レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
スロウスタート の感想と評価(良いところ、悪いところ)
スロウスタート
著者: 篤見唯子
連載: まんがタイムきらら
評価: 8.4/10
あらすじ
不本意な浪人を経て、みんなより1年遅れて高校生になった一之瀬花名。塞ぎ込んでいた日々からようやく抜け出したものの、ひとつ年上だという秘密はクラスメイトに言えないままです。そんな彼女のまわりに集まったのは、変わり者なのに気配り上手なたまて、誰にでもぐいぐい近づく栄依子、人見知りの冠。友達と笑い合える毎日が楽しくなるほど、隠しごとは少しずつ重くなっていきます。手料理をふるまったり、友達を両親に紹介したり、夏休みに離れるのをさみしいと感じたり。ゆっくりとしか進めない花名の小さな一歩に、思わず頬がゆるむはず。丸くふわふわした絵柄の奥に、浪人という痛みをそっと抱えた日常コメディ。いつか友達に打ち明けたいと願う、遅れてきた高校生活の始まり!
読む前に確認したい相性
向いている人
- かわいい絵柄のゆるい日常4コマで、女の子たちのほのぼのしたやりとりを楽しみたい人
- 明るい日常の奥にある人に言えない悩みや秘密を、少しずつ乗り越えていく物語に弱い人
- 女の子同士のほんのり百合っぽい関係性も含めて、仲良しグループの空気を味わいたい人
向いていない人
- 大きな事件や派手な展開が続く物語を求めていて、ゆっくり進む日常ものは物足りない人
- 巻を追うごとに強まる同性同士の生々しい絡みや百合っぽさが苦手で、そうした描写のある作品は避けたい人
- 人間関係のシビアな距離感や地味な重さを、のんびりした日常ものには求めていない人
良い感想・レビュー
- 丸くてふわふわした女の子たちの絵がとにかく可愛い。浪人というじわっと痛い設定を抱えているのに、絵柄とキャラの良さでさらっと読ませてくれるところが好きだ。
- 志温さんに手料理をふるまったり、友達を両親に紹介したり。ほかの人には小さな一歩でも、スタートが遅れた花名にとっては確かな一歩なんだと思うと、じんとくるんですよね。
- 誰にでも大胆にアプローチする栄依子が、担任の先生にだけはたじたじになる。攻める側が逆にやり込められるギャップが微笑ましくて、真っ赤になって退散する姿にニヤニヤが止まらなかった。
- 栄依子も冠も、みんなが花名を優しいまなざしで見守っているのが伝わってきます。友達の秘密に寄り添って一緒に泣ける花名もまたいい子で、涙腺にくる場面がけっこうありました。
- のほほんとした日常に、浪人の悩みから大胆なエロネタまで幅広く詰まった作品だ。それでも過度なお色気には走らず賑やかさを保つから、コメディ部分で気楽に笑える。
悪い感想・レビュー
- ふわふわの絵柄のわりに、キャラ同士の距離感がけっこうシビアに描かれています。浪人がトラウマや秘密として扱われるぶん、人付き合いが苦手だと地味に辛い気分になりました。
- 女の子同士の絡みに生々しいエロスがあり、巻を追うごとに強まる百合っぽさはかなりあからさま。基本は日常4コマなので大半の人は気にならないと思うが、そういうのが苦手なら勧めにくい。
- たまて、栄依子、冠のほうがキャラが立っていて、主人公の影がちょっと薄め。とくに栄依子は大胆なアプローチのインパクトが強く、花名の小さな成長が霞んでしまいそうになる。
- 栄依子と先生の関係がどういう間柄なのか、いまいちつかめない。憧れにしては攻めすぎているし、栄依子が主導権を握れない唯一の相手でもあるから、うーんと考えこむ。
- ほぼ女子ばかりの日常系で、いつも花名の世話を焼いてくれる志温さんが好きなのに、なかなか出番が回ってこないのが残念です。次こそはと期待しています。
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