最終更新日:

売国機関 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

売国機関

売国機関

著者: カルロ・ゼン/品佳直

連載: くらげバンチ/コミックバンチKai

軍事政治サスペンスドラマ

評価: 8.8/10

あらすじ

西のクライス連邦と東のガルダリケ王国という二大国に挟まれた緩衝国家・チュファルテク合同共和国は、戦争終結から1年後、連邦との安全保障条約を締結しようとしていた。しかし国内では排外主義者が台頭し、条約に反対する動きが激化する。共和国軍務省法務局公衆衛生課独立大隊、通称“オペラ座”は、国家の安定と平和を守るため、諜報・粛清・心理戦を駆使して暗躍する。冷徹な少佐ヨランダ・ロフスキと仲間たちが、国内外の敵と対峙しながら戦後の不安定な秩序を生き抜く姿を描く。

良い所

  • 戦後の不安定な政治情勢と諜報戦がリアルに描かれており、緊張感が途切れない。
  • キャラクターの心理描写が丁寧で、特にロフスキ少佐の信念と冷徹さに引き込まれる。
  • 軍事・政治用語や作戦描写が本格的で、硬派な軍記物としての満足度が高い。
  • シリアスな展開の中に時折挟まれる皮肉やユーモアが絶妙で、重くなりすぎない。
  • 作画が緻密で、軍服や武器、都市風景などのディテールが作品世界の説得力を高めている。

悪い所

  • 専門用語や政治背景の説明が多く、慣れるまで読み進めるのに時間がかかる。
  • 物語の進行がゆっくりで、アクション性を期待すると物足りなく感じる巻がある。
  • 登場人物が多く、関係性や立場を把握するのに苦労する場面がある。
  • 会話中心の場面が長く続くことがあり、テンポが停滞する印象を受けることがある。
  • 戦闘シーンよりも政治的駆け引きが主体のため、派手な展開を好む読者には合わない。

同じジャンルの漫画

売国機関 の感想・レビュー - 漫画よしあし