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どん底からのし上がる!痛快な下克上と泥くさい成り上がりを描く10巻以上の長編漫画9選

公開日:2026年08月11日更新日:2026年08月11日

殴られる側、使い走り、金も後ろ盾もない男。物語の始まりで、彼らは誰の目にも留まらない場所にいます。そこから一段ずつ上がっていく話は、何度読んでも同じところで胸が鳴ります。

ここに集めたのは、そんな最底辺からの下克上を長い時間をかけて描いた9作品。ヤンキー、極道、ボクシング、戦国と舞台はばらばらですが、どれも主人公が転んで、笑われて、それでも立ち上がる。

すべて10巻以上の長編なので、勢いのある序盤だけでなく、頂点に届くまでの遠回りごと味わえます。

目次

選び方のポイント

  1. 1. どこから這い上がるのか、出発点で選ぶ

    同じ下克上でも、始まりの底の深さで読み心地が変わります。学校でカツアゲされていた少年、しくじって命を落としたチンピラ、家族に見捨てられた子ども。自分がいちばん重ねやすい出発点を選ぶと、のし上がる場面の効き方がまるで違ってきます。

  2. 2. 武器は拳か、頭か、運か

    腕っぷしで押し切る主人公もいれば、先を読む知恵で這い上がる男もいます。ハッタリと運だけで頂点に着いてしまう変わり種も。強さの種類が変われば勝つ場面の気持ちよさも変わるので、好みの武器から選ぶのが早道です。

  3. 3. 笑いながら読めるか、腹の底が重いか

    下ネタとギャグで突っ走るものから、虐待や拷問を正面から描くものまで幅があります。疲れている日に重いものを開くとしんどいので、いまの気分に合わせて選んでください。

  4. 4. 最終巻まで出ているか、まだ続いているか

    9作品のうち8作品は最終巻まで出ていて、結末まで一気に読み切れます。キングダムだけは今も続いているので、続きを待つ時間ごと楽しみたい人に向きます。

9作品の比較表

順位作品名ジャンル完結評価
1カメレオンカメレオンヤンキー/ギャグ/青春漫画/学園完結8.2/10
2代紋<エンブレム>TAKE2代紋<エンブレム>TAKE2ヤクザ/バトル・アクション/タイムスリップ/SF完結7.5/10
3疾風伝説 特攻の拓疾風伝説 特攻の拓ヤンキー/青春漫画/アクション完結8.7/10
4サンクチュアリサンクチュアリ青年漫画/サスペンス完結8.8/10
5センゴクセンゴク青年漫画・アクション/歴史・時代劇完結8.7/10
6リクドウリクドウ青年漫画/スポーツ/アクション/サスペンス完結9/10
7RAINBOW-二舎六房の七人-RAINBOW-二舎六房の七人-ハードボイルド/人間ドラマ/昭和・戦後完結8.8/10
8東京卍リベンジャーズ東京卍リベンジャーズヤンキー/アクション/サスペンス完結9.2/10
9キングダムキングダムドラマ/戦争/歴史連載中9.6/10
1

カメレオン

完結

喧嘩最弱のクズがハッタリと強運だけでヤンキーの頂点へ駆け上がる爆笑成り上がり伝説

カメレオン
作者
加瀬あつし
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
ヤンキー/ギャグ/青春漫画/学園
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

喧嘩は最弱、性格は打算的。それでもハッタリと運だけで頂点まで駆け上がる疾走感のある成り上がりが、毎回どう切り抜けるのかと読み手を引っ張ります。小さな吹き出しにまで仕込まれた言い回しで腹が痛くなるほど笑わせておいて、シリアス編では主人公の台詞にホロリとさせる。笑いと涙の落差が効いてきます。

気になる点

下ネタの量が多く、下ネタ頼みのノリが合わないと中盤にたどり着く前にしんどくなります。主人公は身内さえ平気で利用する打算的な男で、最後まで好感が持てないまま終わる場合もあります。同じ構図の使い回しが目につく場面や、敵のいなくなる受験編での後半の失速も引っかかる点です。

こんな人におすすめ

クズだけど憎めない主人公が強運とハッタリで頂点へ駆け上がる、痛快な成り上がり劇を一気に楽しみたい人

こんな人には不向き

上品で毒のない笑いを求めていて、下ネタ中心のノリが続くとだんだんつらくなってしまう人

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2

代紋<エンブレム>TAKE2

完結

死んだヤクザが十年前に戻り、未来の記憶を武器に極道の頂点を目指す成り上がり劇。

代紋<エンブレム>TAKE2
作者
木内一雅/渡辺潤
掲載誌
週刊ヤングマガジン
ジャンル
ヤクザ/バトル・アクション/タイムスリップ/SF
完結
完結
評価
7.5/10

良い点

自分に跳ね返った弾で死ぬという情けない幕切れから十年前へ戻り、未来の記憶を抱えたまま裏社会を歩き直す。この出だしでつかまれます。先を知っていても甘くはなく、勝った分の代償が降りかかる。組の立ち上げ、刑務所、地方の組、本家への復帰と、節目ごとに相手の格が上がる運びが知恵で這い上がる熱を支えます。

気になる点

傭兵が乗り込んで東京が戦場になるあたりから、ヤクザ漫画としての面白さが薄れます。硬派だった路線が別物のSFへ傾き、畳めなくなった大風呂敷に付き合わされる感覚が残ります。長く読んできたぶん、夢落ちのような結末にもつまずきます。

こんな人におすすめ

一度どん底まで落ちた男が、記憶だけを頼りに人生をやり直して成り上がる話に胸が躍る人

こんな人には不向き

物語の締め方に納得したい気持ちが強くて、賛否がはっきり割れた幕切れには付き合いたくない人

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3

疾風伝説 特攻の拓

完結

パシリだった少年が暴走族の世界に飛び込み、度胸と仲間への思いで化け物たちを惹きつける!

疾風伝説 特攻の拓
作者
佐木飛朗斗/所十三
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
ヤンキー/青春漫画/アクション
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

パシリだった少年が、土壇場の度胸ひとつで化け物じみた不良たちを引き寄せていきます。旧車の描き込みは細かく、読み終わると単車に乗りたくなるほど。引用符を使った詩のような言葉の中毒性と、宮沢賢治を愛する男まで出てくる懐の深さで、ただのヤンキー漫画では終わりません。

気になる点

登場人物とチームが多いうえ顔つきの似たキャラもいるため、抗争の場面では把握するのに一苦労します。主人公が劇的に強くなるわけではないので、無双を期待すると肩透かしを喰らいます。大怪我の次のコマで平気で動くなどツッコミどころの多さも冷める要因で、最終回にも伏線が残ります。

こんな人におすすめ

旧車や単車のリアルな描写にわくわくして、男の浪漫が詰まった世界観にどっぷり浸りたい人

こんな人には不向き

主人公が右肩上がりにどんどん強くなるスカッとする無双展開を期待して読み進めたい人

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4

サンクチュアリ

完結

政治と極道、表と裏から日本の頂点を狙う二人の男の野望と友情を描く社会派劇画

サンクチュアリ
作者
史村翔/池上遼一
掲載誌
ビッグコミックスペリオール
ジャンル
青年漫画/サスペンス
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

虐殺の地獄を生き延びた二人が、極道と政治の表と裏から国を獲りにいく。この出発点からして骨太です。九〇年代前半の話なのに古びず、腐った政治家や権力者をねじ伏せていく流れがとにかく爽快。惚れた相手のために全部を懸ける男くさい生き様と、線の太い絵ががっちり噛み合っています。

気になる点

絵は美しいもののどの顔も主人公に似ていて、誰が誰だか見分けのつかない場面が出てきます。極道が友を首相へ押し上げる筋書きは現実離れが過ぎ、途中で気持ちが冷める瞬間もあります。女性の扱いが雑な点や、大風呂敷の割に終わり方が急ぎ足な点も物足りません。

こんな人におすすめ

政治の世界と裏社会、両側から国を変えていくという大きな筋書きに、腹を据えて付き合ってみたい人

こんな人には不向き

物語に現実味を求めるほうで、とんとん拍子に進む成り上がりを見ると気持ちが冷めてしまう人

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5

センゴク

完結

出世と大失敗を繰り返した実在の武将が、泥くさい合戦を駆け抜ける戦国絵巻

センゴク
作者
宮下英樹
掲載誌
週刊ヤングマガジン
ジャンル
青年漫画・アクション/歴史・時代劇
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

弓で倒れる者が七割、刀はほとんど役に立たない。調べ尽くされた戦場の描き方で、知っていたはずの戦国がまるで別物に見えてきます。出世しては大失敗して落ち、また這い上がる。馬鹿もやるのに憎めない主人公で、友だちのような秀吉との距離感も含めて負けを抱えた男の面白さについつい肩入れしてしまいます。

気になる点

顔立ちが似ていて誰が誰か分からなくなるうえ、官位入りのフルネームも重なるので読む速さを削ぐ情報量にてこずります。泥くさいタッチは、格好よさを求める目にはとっつきにくいところ。資料を引いた長い説明で合戦の勢いが止まり、話が進むほど蚊帳の外に置かれる主役が増えていきます。

こんな人におすすめ

弓や槍が実際にどう使われていたかまで踏み込んだ合戦の考証を、堅い資料ではなく物語として味わいたい人

こんな人には不向き

顔立ちの整った武将が並ぶ華やかな絵柄で、気持ちよくすっきり読める戦国ものを期待している人

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6

リクドウ

完結

父親の自殺、虐待を生き抜いた少年が、拳一つで闇から這い上がるダークボクシング劇!

リクドウ
作者
松原利光
掲載誌
週刊ヤングジャンプ
ジャンル
青年漫画/スポーツ/アクション/サスペンス
完結
完結
評価
9/10

良い点

父の自殺、母からのネグレクト。地獄のような幼少期を抜けた少年が、拳を生きている証としてライバルたちと魂を削り合います。一打の重さや飛び散る汗まで伝わる作画は度肝を抜く迫力で、幼馴染との不器用な純愛や、親代わりの元ヤクザとの擬似親子のような絆が凄惨な世界に救いを差し込みます。

気になる点

第1巻から続く胸糞悪い地獄のような序盤は重く、ボクシングが始まるまで読むのに体力がいります。動機が過去のトラウマと直結しているぶん、終始ピリピリした空気が続きます。相手も救いようのない悪人か凄惨な被害者に寄りがちで、終盤からエピローグにかけては駆け足に感じられます。

こんな人におすすめ

過酷な境遇を抱えた主人公が魂を削りながら拳をぶつけ合う、生きるか死ぬかの格闘に本気で熱くなれる人

こんな人には不向き

序盤に続く親の死・ネグレクト・暴力など地獄のような展開がヘビーすぎてきつい人

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7

RAINBOW-二舎六房の七人-

完結

戦後の少年院で出会った6人が、約束を胸にどん底からはい上がる友情譚!

RAINBOW-二舎六房の七人-
作者
柿崎正澄/安部譲二
掲載誌
週刊ヤングサンデー/ビッグコミックスピリッツ
ジャンル
ハードボイルド/人間ドラマ/昭和・戦後
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

戦後の少年院で出会った6人と、拷問を一身に引き受けるアンチャン。今どき珍しい命知らずの友情が真正面から描かれ、普通の恋愛物では泣かない人まで序盤から涙腺をやられます。悪役まで一人ひとり立っていて、原作者が小説家だけあって地の文にふと織り込まれる文章力にも唸らされます。

気になる点

容赦のない拷問描写が延々と続くので、読み手を選びます。大人の醜い部分がこれでもかと描かれ、耐性がないと最後まで読み通すのはしんどいところ。話の流れがワンパターンでお説教臭さを感じる場面もあり、ボクシング編が長引く後半の中だるみも惜しまれます。

こんな人におすすめ

戦後を生きる命知らずの友情に胸を熱くしたい人

こんな人には不向き

容赦のない拷問描写が続くのがつらい人

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8

東京卍リベンジャーズ

完結

恋人を死なせないため、ダメ男・タケミチが12年前にタイムリープ!暴走族『東京卍會』での成り上がりと運命へのリベンジを描く、激動のサスペンス・アクション。

東京卍リベンジャーズ
作者
和久井健
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
ヤンキー/アクション/サスペンス
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

どん底のフリーターが12年前へ跳び、最凶の暴走族に潜り込みます。不良ものに時間移動を掛け合わせた設定が斬新で、絶望からの逆転劇まで最後までハラハラさせます。喧嘩は弱いのに根性だけで強敵へ向かう主人公と、信念まで描き込まれた脇のキャラたち。黒幕を推理する楽しみもあります。

気になる点

後半になるほど話の規模が膨らみ、恋人を救うという最初の目的の純粋さが薄れていきます。中学生離れした派手な喧嘩に没入できない場面もあり、時間移動の条件や理屈は曖昧なまま。ご都合主義に見える設定が気になると、終盤の急ぎ足がよけいに引っかかります。

こんな人におすすめ

不良ものに時間移動を掛け合わせた斬新な設定で、絶望からの逆転劇に最後までハラハラしたい人

こんな人には不向き

終盤に向けて膨らむ規模や設定のインフレが気になり、最初の目的にしぼった純粋な物語を望む人

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9

キングダム

天下の大将軍を目指す少年が、史上初の中華統一に挑む熱き戦記ロマン!

キングダム
作者
原泰久
掲載誌
週刊ヤングジャンプ
ジャンル
ドラマ/戦争/歴史
完結
連載中
評価
9.6/10

良い点

戦災孤児の少年が、天下の大将軍を目指して下級兵から駆け上がります。鼓動が昂るような大合戦の臨場感に押され、歴史にくわしくなくても一気読みできる作りです。戦闘が派手なだけでなく将軍同士の策略の応酬として描かれ、将軍たちの生き様と別れが長く心に残ります。

気になる点

話が進むほどキャラの強さの描き方が大袈裟になり、白けてしまう場面が出てきます。死者蘇生のような展開で気持ちが離れることも。首が飛び胴体が真っ二つになる戦闘描写は誇張が過ぎ、どの国もなかなか滅ばない長期連載ゆえの中だるみも付いて回ります。

こんな人におすすめ

鼓動が昂るような大合戦の臨場感と熱い魂の激突に胸を熱くしたい人

こんな人には不向き

誇張のない緻密なリアル路線の戦争描写を求めている人

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目的別のおすすめ

よくある質問

キングダムは連載中ですが大丈夫ですか

9作品のうち、いまも続いているのはキングダムだけです。残る8作品は最終巻まで出ているので、結末まで一気に読み切れます。まず終わりまで見届けたい人は、キングダム以外から手をつけてください。

巻数が多そうですが、何から読めばいいですか

笑いながら進みたいならカメレオン、腰を据えて重い話を読みたいならリクドウやサンクチュアリが入り口に向きます。まず1〜2巻で肌に合うか試してから、続きを買い足すのがおすすめです。

不良やヤクザの世界が苦手でも読めますか

センゴクとキングダムは戦国と古代中国が舞台なので、現代の裏社会は出てきません。RAINBOWも戦後の少年院が舞台で、暴力描写は強いものの物語の芯にあるのは友情です。

成り上がりものは主人公が最強になっていくのですか

この9作品はそうとは限りません。特攻の拓や東京卍リベンジャーズの主人公は喧嘩が強いわけではなく、度胸と根性で周りを動かしていきます。無双を期待すると肩透かしを喰らうかもしれません。

暴力描写がきつい作品はどれですか

リクドウとRAINBOWは虐待や拷問の場面が続くので、読むのに体力がいります。キングダムも首が飛ぶ戦闘が多いため、そのあたりが苦手なら避けたほうが無難です。

まとめ

最底辺に置かれた男が、一段ずつ上がっていく。9作品に共通するのは、その道のりが決してきれいではないところです。負けて、笑われて、大事なものを失って、それでも次の朝には立ち上がる。長い巻数は、そのまま遠回りの記録でもあります。気になった一作から、頂点までの道のりを追いかけてみてください。