レビュー著者: 漫画よしあし
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惡の華 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 思春期特有の「閉塞感」や「自意識の暴走」が凄まじい筆致で描かれていて、読んでいて心臓がバクバクしました。自分の中にあったドロドロした感情を代弁してもらったようで、魂を激しく揺さぶられた傑作です。
- 仲村さんの圧倒的なカリスマ性と狂気に、一瞬で魅了されました。彼女が放つ「クソムシ」という言葉が快感に変わるほど、物語の世界観に引き込まれる。これほどまでに読者の心を掴んで離さないヒロインは他にいない。
- 第2部の高校生編で描かれる過去との対峙や再生の物語が、非常に誠実で感動的でした。ただ壊すだけでなく、壊れた後にどう生きるかを真正面から描く押見先生の誠実さに、最後は涙が止まりませんでした。最高の名作。
- ボードレールの詩をモチーフにした耽美的で不穏な空気感がたまりません!絵の力だけで感情が痛いほど伝わってくる演出力が天才的。読み終わった後も、この作品の残した余韻から抜け出せないほど深い衝撃を受けました。
- 一気読みしましたが、圧倒的な構成力と心理描写に脱帽。自分自身の黒歴史や痛い記憶を抉り出される感覚は唯一無二です。どんなに辛い展開でもページを捲る手が止まらない、中毒性が非常に高い素晴らしい漫画です。
悪い所
- 体操着を盗んだり教室を破壊したりといった背徳的な行動の連続が、私にはどうしても生理的に受け付けませんでした。あまりの気持ち悪さに吐き気がしてしまい、登場人物の誰にも感情移入できず本当に苦痛でした。
- 全編を通して救いのない重苦しい空気が漂っていて、読んでいて精神的にかなり削られました。鬱展開が強烈すぎて、心が元気な時じゃないと到底読み進めるのは本当にキツく、かなり人を選ぶ作品だと感じます。
- 物語の後半になるにつれて描写が抽象的で難解になり、何が言いたいのか理解が追いつかなくなりました。第1部の衝撃的な展開が面白かった分、少し迷走しているように感じられてしまい不完全燃焼な気分です。
- 登場人物たちが揃いも揃って狂っているため、共感の余地が全くありませんでした。ただのイカれた子供たちの暴走を見せられているようで、読み進めるほどストレスが溜まるばかりで私には全く合わなかったです。
- 押見先生の描く独特のデッサンや絵のクセに、最後まで馴染めませんでした。特に顔の表情が不気味に強調されるシーンが怖すぎて、純粋にストーリーを楽しみたい私には演出が過剰に思えてしまい、残念でした。




