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昭和元禄落語心中 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
昭和元禄落語心中
著者: 雲田はるこ
連載: ITAN/BE・LOVE
評価: 9/10
あらすじ
昭和の落語界を舞台に、伝説の落語家・有楽亭八雲と、彼に弟子入りした元チンピラの与太郎、そして夭逝した天才落語家・助六をめぐる人間模様を描く。落語という芸の世界に生きる人々の愛憎、友情、そして芸に懸ける執念が、時代の移り変わりとともに重厚に描かれる。
良い所
- 落語の口演シーンが迫力満点で、紙の上なのに声が聞こえるようだった。
- 八雲と助六の対比が鮮烈で、芸に生きる人間の業を感じた。
- 昭和の空気感が丁寧に描かれていて、時代背景に没入できた。
- 人間関係の複雑さがリアルで、読み進めるほどに深みが増した。
- 芸と人生が交錯する重厚なテーマに心を揺さぶられた。
悪い所
- 落語の専門用語が多く、知識がないと理解しづらい部分があった。
- ストーリーが重厚すぎて、気軽に読むには少し疲れる。
- キャラクターの心情が複雑で、感情移入しにくい場面があった。
- 展開がゆっくりで、テンポを求める読者には合わない。
- 芸に生きる姿勢が強調されすぎて、暗い印象を受ける巻もあった。




