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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

鈴木先生 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

鈴木先生

著者: 武富健治

連載: 漫画アクション

ジャンル: 青年漫画ヒューマンドラマ学園漫画社会派

評価: 8.7/10

あらすじ

中学2年A組の担任、国語教師の鈴木先生。目を向けるのは荒れた問題児ではなく、手のかからないごく普通の生徒たちがすり減らしていく心のほうだ。給食の残飯、避妊の指導、恋やつまずき。ささいに見える出来事のたびに鈴木先生は考えすぎるほど考え、生徒と対等に言葉をぶつけ合う。やがて自身のできちゃった結婚が知られ、教室は結婚とは何か、性とは何かを問い直す討論の場に変わる。規律を絶対とする同僚との対立、生徒会の選挙で火花を散らす価値観。大人の矛盾を目の当たりにした生徒たちは、それぞれの答えを探しはじめる。マルとバツでは割り切れない世界をどう生きるか、正面から差し出してくる会話劇!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • マルかバツかで割り切れないグレーゾーンをどう生きるかという問いに、じっくり付き合ってみたい人
  • 文芸誌のように文字が詰まった会話劇にどっぷり浸かりたい、セリフの多さを苦にしない人
  • 学園ものでは光が当たりにくい、目立たない生徒たちのすり減っていく心を描く物語を読んでみたい人

向いていない人

  • テンポよく話が進む漫画が好きで、理屈っぽい長ゼリフの応酬を追いかけるのがしんどい人
  • 中学生の性をめぐる場面や踏み込んだ描写に触れると気持ちが重くなり、読むのに身構えてしまう
  • 大人がゆっくり崩れていく重くて後味の残る展開が苦手で、読み終えたあとはスカッとしたい人

良い感想・レビュー

  • 鈴木先生が悩めば悩むほど、読んでいる私のほうがわくわくしてくるのが不思議だった。ささいなもめ事にも重い試練にも全力でぶつかっていく教師像は、これまで見たことがない。
  • でき婚をめぐってクラスで糾弾会が始まるのですが、これがちゃんと議論として成り立っているのに驚きました。空気を読めず的外れな意見を言う子まで混ざっていて、妙にリアルなんです。
  • 鈴木先生が子どもに向ける主張の根っこには、世の中はマルとバツで割り切れない、グレーゾーンをどう捉えて生きるかという考えがある。セリフの量が多くて、漫画というより文芸誌を読んでいる気分になる。
  • 今の学校教育は手のかからない生徒の心の摩耗の上に支えられている。この台詞が今も頭に残っている。快楽だけを切り取る行為になっている、という避妊指導の説き方が俺にはすっと入ってきた。
  • 問題児も優等生も元気な子も大人びた子も入り混じる、ごく普通のクラスの話です。扱う問題はささいに映るかもしれません。でも人間対人間の想いのぶつかり合いが地味なわけがないと思います。

悪い感想・レビュー

  • セリフが多すぎてコマ割りがびっしり文字で埋め尽くされていて、漫画を読むというより論文や小説を読まされているような疲労感がある。テンポの良さを求めている自分にとっては、正直かなりきつい。
  • 評判が良いので手に取ったのですが、私には倫理の面でも感覚の面でも受け入れられないところがありました。教育指導と称して中学生の性を扱う場面は、どうしても気持ち悪さのほうが勝ってしまいます。
  • 大人たちの理屈と、鈴木先生の独りよがりに見えるほど過剰な思考についていけず、途中で読むのをやめてしまった。生徒の夢や進路を否定する場面もあり、生徒たちのほうが気の毒に思えてきた。
  • 同僚の教師が精神的に崩れていく展開や、学級崩壊ぎみのドタバタなど、読んでいて気持ちを削られる重くて暗い場面が続く。スカッとする学園ものを期待していた私には、どうにも後味がよくない。
  • 絵柄がかなり独特で古びた感じがあり、キャラクターの顔や表情の生々しさは好みが分かれると思う。登場人物がそろって難しい言葉で長々とやり合うので、話の進みがどうにも遅い

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