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最終更新日:

怪人麗嬢 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

怪人麗嬢

著者: 中山敦支

連載: 週刊ヤングジャンプ

ジャンル: バトルダークファンタジー

評価: 8.3/10

あらすじ

かつて少女たちが憧れた「麗嬢」。しかし、現代では異形の怪物「怪人」へと変貌し、人々を襲う恐怖の対象となっていた。怪人を狩るために自らも怪人の力を宿した少女たちが、残酷な運命に身を投じていく。狂気と悲哀、そして圧倒的な暴力。田代哲也が放つ、美しくも醜い、少女たちの生存を賭けたダークバトルファンタジーが開幕!

良い所

  • 「怪人へと変貌する少女たち」の悲劇性が非常に濃密に描かれていて、一気に世界観に引き込まれました。田代先生の描く異形のデザインが秀逸で、美しさと醜さが同居した独特の造形美に圧倒されます。
  • ただのバトル漫画ではなく、狂気に染まっていくキャラクターの心理描写が本当に凄まじいです。自分が人間でなくなっていく恐怖と戦いながら、それでも戦い続ける彼女たちの姿に、何度も胸を締め付けられました。
  • 戦闘シーンの躍動感と残酷描写のバランスが絶妙で、手に汗握る死闘の連続に目が離せません。敵である怪人側にも救われない過去があることが描かれていて、物語全体に漂う救いようのない絶望感が堪りません。
  • 少女たちの絆が深まっていく様子が、常に死と隣り合わせの極限状態だからこそ、より切なく美しく感じられます。お互いを支え合いながらも、いつか自分も怪人になってしまうという恐怖に怯える姿がリアルで素晴らしいです。
  • 物語のテンポが非常に良く、次々と明かされる衝撃の事実に翻弄されっぱなしでした。王道のダークファンタジーの要素を抑えつつ、田代先生独自の尖った演出が光る、非常に熱量のある傑作だと思います。

悪い所

  • 全体的に描写が非常にダークで残酷なため、精神的にかなりキツいと感じる場面が多くありました。救いのない展開が延々と続くので、明るい気分になれる作品を求めている人には絶対に向かない、人を選ぶ作品です。
  • 登場するキャラクターたちの感情が常に極端というか、「狂っている」状態がデフォルトなため、普通の感性の私には感情移入が難しい時期がありました。もう少し、彼女たちの「人間らしさ」を丁寧に見せてほしかったです。
  • 物語の設定が重層的で複雑なため、現在何のために戦っているのかという目的意識が見失われそうになることがありました。もう少し、ストーリーの主軸となる目的をシンプルに提示してほしかったなと感じました。
  • 作画の書き込みが凄まじい反面、画面が黒すぎて何が起きているのか分かりづらいコマがいくつか見受けられました。ダークな雰囲気を出す演出なのは分かりますが、視認性がもう少し良ければもっと楽しめました。
  • ヒロインたちが受ける苦難があまりにも過酷すぎて、作者の嗜虐的な意図を強く感じてしまう場面があり、少し引いてしまいました。もう少し、彼女たちに寄り添うような温かい目線でのエピソードも欲しかったです。

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