レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
EVOL (イーヴォー) の感想と評価(良いところ、悪いところ)
EVOL (イーヴォー)
完結著者: カネコアツシ
連載: 月刊コミックビーム
評価: 8.5/10
あらすじ
血統で受け継ぐ「異能力」を持つヒーローたちが平和を守る世界。だがその裏では、不寛容や無関心、理不尽がはびこっていた。いじめや虐待、差別に直面したノゾミ、アカリ、サクラの3人は、世界に絶望して自殺をはかる。それは未遂に終わり、目覚めた病院で体に異能が宿っていることに気づく。指で小さな穴を開ける、手のひらから火を出す、5cmだけ空を飛ぶ。どれも地味だが、本来はヒーロー一族しか持てない力だった。3人は自らを悪「EVOL」と名乗り、偽善に満ちた社会への叛逆を始める。崇拝者やヴィランが集まり、ヒーローとの死闘の末にたどり着いた先で、世界の真相が明かされる衝撃の問題作!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 白と黒の圧倒的なコントラストが効いた、ポップでダイナミックな画風に一瞬で魂を掴まれるような読書体験を求めている人
- 正義やヒーローという概念の欺瞞を暴き、弱者が世界に反逆していく切実な物語に深く共感したいと思っている人
- 孤独と痛みを抱えた者たちが寄り添い合い暴走していく、悲しくも美しい関係性から目が離せなくなる人
向いていない人
- 極めて暴力的で破壊的な描写が続くため、道徳的な観点からの不快感を覚えやすく、過激な題材に感情移入しづらい人
- 個性が強くアーティスティックな絵柄や情報量の多い背景より、一般的で読みやすく整った絵柄を好む人
- 社会への怒りの解決を破壊と暴力ではなく、建設的な反論や内面的な葛藤でじっくり描いてほしいと望む人
良い感想・レビュー
- カネコアツシの最新作。THE BOYS的なアンチヒーローものだが、そこからひとひねりして、社会に絶望した悪と正義とも言いづらいヒーローの戦いを描いていて引き込まれた。
- 思いつきのレベルじゃなく、徹底的にアメコミを深掘りしてる。ダークナイトリターンズやウォッチマンが扱った主題に、日本漫画がついに追いついたと感じた。
- 最初はどんなものか見るだけのつもりだった。それが次第に世界観に魅入ってしまい、気づけば全巻買っていた。ダークでも重すぎず軽すぎず、ちょうどいい。
- 絵がとにかくスタイリッシュでかっこいい。アメコミ調の白黒が映えていて、偽善ヒーローに反逆するジュブナイルとしても最高。キタニタツヤのコラボから入ったが、引き込まれた。
- セリフが少なめで絵で見せる作家性が光ってる。映画を一本見ているような臨場感があって、10代の反逆がエスカレートしていくのを応援してしまった。
悪い感想・レビュー
- 悪役がだいたいデブなのが気になった。クズな連中にも家族がいて社会で生きていることを描かないと内閉的なまま終わる。ザ・ボーイズと比べて視野が狭い気がする。
- ページ数がある割に展開が遅い。ある程度まとまってから読んだほうがいいかもしれない。少年たちの行動も、ただの犯罪や憂さ晴らしに見えてしまった。
- 絵柄が独特すぎて、私には少し読みにくかった。コマ割りや線の強さに圧倒されて、ストーリーが頭に入ってこない部分があった。好みは分かれると思う。
- 虐待やいじめ、自殺未遂など、序盤の鬱屈した描写がかなりキツかった。スカッとする展開がまったくないので、精神的に元気なときじゃないと読めないと思った。
- 最終10巻の結末は余韻を残しすぎな終わり方で、賛否が分かれそうだと感じた。多くを語らないスタイルは嫌いじゃないが、もう少しカタルシスがほしかった。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
カネコアツシの最新作。THE BOYS的なアンチヒーローものだが、そこからひとひねりして、社会に絶望した悪と正義とも言いづらいヒーローの戦いを描いていて引き込まれた。
悪役がだいたいデブなのが気になった。クズな連中にも家族がいて社会で生きていることを描かないと内閉的なまま終わる。ザ・ボーイズと比べて視野が狭い気がする。
思いつきのレベルじゃなく、徹底的にアメコミを深掘りしてる。ダークナイトリターンズやウォッチマンが扱った主題に、日本漫画がついに追いついたと感じた。
ページ数がある割に展開が遅い。ある程度まとまってから読んだほうがいいかもしれない。少年たちの行動も、ただの犯罪や憂さ晴らしに見えてしまった。
最初はどんなものか見るだけのつもりだった。それが次第に世界観に魅入ってしまい、気づけば全巻買っていた。ダークでも重すぎず軽すぎず、ちょうどいい。
絵柄が独特すぎて、私には少し読みにくかった。コマ割りや線の強さに圧倒されて、ストーリーが頭に入ってこない部分があった。好みは分かれると思う。
絵がとにかくスタイリッシュでかっこいい。アメコミ調の白黒が映えていて、偽善ヒーローに反逆するジュブナイルとしても最高。キタニタツヤのコラボから入ったが、引き込まれた。
虐待やいじめ、自殺未遂など、序盤の鬱屈した描写がかなりキツかった。スカッとする展開がまったくないので、精神的に元気なときじゃないと読めないと思った。
セリフが少なめで絵で見せる作家性が光ってる。映画を一本見ているような臨場感があって、10代の反逆がエスカレートしていくのを応援してしまった。
最終10巻の結末は余韻を残しすぎな終わり方で、賛否が分かれそうだと感じた。多くを語らないスタイルは嫌いじゃないが、もう少しカタルシスがほしかった。




