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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

龍-RON- の感想と評価(良いところ、悪いところ)

龍-RON-

著者: 村上もとか

連載: ビッグコミックオリジナル

ジャンル: 青年漫画・アクション歴史・時代劇

評価: 8.6/10

あらすじ

昭和のはじめの京都。財閥の跡取りに生まれながら家業には目もくれず、剣の道ひとすじに突っ走る若者がいた。日本一の武道家が集う学校の門をくぐり、竹刀を握る手が血でにじむ稽古の日々。幼なじみの舞妓と、女中から女優へ駆け上がる娘とのあいだで揺れる心。そこへ出生に隠された血の秘密が落ちてきて、足元の地面がまるごと崩れる。父を奪われ、濡れ衣を着せられ、名前も記憶も失って大陸へ。上海、満州、そして雪の高地。時代の渦に何度も呑まれながら、それでも自分の道だけは離さない男の一代記。読み終えたあと、思えば遠くまで来たなと空を見上げたくなる大河ロマン!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 時代の渦に呑まれながらも自分の道を貫く男の一代記を、腰を据えてじっくり読み通したい人
  • 当時の武道学校の空気や街に生きる人の言葉づかいまで丁寧に取材された歴史ものを読みたい人
  • 国境をまたいで舞台が大きく動くスケールの大きな冒険活劇と、恋の揺れも両方味わいたい人

向いていない人

  • 最初に感じた作風のまま最後まで走ってほしい人、物語が途中で大きく舵を切る展開が苦手な人
  • 登場人物がどんどん増えて関係が入り組む長編で、人物を覚え直す手間を面倒に感じてしまう人
  • 剣や武道の熱さだけを求めていて、歴史ロマンや宝探しの要素までは要らないと感じる人

良い感想・レビュー

  • 馴染みの薄い時代と土地の話なのに、するりと頭に入ってきた。どの勢力にも肩入れしない落ち着いた目線のおかげで、名前だけ知っていた事件や人物に興味が湧く。終わり方には泣かされた。
  • 昭和のはじめに学生だった若者が、国を追われ、名を変え、山を越えて別の国へ。長い年月をまるごと追いかけた末の最後の場面で、思えば遠くへ来たものだというひと言が今も胸にある。
  • はじめは武道学校の厳しい上下関係と稽古に夢中で読んだ。そこから数奇な運命へ放り込まれていく主人公から目が離せなくなり、長編と聞いて身構えていた自分が恥ずかしい。
  • 師から受け取った「志」を貫く生き方が、戦の時代を駆け抜ける一代記の芯になっている。後半はやや不思議な話へ寄るものの、熱い信念と周りの人間模様に心を持っていかれた。
  • 序盤の京都の場面がいいんです。舞妓さんの言葉づかいも町の人の京言葉もきちんと取材された手触りがありました。二人のヒロインのあいだで揺れる気持ちの描き方も細やかで、こちらまで切なくなります。

悪い感想・レビュー

  • 序盤の青春編は文句なしに好きだ。武道学校の空気を知りたいならこれ以上ない。ただ主人公が学校を去ってからは話の筋がぶれて迷走していき、同じ作品を読んでいる気がしなかった。
  • 大陸に渡ってからは何を描きたいのかつかめず、正直だれました。それでも読み終えれば楽しい話です。ただ幼なじみとの再会だけは見たかったし、もう少し若いうちに幕を下ろしてほしかった。
  • はじめは剣の熱さで引っ張る話だったのに、宝探しや政治の駆け引き、記憶喪失まで乗ってきて焦点がぼやけた。とにかく長い。読み通すには気力が要る。
  • 夢中で読んでいたのは最初のうちで、途中から路線が変わったように見えた。なんでこうなるのかな、というのが正直なところ。期待していた方向とはずいぶん違う場所へ行ってしまう。
  • 舞台が広がるにつれて出てくる人が増えすぎて、関係を追いきれなくなった。長さのせいで中だるみして、途中で何度も手が止まる。終わり方そのものには納得している。

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