します。さらっと漫画を楽しみたい時には重すぎて、一文字一文字を必死に追わないと置いていかれてしまう難解さが、人によっては敷居高く感じるかも。
- Lが退場した後の第2部の展開については、どうしても第1部の熱量に比べると少しパワーダウンしたように感じてしまいました。ニアとメロも魅力的ですが、やはり月とLのあのヒリつく対決がピークだったな、というのが本音です。
- 物語の後半、デスノートのルールが複雑になりすぎて、もはや何でもありの設定のように見えてしまう瞬間がありました。初期のシンプルな駆け引きの面白さが、少し失われてしまったのがファンとしては少し残念です。
- 一部、物語を進めるためのご都合主義的な偶然が重なっているように感じるシーンがありました。天才同士の対決だからこそ、もう少し完璧なロジックだけで追い詰めてほしかったな、という贅沢な不満があります。
- 月の女性に対する扱いがかなり冷酷で、読んでいて不快感を覚える場面もありました。彼のキャラクター性を表す演出なのは分かりますが、海砂を道具のように利用し続ける姿には、最後まで素直に共感しきれませんでした。





