レビュー著者: 漫画よしあし
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クレバテス−魔獣の王と赤子と屍の勇者− の感想と評価(良いところ、悪いところ)
クレバテス−魔獣の王と赤子と屍の勇者−
著者: 岩原裕二
連載: LINEマンガ
評価: 8.5/10
あらすじ
人智を超えた知能と絶大な破壊力を持つ魔獣王クレバテス。彼は討伐にやってきた13人の勇者たちに激昂し、人類を滅ぼすことを決意する。しかし、死に際の勇者から思いがけず人間の赤子を託されてしまう。人類を滅ぼすつもりだった魔獣王だが、なぜかその「運命の赤子」を手元に置き、屍となった勇者を使役しながら奇妙な育児の旅を始めることになる。岩原裕二が圧倒的な画力で描き出す、重厚でダークな世界観とクリーチャーデザインが魅力の本格ハイファンタジー。絶望的な終末世界を舞台に、魔獣王と赤子、そして屍の勇者が織りなす、新時代の異色サバイバル育児日誌がいま幕を開ける!
良い所
- 人類を滅ぼそうとする恐ろしい魔獣王が、ひょんなことから人間の赤子を育てることになるというギャップが最高に面白いです。圧倒的な力を持つ彼が育児に奮闘する姿に、思わず頬が緩んでしまいました。
- ありふれた異世界転生モノとは一線を画す、アメコミのような重厚なファンタジーの世界観に一気に引き込まれました。岩原裕二先生の練り込まれた独自の設定が素晴らしく、先が読めない展開にワクワクします。
- 岩原裕二先生の圧倒的で安定した画力と、クリーチャーデザインの秀逸さに惚れ惚れしてしまいます。テンポの良いストーリー展開と迫力満点のアクションシーンが組み合わさり、文句なしの面白さです。
- 魔獣王クレバテスと赤子、そして屍の勇者という異色のパーティが織りなす旅がとても魅力的です。過酷な世界を生き抜く彼らの絆が少しずつ深まっていく過程が丁寧に描かれていて、深く感情移入してしまいます。
- 絶望的な終末世界を舞台にしながらも、赤子の存在が希望の光となっていて心が温まります。シリアスなバトルとコミカルな育児のバランスが絶妙で、ページをめくる手が止まらなくなる圧倒的な名作ファンタジーです。
悪い所
- エルフやドワーフといった既存のファンタジー種族ではなく独自の種族や設定が多いため、序盤は世界観が少し理解しがたいと感じました。専門用語も多くて、物語に入り込むまでに少し時間がかかってしまいます。
- 魔獣との戦いなどでグロテスクな描写や残酷なシーンが結構含まれるため、痛々しい表現が苦手な私には少し読むのがキツかったです。人を選ぶハードな作風なので、グロ耐性がないと厳しいかもしれません。
- 学園編などに突入して登場人物が一気に増えてくると、物語の方向性がどうなるのか少し不安になりました。純粋な魔獣王と赤子の冒険をもっと長く見ていたかったので、少し展開が散らかっているように感じます。
- 魔獣王がそこまでして人間の赤子を守り育てる理由が、個人的にはまだしっくりこなくて感情移入しきれない部分があります。もう少し彼の心情の変化や動機づけを深く掘り下げて描いてほしかったなと思います。
- アクションシーンの迫力は凄いですが、描き込みが細かすぎて何が起きているか把握しづらいコマが時々あります。もう少しスッキリした構図だとバトルの流れが分かりやすかったのにと少し不満に感じてしまいます。





