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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

坂道のアポロン の感想と評価(良いところ、悪いところ)

坂道のアポロン

坂道のアポロン

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著者: 小玉ユキ

連載: 月刊flowers

ジャンル: 音楽ヒューマンドラマ青春女性マンガ

評価: 8.8/10

あらすじ

1966年夏、横須賀から長崎県佐世保の高校に転入した西見薫は、人付き合いが苦手で孤独な日々を送っていた。ある日、クラスの問題児・川渕千太郎がジャズドラムを叩いているのを目にし、クラシックピアノの腕を買われてセッションに加わる。正反対の性格の二人だが、ジャズを通じて友情が育まれていく。千太郎の幼なじみ・迎律子を巡る複雑な三角関係、学生運動が盛んだった時代の波、それぞれの家庭の事情が絡み合いながら物語が展開する。佐世保の坂道と九州の方言が物語に温度を与え、昭和40年代の青春の空気を作り出す。文化祭での即興セッション、すれ違いの連続、そして確かな絆の形成を、全9巻で描く青春漫画の傑作。テレビアニメ・実写映画にもなった、小玉ユキの代表作!

良い所

  • 「くっさーい青春ストーリーがかなり苦手な私」でも、こんなにスルスルと心に入ってくる青春漫画は初めてでした。バックグラウンドがしっかりしていてキャラクターがブレないので、どの世代にも通じると思います。
  • 都会のボンと温かみのある不良がジャズで心を通わせていく王道ストーリーを、丁寧に描くとこんなに胸を打つ作品になるのかと感動しました。「〜したっちゃやろ」などの方言がほっこりかわいくて耳に残ります。
  • ジャズ歴15年ですが、自分の中でしっくりくるのはこの作品とround about midnightだけです。アニメでは割愛された詳細まで漫画で見られたので満足で、何度も読み返しています。
  • ジャズを通じて友情が芽生え、固い絆になり、「一生もん」に昇華していく様が紡ぎ出されていくのを見ながら、昔に自分も同じようなことを思った既視感に涙が止まりませんでした。
  • 10代の成長過程で多くの人が経験するだろう繊細で過剰な自意識、友情と恋の狭間の痛みが昭和の香りとジャズのエッセンスを加えて唯一無二の輝きを放っています。物語の途中も読後感も逃げがなくて爽やかです。

悪い所

  • ボンがウジウジしすぎてイライラさせられるとこが多いのですが、りっちゃんも千太郎もボンのことを大事に思っていてそれが伝わるシーンに何回かウルウルきました。
  • 高校編は儚い青春の形を丁寧に描いているのですが、終盤早い展開に少し戸惑いを感じてしまいました。しかし最後はきちんと締めてくれたと思いますし、小玉先生の描く女の子がものすごく可愛いです。
  • アニメを先に観ましたが、演奏のシーンだけは、やはりアニメのほうが動きと音があってよかったと感じました。漫画のほうが心情の説明は丁寧でこれはこれで悪くないのですが、85点という評価が正直なところです。
  • 設定は1966年ということで、ちょっと作品の時代の雰囲気と合ってないのでは?と思いましたが、地方だとこんな感じだったんでしょうかね……まだ戦後の雰囲気が濃い感じがしました。
  • 全体的には素敵な青春ストーリーでしたが、千が不幸の連続で可哀想過ぎて残念でした。卒業も文化祭もさせてあげたかったし、家庭的に安心な時間がもっとあるとよかった、とどうしても思ってしまいます。

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