レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

ましろのおと の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ましろのおと

ましろのおと

著者: 羅川真里茂

連載: 月刊少年マガジン

ジャンル: 音楽少年マンガヒューマンドラマ三味線青春

評価: 8.7/10

あらすじ

津軽三味線を背負い、単身青森から東京へとやってきた16歳の少年・澤村雪。三味線の師匠でもあった最愛の祖父を亡くし、自分が弾くべき「音」を見失ってしまった彼は、あてもなく上京した街で様々な人々と出逢う。豪快すぎる母親の計らいで高校に通うことになった雪は、三味線愛好会の仲間たちや、圧倒的な才能を持つ同世代のライバルたちと出会い、再び三味線と向き合い始める。祖父の模倣から抜け出し、自分自身の魂を震わせる「ましろの音」を探すための苦悩と成長の日々。圧倒的な表現力で描かれる演奏シーンは、まるで漫画から生きた音が聴こえてくるかのよう。羅川真里茂が熱量全開で贈る、至高の津軽三味線青春ストーリー!

良い所

  • 津軽三味という渋いテーマでありながら、ものすごく熱くて読み応えのある青春ストーリーに一気に引き込まれました!羅川真里茂先生の圧倒的な表現力で、漫画なのに大迫力の三味線の音が聴こえてくるようです。
  • 主人公の雪が東京での様々な出会いや、三味線愛好会の仲間たちとの切磋琢磨を通じて、自分自身の音を見つけ出し人間として成長していく過程に何度も涙しました。私の心を震わせた最高の音楽漫画です。
  • キャラクターたちの素朴な津軽弁が心地よく、田沼総一などのライバルたちとの熱いドラマにすっかり夢中になりました。三味線に懸ける若者たちの情熱と情景描写が本当に美しくて、何度読み返しても感動します。
  • 祖父の音を追いかけていた雪が、もがき苦しみながらも自分だけの音を奏でる瞬間のカタルシスは言葉では言い表せません!演奏シーンの迫力が凄まじく、読んでいるこちらまで息を呑むほどの緊張感を味わえました。
  • 『赤ちゃんと僕』の羅川先生の作品ということで読みましたが、人間ドラマの奥深さは流石の一言です。仲間と音を合わせていく喜びや、ライバルとの激しい闘いなど、青春のすべてが詰まった大好きな作品です。

悪い所

  • 序盤において、家出同然で上京した雪に都合よく住む場所や支援者が現れる展開に、少しご都合主義を感じてしまいました。設定が唐突すぎて感情移入しにくく、物語の世界に入り込むまでに少し時間がかかりました。
  • 雪の母親である梅子をはじめ、一部のライバルや関係者の言動が非常に強烈でアクが強いため、身勝手な振る舞いを見ていてかなりイライラしてしまいました。読んでいて精神的に少し疲れてしまう瞬間がありました。
  • 全31巻とかなりの長編であるため、大会での熱い展開の後に訪れるスランプや日常パートの繰り返しに、中盤以降で少しマンネリやテンポの遅さを感じてしまいました。一気に読むと途中で少し飽きが来てしまいます。
  • 三味線の演奏シーンは迫力があるのですが、専門的な用語や流派の解説が長々と続くことがあり、文字を読むのに少し疲れてしまう箇所がありました。もう少し分かりやすくシンプルに描いてほしかったなと思います。
  • 雪が自分の音を見つけるまでの苦悩が深く長く描かれるため、爽快なサクセスストーリーを期待して読むと少し重苦しく感じてしまいます。天才ゆえの葛藤とはいえ、ウジウジ悩む姿に少しヤキモキしてしまいました。

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