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最終更新日:

三丁目の夕日 夕焼けの詩 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

三丁目の夕日 夕焼けの詩

三丁目の夕日 夕焼けの詩

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著者: 西岸良平

連載: ビッグコミックオリジナル

ジャンル: ドラマ日常昭和レトロ

評価: 8.8/10

あらすじ

昭和30年代の東京下町にある「夕日町三丁目」を舞台に、貧しくも温かく、助け合って生きていた人々のありふれた日常を優しく描き出す。鈴木オート一家、駄菓子屋の茶川、熱い心を持った子どもたち、犬や泥棒、時に死神や宇宙人まで、多彩な登場人物たちが織りなすオムニバス形式。西岸良平による素朴で味わい深い唯一無二の画風が、テレビ、車、路地裏といった当時の懐かしい情景を見事に視覚化する。不便だからこそ生まれた対面での心の触れ合い、ご近所の思いやり、そして涙を誘う家族の深い絆。現代社会の希薄な人間関係に疲れたすべての人々の荒んだ心をきれいに洗い流してくれる、昭和ノスタルジーと人間賛歌の不朽の金字塔!

良い所

  • 貧しくても誰もが明日を信じて一生懸命に生きていた、昭和30年代の温かい空気感が本当に素晴らしい。路地裏の匂いや当時の子どもの遊びが克明に描かれていて、読むたびに胸がぎゅっと切なく懐かしくなる。
  • 鈴木オートや茶川といったお馴染みの面々が、お互いに助け合って生きる近所付き合いに深く感動した。ギスギスした不快な悪意が一切なく、困った時はお互い様という下町の温かい人間関係に私自身救われる。
  • 西岸先生ならではの、デフォルメされた素朴で温かみのある作画のクオリティがこの物語に完璧にマッチしている。当時のテレビや車、生活小物の描き込みが本当に緻密で、昭和の資料としても極めて価値が高い。
  • 1話あたりの短い枠の中に、深い感動と哀愁が毎回凝縮されているのが素晴らしい。ちょっとした日常のなかに笑いと涙があり、まるで極上の短編小説を読んでいるかのような贅沢な気分になる。
  • ネットもスマホもない時代だからこその、対面での泥臭くも温かい人と人との繋がりに心奪われた。現代社会の人間関係の希薄さに疲れた私の心をきれいに洗い流してくれる、生涯何度も読み返したくなるバイブルだ。

悪い所

  • 実際の昭和はもっと不衛生で公害や貧困、差別が酷かったはずなのに、当時の暗部を都合よく排除した美化が少し気になった。現代を否定して過去ばかりを綺麗事のユートピアにするノリに、冷めてしまう瞬間がある。
  • 50年以上も続いている長寿作品なため、中盤以降は同じようなお話や展開の使い回しによるマンネリ感がどうしても否めない。一気読みすると、あまりにも同じパターンの連続で少し飽きてしまった。
  • シンプルな絵柄は良いが、現代の美麗デジタル作画に慣れていると、デフォルメの強すぎる簡素な顔の絵が馴染めなかった。キャラクターの顔が似ているため、衣装が変わると誰が誰だか少し混乱してしまう。
  • ほのぼのした昭和の下町日常ものなのに、たまに描かれる不気味で不穏なオカルトホラー要素に戸惑った。死神や妖怪、宇宙人などが不意に絡む奇妙な話は、純粋な心温まる人情劇だけを求める私には合わなかった。
  • 長寿連載なため、新規読者にとっては全巻を集めて追うハードルの高さが凄まじい。コンビニ本やテーマ別傑作選も乱立していて種類が多く、どこから買えばいいのかわからず購入を諦めた。

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