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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

イエスタデイをうたって の感想と評価(良いところ、悪いところ)

イエスタデイをうたって

イエスタデイをうたって

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著者: 冬目景

連載: グランドジャンプ/ビジネスジャンプ

ジャンル: 青年漫画恋愛青春群像劇

評価: 7.9/10

あらすじ

大学を出たのに何者にもなれず、コンビニのバイトで時間をつぶす青年・リクオ。そんな彼の前に、カラスを肩に乗せた風変わりな少女ハルが現れる。一目惚れした当初から変わらずリクオを想い続けるハル、リクオが大学時代から憧れを抱き続ける元同級生・榀子、そして榀子に片想いしながら美術を学ぶために上京してきた年下の浪。四人の片思いがほどけないまま絡まり合い、誰もが本音を言えずにすれ違っていく。前に進みたいのに進めない、認めたくないのに認めてしまう。そんなもどかしい気持ちが、九〇年代の空気とともに胸へ沁みてくる。傷つきながらも、少しずつ自分に正直になっていく四人の青春!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 大きな出来事が起きなくても、言葉にならない心の動きや気持ちのぶれをじっくり味わいたい人
  • 携帯もネットもない、九〇年代のひっそりとした空気感に懐かしさやぬくもりをおぼえる人
  • 急いで答えが出なくても、もどかしい片思いの揺れと葛藤をじっくり追いかけながら読みたい人

向いていない人

  • 登場人物の関係がテンポよく動いて、わかりやすい恋愛の決着と達成感をはっきり求めたい人
  • 決断できない主人公がどうにも苦手で、煮え切らない言動と態度がひたすらストレスに感じてしまう人
  • 刺激的な展開や盛り上がりを求める読者で、静かで地味な空気感を退屈に感じてしまいやすい人

良い感想・レビュー

  1. 今ではもう味わえない九〇年代の街の匂いが、ページから漂ってくる。派手な出来事は起きないのに、不器用な人たちのやりとりがいちいち愛おしくて、この時代の空気にどっぷりはまった。
  2. ハルの一途さに何度も胸を締めつけられた。好きな人が別の女性を見ていると知っても、想いを引っ込められない。まっすぐすぎる片思いがこんなに苦しくて、こんなに可愛いとは思いませんでした。
  3. 榀子という女性に、なぜか惹かれてしまう。過去の恋を捨てられず、宙ぶらりんなまま揺れ続ける。その危うい不安定さが妙に人間くさくて、応援したいのかイライラしたいのかわからないまま読んでいた。
  4. 普段はシャイで頼りないリクオが、終盤で本心をまっすぐ口にする場面にぐっときた。いつもの煮え切らなさを知っているからこそ、あの一言が効いてくる。あそこだけは、かっこよかった。
  5. 一話ごとに大事件があるわけじゃない。それでも細かな仕草や表情で言葉にならない気持ちをすくい取る描き方がある。そこが妙に刺さって、思ったより長く読んでしまった。

悪い感想・レビュー

  1. とにかく主人公が煮え切らない。美少女に好かれているのに別の女性を追い、定職にも就かない。何ひとつ決められない態度に、なんでそこで動かないんだとイライラした場面が多かった。
  2. 榀子の言動には正直イライラした。告白を断ったくせに距離は縮めない、頼みごとはする。振り回すだけの甘えが積み重なっていくのを見ていると、途中から普通に腹が立った。
  3. 進みそうで進まない関係が延々と続く。何かが起こりそうで起こらない、そのじれったいモラトリアムを心地よいと思えるかどうかで、好き嫌いがきれいに分かれると感じた。
  4. 全体に地味で、九〇年代の華やかさとは無縁の暗い雰囲気が漂う。モノクロの絵もその陰のある空気を強めていて、明るい恋愛ものを期待して読むと肩透かしを食らってしまう。
  5. 昔の作品だから許される部分もあるけれど、男も女もしょうもないと感じた瞬間が何度かあった。身勝手なすれ違いが積もると、登場人物に共感しづらくなって距離を置きたくなる。

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