漫画よしあし10巻以上の漫画レビュー専門サイト

読むと心が軽くなる!ずっと付き合える10巻以上の『ほのぼの日常系漫画』おすすめ10選

公開日:2026年07月31日更新日:2026年07月31日

仕事帰りの電車や、寝る前の布団のなか。頭を使う漫画はしんどいけれど、何も読まないのは物足りない。そんな夜にちょうどいいのが、日常系と呼ばれるジャンルです。

日常系のいいところは、途中から読んでも置いていかれないこと。大きな事件も伏線もないぶん、キャラクターの何気ないやり取りだけで時間が過ぎていきます。ただ、その「何も起きなさ」は人によって退屈にもなるので、自分の好みに合う一作を選びたいところ。

ここでは10巻以上あって長く付き合える日常系を10作品ならべました。ゆるいギャグ、じんわり沁みる癒やし、汗くさい青春まで幅があるので、良い点と気になる点の両方を見ながら選んでみてください。

目次

選び方のポイント

  1. 1. 頭を空っぽにしたいなら1話完結もの

    1話ごとに話が閉じるタイプは、前の話を覚えておく必要がありません。寝る前に数ページだけ読んで閉じる、という付き合い方ができます。笑いの種類はシュール寄りが多いので、静かにクスッとしたい夜に合います。

  2. 2. 気持ちを落ち着けたいなら風景と空気で読ませる作品

    背景の描き込みや季節の移ろいが主役になるタイプです。物語の起伏はほとんどないぶん、読んでいるあいだの手ざわりが穏やか。刺激を求めて開くと退屈になるので、疲れている日にこそ効きます。

  3. 3. ゆるさのなかに手ごたえもほしいなら成長が見える作品

    のんびりした日常のなかで、主人公が少しずつ変わっていくタイプ。癒やしだけで終わらず、読み終えたあとに何か残ってほしい人に向きます。そのぶん重たい場面も混ざるので、完全な無風を求めるなら避けたほうが無難です。

10作品の比較表

順位作品名ジャンル完結評価
1木曜日のフルット木曜日のフルット少年マンガ/日常/コメディ/ショート連載中8.5/10
2舞妓さんちのまかないさん舞妓さんちのまかないさん少年漫画/料理・グルメ/日常・ホームドラマ連載中8.5/10
3荒川アンダー ザ ブリッジ荒川アンダー ザ ブリッジヒューマンドラマ/日常/青年マンガ/ギャグ・コメディ完結8.7/10
4ヨコハマ買い出し紀行ヨコハマ買い出し紀行青年漫画/終末もの/日常/SF完結9.3/10
5ARIA(AQUA)ARIA(AQUA)ファンタジー/日常/青年マンガ/SF完結9.3/10
6ヒナまつりヒナまつり日常/コメディ/SF完結9.4/10
7のんのんびよりのんのんびより日常/コメディ/学園完結9.4/10
8銀の匙 Silver Spoon銀の匙 Silver Spoon日常/青春/農業/学園完結9.1/10
9ばらかもんばらかもん日常/コメディ完結9.5/10
10僕らはみんな河合荘僕らはみんな河合荘日常/コメディ/ラブコメ完結9.1/10
1

木曜日のフルット

半野良猫フルットと鯨井早菜が繰り広げる、2ページ完結のゆるシュールギャグ!

木曜日のフルット
作者
石黒正数
掲載誌
週刊少年チャンピオン
ジャンル
少年マンガ/日常/コメディ/ショート
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

猫なのに人間くさいフルットの言動と、ゆるキャラな見た目のギャップがずるくて、声を出して笑ってしまう場面があります。2ページに詰め込まれたオチの精度がじわじわ効いてきて、ゆるく読んでいるのに読後はなぜか満たされます。連続した話を追う必要がないので、電車のなかや寝る前のすき間時間にも合います。

気になる点

各話完結で物語が積み重ならないので、次巻への引きを求めると肩すかしを食らいます。笑いのパンチが弱くてクスッとがやっとという手ざわりで、同じテンションが続くぶん新鮮さは薄れていきます。3頭身のキャラデザは好みが分かれるところで、絵で判断すると手に取りにくい作品です。

こんな人におすすめ

人間みたいなネコというシュールな設定から生まれる、ゆるくてほのぼのした笑いが好きな人

こんな人には不向き

次の巻が楽しみになる展開の積み重ねや、キャラクターの成長に引きずられたい人

木曜日のフルットの詳細レビューを見る →
2

舞妓さんちのまかないさん

舞妓を支えるまかないさんの、京都の台所から届く優しい日常譚!

舞妓さんちのまかないさん
作者
小山愛子
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
少年漫画/料理・グルメ/日常・ホームドラマ
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

キヨが作るご飯はどれも派手ではないのに、日常に寄り添う優しさがあって、読むたびに心がほどけていきます。舞台で輝くすーちゃんと、台所からその胃袋を支えるキヨ。それぞれの居場所で全力を尽くす姿に勇気をもらえます。嫌な人が一人も出てこない世界も、しんどい日には救いになります。

気になる点

巻数を重ねるわりに3人の関係が動かず、展開のワンパターンさが気になります。料理を作って食べて和む流れが続くため、まとめて読むと同じ構成の繰り返しに飽きが来ます。未成年の少女たちが学校に通わず働く背景をすべて美しく描く姿勢に、モヤモヤが残る場面もあります。

こんな人におすすめ

台所で誰かを支えるまかないさんの静かな献身に、じんわり癒されたい人

こんな人には不向き

巻数を重ねても大きな進展が少なく、ストーリーのワンパターンさを退屈に感じそうな人

舞妓さんちのまかないさんの詳細レビューを見る →
3

荒川アンダー ザ ブリッジ

完結

エリート青年が荒川河川敷で自称・金星人や強烈な住人たちと同居する電波系コメディ。

荒川アンダー ザ ブリッジ
作者
中村光
掲載誌
ヤングガンガン
ジャンル
ヒューマンドラマ/日常/青年マンガ/ギャグ・コメディ
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

河童の村長、星、シスターと、河川敷の住人が全員強烈で、その斜め上の掛け合いに笑い転げます。ただのシュールギャグでは終わらず、過去の掘り下げや家族愛など笑って泣けるエピソードも挟まります。最終巻に向けた伏線回収もきれいにまとまり、読み終えたあとの満足度が高い一作です。

気になる点

電波系のノリがずっと続くので、ギャグのセンスが合わないとかなりきつい作品です。中盤以降は金星行きを目指す展開でスケールが飛躍し、初期の河川敷でのんびり過ごす空気が好きだと置いていかれます。住人の奇行が度を越して、倫理的に受け入れにくい回もあります。

こんな人におすすめ

奇妙で個性の強い住人たちが繰り広げる斜め上の掛け合いに、何度も声を出して笑ってしまいたい人

こんな人には不向き

独特の電波系ギャグや終始続くシュールなノリに乗りきれず、置いていかれた気分になりやすい人

荒川アンダー ザ ブリッジの詳細レビューを見る →
4

ヨコハマ買い出し紀行

完結

海がしずかに陸を呑む近未来。岬の喫茶店で、人型ロボットがオーナーの帰りを待つ日々!

ヨコハマ買い出し紀行
作者
芦奈野ひとし
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
青年漫画/終末もの/日常/SF
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

人工的な物音が消えた静けさのなかで、人がゆるやかに減っていく現実を、みんなが穏やかに受け入れて暮らしています。ただそこに流れる時間を味わうためだけの漫画。読み直すたびに深呼吸したくなり、日が暮れる風景の画は文句の付けようがありません。

気になる点

何事も起きないので、物語重視で読むと退屈です。オーナーの正体も世界が水没した原因も明かされないまま終わります。心に余裕がないときに開くと、ただ淡々としているだけに見えてしまうかもしれません。

こんな人におすすめ

静かに暮れていく風景と、のんびりとした空気がただ流れていく時間を味わいたい人

こんな人には不向き

大きな事件も衝突もなく時間が流れるだけの日常ものに、退屈を感じてしまいがちな人

ヨコハマ買い出し紀行の詳細レビューを見る →
5

ARIA(AQUA)

完結

水の惑星アクアで水先案内人を目指す少女たちの、優しく美しい日常を描く癒やしの傑作!

ARIA(AQUA)
作者
天野こずえ
掲載誌
月刊コミックブレイド/月刊ステンシル
ジャンル
ファンタジー/日常/青年マンガ/SF
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

水の惑星アクアの情景と、灯里たちの温かいやり取りに触れているだけで、日々のささくれが落ち着いていきます。当たり前の毎日に隠れた「素敵」を見つける灯里の考え方に、こちらまで気づかされます。ネオ・ヴェネツィアの緻密な作画のおかげで、自分もその街を旅している気分になれます。

気になる点

大きな事件や対立が起きないぶん、刺激やスピード感がほしいと平坦に感じます。独特の詩的な言い回しやリアクションがクドく、ノリに馴染めないまま読み終える場合もあります。長期連載のなかでSF設定が微妙に変わっている点も、細かいところが気になる人には引っかかります。

こんな人におすすめ

穏やかで優しい空気にひたって、すり減った気持ちをゆっくり休ませたい人

こんな人には不向き

大きな事件や対立が起きない日常ものを、平坦すぎると感じてしまう人

ARIA(AQUA)の詳細レビューを見る →
6

ヒナまつり

完結

ヤクザと超能力少女の、危険で賑やかな共同生活!笑いと感動が交錯するシュールな日常コメディ。

ヒナまつり
作者
大武政夫
掲載誌
Fellows!/ハルタ
ジャンル
日常/コメディ/SF
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

大武先生の「間」の取り方がうまく、セリフのないコマの演出だけで笑わせてきます。ギャグでありながら中盤以降は人間ドラマが深まり、アンズの成長物語には胸を打たれます。全19巻できれいに完結し、ヤクザと少女の歪な関係が最後には家族愛に見えてくる構成です。

気になる点

シュールな笑いが中心なので、ハマらない人にはとことんハマりません。ヒナの傍若無人な振る舞いがストレスになり、新田が不憫でギャグとして受け流せない場面もあります。超能力の設定はギャグのスパイス扱いなので、SFとしての整合性を求めると物足りません。

こんな人におすすめ

シュールな笑いの中に中盤から深まる人間ドラマが潜む、笑いと感動が同居する作品を楽しみたい人

こんな人には不向き

超能力少女の傍若無人な振る舞いに巻き込まれ続ける主人公の不憫さが、ストレスになってしまう人

ヒナまつりの詳細レビューを見る →
7

のんのんびより

完結

全校生徒5人、信号もない田舎町。少女たちが送る穏やかで賑やかな日常を描く、至高の癒やし系コミック!

のんのんびより
作者
あっと
掲載誌
月刊コミックアライブ
ジャンル
日常/コメディ/学園
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

全校生徒5人の分校に流れる静かな空気に触れるたび、その日の疲れがすっと軽くなります。田んぼや空の色まで伝わってくる背景が丁寧で、一コマから季節の香りが漂ってくるような読み心地。キャラクターがみんな素直なので、読み返すたびに気持ちがリセットされます。

気になる点

劇的な展開や事件が一切起きないので、刺激のある物語が好きだと入り込めない瞬間があります。テンポがゆったりしているぶん、もう少し展開があってもいいのにと感じる場面も出てきます。田舎の良さばかりが強調されるため、現実の不便さを思い出して冷めてしまうこともあります。

こんな人におすすめ

全校生徒5人の小さな田舎の学校を舞台にした、何も起きないのに心が満たされる至高の癒やし系日常コメディが好きな人

こんな人には不向き

何も起きない日常系に退屈を感じやすく、ストーリーの起伏がないと読み続けられない人

のんのんびよりの詳細レビューを見る →
8

銀の匙 Silver Spoon

完結

進学校の競争に疲れた少年が農業高校に入学し、仲間や家畜との触れ合いを通じて命の重みと自分の道を見つける青春酪農物語!

銀の匙 Silver Spoon
作者
荒川弘
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
日常/青春/農業/学園
完結
完結
評価
9.1/10

良い点

「いただきます」の裏にある、家畜を育てて殺して食べるという現実を、誠実に、それでいてユーモラスに描いています。劣等感でつぶれかけていた八軒が自分の居場所を見つけていく過程は、自分の人生と重ねて読めます。北海道の冬の厳しさや酪農の苦境まで踏み込むリアリティも凄まじいです。

気になる点

屠殺や家畜の病気の描写がショッキングで、しばらく肉を食べるのが辛くなる回もあります。専門用語や解説がかなり多く、興味が持てないとただの実習記録のように見えてしまいます。父親との確執の話は重苦しく、青春漫画としてはかなりハードです。

こんな人におすすめ

命をいただく現実を誠実に描く話を読みたい人

こんな人には不向き

命をめぐるショッキングな場面が苦手な人

銀の匙 Silver Spoonの詳細レビューを見る →
9

ばらかもん

完結

イケメン書道家が、五島列島の温かい島民たちに揉まれるハートフル島コメディ!

ばらかもん
作者
ヨシノサツキ
掲載誌
ガンガンONLINE/月刊少年ガンガン/ガンガンパワード
ジャンル
日常/コメディ
完結
完結
評価
9.5/10

良い点

五島列島の温かい自然と、人懐っこい島民たちの優しさに癒やされます。不祥事を起こした半田が、餅拾いや防波堤からの夕日といった素朴な日常から自分だけの「生きた書」を掴む成長劇にもなっていて、モノ作りの本質を突いた深さもあります。半田となるの、親戚のお兄ちゃんのような距離感も愛おしいです。

気になる点

のどかな島の日常が中心なので、劇的な山場や大事件を求めると退屈に感じます。五島弁の訛りが生々しく、慣れるまではセリフを頭のなかで訳しながら読むことになります。後半は東京の家族やライバルの介入が増え、島のなかだけのゆるい日常が少し薄れていきます。

こんな人におすすめ

自然豊かな離島の温かな生活と島民たちの笑いに包まれながら、都会の疲れや仕事のストレスを洗い流したい人

こんな人には不向き

大きな事件や劇的なプロットの動きがないと、どのジャンルの漫画でも読み続けるのが難しい人

ばらかもんの詳細レビューを見る →
10

僕らはみんな河合荘

完結

変人だらけの下宿で暮らす宇佐成が恋するのは、本しか読まない無愛想な律先輩。ゆっくりすぎるもどかしい距離感と、抜群のセリフセンスが光る、大人も唸る青春ラブコメ。

僕らはみんな河合荘
作者
宮原るり
掲載誌
ヤングキングアワーズ
ジャンル
日常/コメディ/ラブコメ
完結
完結
評価
9.1/10

良い点

セリフ回しの切れ味が鋭く、登場人物の会話が自然でおもしろい。ご都合主義がなく、何気ないやり取りから少しずつ感情が動いていきます。律ちゃんが心を開いた瞬間の小さな変化に気づける読み手だけが味わえる幸福感があり、大人になってから読んでも刺さります。

気になる点

律との関係の進み方がゆっくりで、「なんか進んだ?」のまま何巻も過ぎていきます。住人の騒動が中心の回は本筋が動かないため、コメディと純愛の比率に消化不良が残ります。下宿という限られた舞台で進むぶん、後半は窮屈さも出てきます。

こんな人におすすめ

自然な会話劇とじんわり積み重なるテンポで、不器用な本好きヒロインの心が少しずつ開いていく過程を追いたい人

こんな人には不向き

ヒロインとの関係進展がかなりゆっくりで、なかなか前に進まない展開にじれったさが限界になる人

僕らはみんな河合荘の詳細レビューを見る →

目的別のおすすめ

よくある質問

日常系漫画って、本当に何も起きないんですか?

作品によります。1話完結のギャグ寄りはほぼ何も起きませんが、少しずつ関係が変わっていくタイプもあります。ここで挙げた10作品は無風寄りから成長ドラマ寄りまで並べているので、良い点と悪い点の欄を見比べてみてください。

途中の巻から読んでも大丈夫ですか?

1話完結型なら問題ありません。ただ、キャラクター同士の距離が少しずつ縮まっていくタイプは、1巻から読んだほうが変化を楽しめます。

10巻以上あると読み切れるか不安です。

日常系は1話が短く区切られているものが多く、長さのわりに読み進めやすいジャンルです。まずは3巻あたりまで読んで、その空気が合うか確かめるのがおすすめ。

完結している作品だけ選べますか?

この10作品のうち8作品は完結済みです。連載中の2作品も1話完結に近い作りなので、途中まででも読後感が途切れにくくなっています。

まとめ

ここに並べた10作品に共通しているのは、読者を急かさないことです。事件が起きて解決する快感ではなく、誰かの生活をのぞかせてもらう時間そのものが中身になっています。だから読み終えても、何かを達成した感じはありません。かわりに、少し肩の力が抜けた自分が残ります。今日の気分にいちばん近い1作から、ゆっくり手に取ってみてください。