レビュー著者: 漫画よしあし
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賭博黙示録カイジ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
賭博黙示録カイジ
マークダウンで表示著者: 福本伸行
連載: 週刊ヤングマガジン
評価: 9.4/10
あらすじ
上京後の自堕落な暮らしに沈んでいた伊藤開司は、金融業者の遠藤から、かつて保証人になっていた他人の借金をそっくり背負わされる。返済の当てもないまま、開司は遠藤に誘われるがままギャンブル船エスポワールへ乗り込む。待っていたのは『限定ジャンケン』という心理戦。仲間を信じては裏切られ、一度は地獄のような別室へ送られるが、奇策によって生き延びる。だが借金は減るどころか膨れ上がるばかり。続いて挑むのは超高層ビルを結ぶ『鉄骨渡り』、そして帝愛幹部・利根川との『Eカード』。耳を、指を、命までも賭けて、開司は理不尽な大人たちへ牙をむく。地の底からの這い上がりを賭けた、極限の心理戦!
良い所
- 完璧な主人公ではないところが刺さります。弱さや迷いを抱えたまま、極限まで追い詰められた場面でだけ異常な頭のキレを見せる開司の姿に、何度も驚かされました。
- 誰もが知るジャンケンをカードに置き換えただけなのに、ここまで高度な心理戦になるのかと唸りました。シンプルな土台でこれだけ読ませる手腕に脱帽です。
- ゲームそのものより、登場人物の内面描写や人生訓めいたあれこれのほうが面白い。むしろそっちがメインだと感じるくらい、語りの厚みに引き込まれました。
- 上質なミステリを読んだ感覚でした。ルールも解法も明快なのに、ちゃんと盲点を突いてくる。最後に「やられた!」と思えるコンゲームに仕上がっています。
- 主人公側が絶対の正義でもなく、敵が間違っているわけでもない。白黒の付け難さが福本作品の味で、利根川の演説も本質を突いていて読む価値があります。
悪い所
- 残酷なシーンがとにかく多い。悪役にサディスト気質が揃っているせいで、多種多様な拷問を延々と見せられる場面があり、人を選ぶ作風だと感じました。
- 面白いのは認めます。ただジャンケンの章があまりに長いせいで展開が遅く、うっかり挫折しかけました。先が気になるのに足踏みする感覚がもどかしいです。
- 同じような台詞を使い回しているように見えて、話が全然進んでいかない。もっと整理すれば半分以下の分量で読ませられるはずで、次第に飽きてきました。
- 第二章から急につまらなくなると感じました。一章を支えていた複数人での駆け引きが消えて、ギャンブルの内容も単純化してしまい、緊張感が薄れたのが残念です。
- 押せ押せと叫ぶだけのコマに何ページも使い、妙な例え話ばかり増えていく。正直、連載に間に合わせるためのページ稼ぎにしか見えない部分が多いです。
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