レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
へうげもの の感想と評価(良いところ、悪いところ)
へうげもの
著者: 山田芳裕
連載: モーニング
評価: 8.5/10
あらすじ
戦国の世に、手柄よりも茶碗に目を輝かせる男がいた。織田信長に仕える古田左介は、出世を願いながらも名物の器に心を奪われる、筋金入りの物好き。信長からは天下を見わたす目を、茶の湯の師からは削ぎ落とす美しさを学び、おかしみを愛する己の道へ進んでいく。天下人が入れ替わるたび、何を美しいと思うかの食い違いが人を追い詰め、時に命まで奪っていく。師の最期を見届けた男は、歪んだ器や風変わりな形を好む己の目利きを世に広めた。やがて訪れた窮屈な泰平の中でも、武士にも町人にも遊び心を残そうともがき続ける。笑って読んでいたはずなのに、器ひとつに命を懸ける男たちの姿にいつのまにか胸が締めつけられる。戦の勝ち負けだけでは語れない、安土桃山の色と欲!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 戦の勝ち負けだけでは物足りず、身なりや道具への執着から時代をのぞく切り口を面白がれる人
- 史実をなぞる真面目な歴史漫画より、人物を思いきりデフォルメした癖のある絵を楽しめる人
- 何を美しいと思うかの違いが人と人の争いを生む筋書きに、腰を据えて長く付き合いたい人
向いていない人
- 教科書に近い人物像を求めていて、大胆な性格づけや作り替えには違和感が出てしまう人
- 絵柄の癖が強い作品が苦手で、主人公が小物として描かれる序盤をじっくり待つのがつらい人
- 下ネタ混じりの笑いが差し込まれる作風が苦手で、背筋の伸びた歴史ものだけを読みたい人
良い感想・レビュー
- 戦国ものはどうしても軍事の物差しで人を測ってしまうけれど、この作品は器に狂った男の目で安土桃山を見せてくれる。服装や道具にかける戦国人の熱がすごくて、この人たちも人の子だったんだなと楽しくなった。
- 名物の茶器が爆発した拍子に、その蓋へ主人公が飛びついていく場面で笑ってしまった。野球漫画で鍛えた躍動感のある動きがそのまま歴史ものに持ち込まれていて、この作者ならと一発で腑に落ちる見せ方だった。
- 主人公に選ばれたのが、武将としての才覚では正直たいしたことのない男というのがうまい。能力の低い主人公だからこそ出る面白みがあって、欲張りで情けないところに何度も笑ってしまう。
- 若い頃は情けなくて変わった男だと思っていたのに、気づけば茶人として一目置かれる存在になっている。老いていく姿をじっくり見せる描き方にやられて、当たり前の事実を急に突きつけられた気がする。
- 美意識の食い違いから人が対立し、やがて戦まで起きていきます。好みの違いが人を殺すという筋の通し方が全体を貫いていて、単なる戦国絵巻では終わらないところに引き込まれました。
悪い感想・レビュー
- 話の作りが大げさで下品な場面も多く、冷めた笑いが数寄という看板を邪魔している気がした。ギャグに振り切るわけでもない半端な立ち位置が最後まで気になって、締めのドタバタも自分には合わなかった。
- 序盤の主人公が小者すぎて、数寄と武のどちらにも振り切れない時期は正直つまらない。絵の癖の強さで一度は投げ出してしまい、戻ってこられたのはたまたまアニメを見たからだった。
- 史実の人物に思いきった性格づけがされていて、方言まがいの口調で話す武将まで出てくる。元の人物像から離れた作り替えのほうが先に立ってしまい、史実寄りが好きな自分には引っかかった。
- モブなのか名前つきなのか判然としない人物が多く、そこは最後まで飲み込めなかった。覚える前に流れていく登場人物の多さに振り回されて、話の中心が誰なのか見失うことがある。
- 主人公の必死さが消えて、日和見を新しい生き方だと言い出すあたりで白けてしまった。かつての自分を省みない態度が引っかかり、他人を笑える立場なのかと突っ込みたくなる。
良い感想・レビュー
- 戦国ものはどうしても軍事の物差しで人を測ってしまうけれど、この作品は器に狂った男の目で安土桃山を見せてくれる。服装や道具にかける戦国人の熱がすごくて、この人たちも人の子だったんだなと楽しくなった。
- 名物の茶器が爆発した拍子に、その蓋へ主人公が飛びついていく場面で笑ってしまった。野球漫画で鍛えた躍動感のある動きがそのまま歴史ものに持ち込まれていて、この作者ならと一発で腑に落ちる見せ方だった。
- 主人公に選ばれたのが、武将としての才覚では正直たいしたことのない男というのがうまい。能力の低い主人公だからこそ出る面白みがあって、欲張りで情けないところに何度も笑ってしまう。
- 若い頃は情けなくて変わった男だと思っていたのに、気づけば茶人として一目置かれる存在になっている。老いていく姿をじっくり見せる描き方にやられて、当たり前の事実を急に突きつけられた気がする。
- 美意識の食い違いから人が対立し、やがて戦まで起きていきます。好みの違いが人を殺すという筋の通し方が全体を貫いていて、単なる戦国絵巻では終わらないところに引き込まれました。
悪い感想・レビュー
- 話の作りが大げさで下品な場面も多く、冷めた笑いが数寄という看板を邪魔している気がした。ギャグに振り切るわけでもない半端な立ち位置が最後まで気になって、締めのドタバタも自分には合わなかった。
- 序盤の主人公が小者すぎて、数寄と武のどちらにも振り切れない時期は正直つまらない。絵の癖の強さで一度は投げ出してしまい、戻ってこられたのはたまたまアニメを見たからだった。
- 史実の人物に思いきった性格づけがされていて、方言まがいの口調で話す武将まで出てくる。元の人物像から離れた作り替えのほうが先に立ってしまい、史実寄りが好きな自分には引っかかった。
- モブなのか名前つきなのか判然としない人物が多く、そこは最後まで飲み込めなかった。覚える前に流れていく登場人物の多さに振り回されて、話の中心が誰なのか見失うことがある。
- 主人公の必死さが消えて、日和見を新しい生き方だと言い出すあたりで白けてしまった。かつての自分を省みない態度が引っかかり、他人を笑える立場なのかと突っ込みたくなる。
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