レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
NINETEEN の感想と評価(良いところ、悪いところ)
読む前に確認したい相性
向いている人
- ある時代の都会的で華やかな空気を、美麗な筆致で味わう恋愛群像劇が好きな人
- 大人と子供の境界に立つ年頃特有の、万能感と焦燥が入り混じる心情に共感したい人
- 切ない恋愛模様と当時の美意識の融合に、文学的でセンチメンタルな香りを感じたい人
向いていない人
- 今の感覚で見ると軽薄に映る価値観に、没入できず鼻についてしまう人
- 優柔不断で流されやすい主人公の言動に、たびたびイライラを覚えやすい人
- ドラマチックなクライマックスを求め、エピソードの羅列を物足りなく思ってしまう人
良い感想・レビュー
- 1980年代後半の都会的で華やかな空気感が、きたがわ先生の圧倒的に美麗な筆致で蘇ります!DCブランドを纏い、ディスコやデートに明け暮れる若者たちの「熱気と浮遊感」が、一コマ一コマから溢れ出しています。
- 「19歳という大人と子供の境界線」特有の、万能感と焦燥感がリアルに描かれています。一至の不器用な恋心や、仲間たちとの軽薄に見えて実は繊細な繋がりは、世代を超えて「あの頃の自分」を呼び起こす魔力がある。
- スタイリッシュなファッションや小物の描写が、「当時の最先端の美意識」を完璧に保存しています。資料的な価値さえ感じる緻密な作画と、トレンディドラマのような切ない恋愛模様の融合に、深く陶酔させられました。
- 登場する女性キャラクターたちが皆、自立した美しさを持っており、「憧れの年上女性」への憧憬と葛藤が秀逸に描かれています。一至が失恋や失敗を通じて、少しずつ「男」になっていく過程の泥臭さに、深く共感。
- 都会の夜の風景や、雨の日の切ない空気感の表現が神懸かっています。きたがわ先生独自の繊細なスクリーントーンの使い分けと、余韻のある台詞回しが、物語に文学的な香りと圧倒的なセンチメンタリズムを与えています。
悪い感想・レビュー
- バブル期の浮ついた価値観や、今読むと鼻につくようなエリート意識が気になる場面がありました。当時の最先端ではありましたが、現代の価値観から見ると「軽薄すぎる」と感じられ、没入できない可能性が低くない。
- 主人公の一至が、「あまりに流されやすく、優柔不断すぎる」ため、読んでいてイライラを感じることが多かったです。若さゆえの過ちとは言え、誠実さに欠ける言動に共感するのが難しい時期もありました。
- 物語の構成がエピソードの羅列に近く、大きな物語のうねりを感じにくい箇所がありました。当時の「お洒落な日常」を切り取ることが主眼のため、ドラマチックなクライマックスを期待すると肩透かしを食らいます。
- きたがわ先生の作画が、「綺麗すぎて逆に人間的な体温を感じにくい」瞬間がありました。ファッション誌のような完璧な美しさが、泥臭い感情の吐露と噛み合っていないように見えることがあり、好みが分かれる点。
- 特定の女性キャラクターへの執着が長く続き、物語がループしているように感じる時期がありました。成長物語ではありますが、その変化が非常に緩やかで、いつまでも同じ場所で立ち止まっているもどかしさが惜しい。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
1980年代後半の都会的で華やかな空気感が、きたがわ先生の圧倒的に美麗な筆致で蘇ります!DCブランドを纏い、ディスコやデートに明け暮れる若者たちの「熱気と浮遊感」が、一コマ一コマから溢れ出しています。
バブル期の浮ついた価値観や、今読むと鼻につくようなエリート意識が気になる場面がありました。当時の最先端ではありましたが、現代の価値観から見ると「軽薄すぎる」と感じられ、没入できない可能性が低くない。
「19歳という大人と子供の境界線」特有の、万能感と焦燥感がリアルに描かれています。一至の不器用な恋心や、仲間たちとの軽薄に見えて実は繊細な繋がりは、世代を超えて「あの頃の自分」を呼び起こす魔力がある。
主人公の一至が、「あまりに流されやすく、優柔不断すぎる」ため、読んでいてイライラを感じることが多かったです。若さゆえの過ちとは言え、誠実さに欠ける言動に共感するのが難しい時期もありました。
スタイリッシュなファッションや小物の描写が、「当時の最先端の美意識」を完璧に保存しています。資料的な価値さえ感じる緻密な作画と、トレンディドラマのような切ない恋愛模様の融合に、深く陶酔させられました。
物語の構成がエピソードの羅列に近く、大きな物語のうねりを感じにくい箇所がありました。当時の「お洒落な日常」を切り取ることが主眼のため、ドラマチックなクライマックスを期待すると肩透かしを食らいます。
登場する女性キャラクターたちが皆、自立した美しさを持っており、「憧れの年上女性」への憧憬と葛藤が秀逸に描かれています。一至が失恋や失敗を通じて、少しずつ「男」になっていく過程の泥臭さに、深く共感。
きたがわ先生の作画が、「綺麗すぎて逆に人間的な体温を感じにくい」瞬間がありました。ファッション誌のような完璧な美しさが、泥臭い感情の吐露と噛み合っていないように見えることがあり、好みが分かれる点。
都会の夜の風景や、雨の日の切ない空気感の表現が神懸かっています。きたがわ先生独自の繊細なスクリーントーンの使い分けと、余韻のある台詞回しが、物語に文学的な香りと圧倒的なセンチメンタリズムを与えています。
特定の女性キャラクターへの執着が長く続き、物語がループしているように感じる時期がありました。成長物語ではありますが、その変化が非常に緩やかで、いつまでも同じ場所で立ち止まっているもどかしさが惜しい。




