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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

屍鬼 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

屍鬼

著者: 小野不由美藤崎竜

連載: ジャンプスクエア

ジャンル: ミステリーサスペンス・ホラー

評価: 8.4/10

あらすじ

199X年の猛暑の夏、一本の国道でしか外とつながらない山あいの外場村で、村人の腐乱死体が相次いで見つかる。時を同じくして高台に不気味な洋館が建ち、謎めいた一家が越してきた。原因不明の連続死に、村の医師は疫病を疑って奔走するが犠牲者は増えるばかり。やがて死んだはずの者が起き上がり、生者の血を吸う「屍鬼」の姿が明らかになっていく。高校生の夏野は親友を屍鬼に奪われ、たった一人でも抗うと決める。人間か、屍鬼か。追いつめられた村は狩る側と狩られる側に裂け、正気と狂気の境が音を立てて崩れていく。どちらにも理があり、どちらも引けない。閉ざされた村で燃え広がる、救いなき生存戦争!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • じわじわと追いつめられていく閉ざされた村の恐怖を、時間をかけてじっくり味わいたい人
  • 怪物そのものより、追いつめられて正気を失っていく人間の狂気のほうが怖いと感じる人
  • 原作つきでありながら大きな改変も恐れずに描いた大胆なコミカライズを存分に楽しめる人

向いていない人

  • 重厚で緻密な原作小説の雰囲気を、漫画でも一切崩さず忠実になぞってほしいと強く願う人
  • 張り詰めたシリアスな物語の途中に挟まるデフォルメのギャグ演出で気持ちが途切れてしまう人
  • キャラの奇抜な見た目そのものより、まっすぐ背筋が凍る直球の怖さをずっと求めている人

良い感想・レビュー

  • 登場人物がとにかく多いのに一人ひとりちゃんと描き分けられていて、原作を知らない私でも迷わず読めました。絵がスタイリッシュでかっこいいのもうれしい。
  • 妻を実験のサンプルとして冷静に解剖していく尾崎の場面が忘れられません。真実にたどり着く者ほど狂気と紙一重だと突きつけられて、背筋が寒くなりました。
  • 屍鬼そのものより、狩る側にまわった村人たちの姿のほうがずっと怖い。どちらが正しいのか分からなくなる混沌にのみ込まれて、読む手が重くなりました。
  • 血で血を洗う惨殺の場面に、あのポップな絵柄が妙にはまるんです。ときどき挟まるデフォルメのギャグが、かえって本編の陰惨さを引き立てていて唸りました。
  • 小説では死ぬはずの夏野が起き上がり、人狼として自分から戦いにいく。この漫画版だけの改変にぐいぐい引き込まれて、先の展開が気になって仕方なかった。

悪い感想・レビュー

  • 藤崎先生の絵はとにかく癖が強くて、正直はじめは顔つきや衣装の奇抜さに気を取られてしまいました。慣れるまでは少し読みづらさを感じたのが本音です。
  • 原作の重厚な雰囲気が好きだった身には、萌えを狙ったようなロリ顔やショタ顔がつらい。派手で記号的なキャラデザのせいで怖さが半減した気がしました。
  • 後半でもちょくちょく挟まるシュールなギャグに、何度も気持ちが途切れました。せっかくの張り詰めたシリアスな空気が損なわれるのは残念でならない。
  • ホラーが苦手な私でも読み切れてしまったのは、裏を返せば独特のタッチのせいでまるで怖さが伝わってこないから。そこは肩透かしを食らった気分でした。
  • 沙子とポエムめいた会話ばかりしている静信に、最後まで感情移入できませんでした。行動に一本の芯がないキャラで、見ているとむしろイライラしてしまう。

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