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多重人格探偵サイコ の感想と評価(良いところ、悪いところ)

多重人格探偵サイコ

多重人格探偵サイコ

著者: 大塚英志田島昭宇

連載: ヤングアニマル

ジャンル: ミステリーホラーサスペンス

評価: 8.8/10

あらすじ

猟奇事件が頻発する東京を舞台に、多重人格を持つ探偵・小林洋介と、彼を追う刑事たちの歪んだ関係を描くサイコサスペンス漫画。人格が切り替わるごとに推理方法や行動原理が一変し、事件の真相だけでなく人間の闇や狂気が容赦なく暴かれていく。猟奇描写と哲学的テーマが交錯する、強烈な読後感を残す作品。

良い所

  • 読んでいて背筋が冷えるほど狂気の描写が鋭く、サスペンス漫画としての完成度が非常に高いと感じた。
  • 多重人格という設定を単なるギミックで終わらせず、物語構造そのものに組み込んでいる点が圧倒的に面白い。
  • 田島昭宇の絵が不安感や猟奇性を極限まで引き上げていて、この作風でしか成立しない作品だと思った。
  • 事件ごとにテーマ性がはっきりしており、単なる猟奇ものではなく人間心理を深く抉ってくる。
  • 重くて救いのない展開が多いが、その分読後に強烈な余韻が残り、忘れられない漫画になった。

悪い所

  • 猟奇表現がかなり過激で、グロテスクな描写が苦手な自分には読むのが正直つらかった。
  • 話が複雑で専門用語や比喩も多く、途中で展開を追うのが難しく感じる場面があった。
  • 人格や設定が次々に増えていくため、後半は整理しないと理解が追いつかない。
  • 救いのない結末や陰鬱な雰囲気が続き、気軽に楽しめる漫画ではないと感じた。
  • 巻によってテンポにムラがあり、事件の収束が急に感じられるところがあった。

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