レビュー著者: 漫画よしあし
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カムヤライド の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 特撮ヒーローものへの愛と日本神話の知識が絶妙にミックスされていて、大人の少年心をくすぐられまくります。「変身して戦う」ことのプリミティブな格好良さがここにあります。
- 久正人先生の影を強く意識したベタ塗りの作画が、古代の神秘的で少し恐ろしい雰囲気を完璧に表現しています。一枚絵としての完成度が高く、見惚れてしまうページが何度もあります。
- 「まつろわぬ神々」の解釈とデザインが素晴らしい。ただの怪物ではなく、かつて信仰されていた存在としての凄みがあり、それと戦うモンマたちのドラマに深みを与えています。
- 古代日本という舞台設定が新鮮で、歴史や神話の要素がストーリーにうまく組み込まれているため、歴史好き・神話好きにはたまらない知的な面白さがあります。
- 「正義」とは何か、信仰とは何かを問いかける重厚なテーマがありながら、根底には「ヒーローが敵を倒す」という熱いエンタメ性が貫かれていて、非常にバランスが良いです。
悪い所
- 絵柄が非常に個性的(アメコミや影絵のよう)なので、一般的な日本の漫画の絵柄に慣れていると、最初は状況が分かりにくかったり、とっつきにくさを感じると思います。
- 神話や古代史の専門用語、独自のルビが多く、設定を理解しながら読み進めるのにかなり頭を使います。サラッと読み流せるタイプの作品ではありません。
- 展開がかなり重厚で、一話一話の情報量も多いため、少しテンポが遅いと感じることがあります。腰を据えてじっくり読む時間が取れないと途中で止まってしまうかも。
- 特撮のお約束を踏襲している部分が多いため、その文脈を知らないと「なぜ急にそんな展開に?」と置いてきぼりにされてしまう場面が少しあるかもしれません。
- 魅力的な敵キャラクターが多いのですが、戦いの結末があっさりしていることがあり、「もっと彼らの物語を見たかった」と物足りなさを感じてしまうことがありました。



