レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
ヤマノススメ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ヤマノススメ
マークダウンで表示著者: しろ
連載: コミック アース・スター
評価: 9.1/10
あらすじ
インドア派で高所恐怖症の少女・雪村あおい。高校生になった彼女が、破天荒な幼馴染の倉上ひなたと数年ぶりに再会したことで、世界の広さと登山の楽しさに目覚めていく!高尾山などの低山から始まり、やがては富士山、谷川岳、そして最新巻の男体山へ。可愛い女の子たちの日常の奥に広がる、高山病のリアルな恐怖や、登山靴・ザックの選び方といった徹底的に硬派で本格的なアウトドア知識。不器用で引っ込み思案だったあおいが、仲間との出会いを通して一歩一歩体力をつけ、心も身体もたくましく成長していく。日本各地の名山の美しい風景に、読めば必ず山へ登りたくなるゆるふわ登山コミックの金字塔!
良い所
- 私は可愛い日常系に見えて、高山病のリアルな恐怖やバーナー・シュラフの選び方といったガチすぎる登山解説に脱帽した。読んだ翌朝には荷物をまとめて高尾山に走り出したくなる最高の登山入門書!
- 高所恐怖症で引きこもりがちだったあおいが、ひなたや先輩たちに支えられて体力だけでなく内面的にも逞しく成長していく姿に本気で感動。最初はついて行くだけだった子が自らルートを計画する過程が尊すぎる。
- 谷川岳や富士山、最新27巻の男体山など、実在する日本各地の名山のルートや美しいパノラマ風景の精緻な描写が本当に素晴らしい。まるで自分も女の子たちと一緒に美味しい山飯を食べているような多幸感。
- いつも元気いっぱいなひなたと、寡黙だけど誰よりも頼りになるかえで先輩のバランスが最高。お互いの安全を第一に考えて、時には「撤退」を決断するような登山の厳しいリアルが描かれているのにも好感。
- 「山が人と人を繋ぐ」っていうテーマが真っ直ぐ伝わってくる。中学時代に疎遠になっていたあおいとひなたが、山の頂で友情を取り戻すシーンは、青春群像劇としても完成度が高すぎてガチで涙がこぼれた。
悪い所
- 初期の目標だった富士山登頂を果たしたあたりから、低山ハイクや単なる日常旅行ばかりで、物語のテンポにマンネリや中だるみを感じた。もっと頂上を目指してギリギリの死闘をする熱さが欲しかった。
- 新部長の小春先輩の言動が少し身勝手に感じられたり、高校卒業を控えた将来の進路を巡るリアルで寂しいテーマが重すぎてモヤモヤした。初期のただ純粋に山をのんびり楽しんでいたゆるふわ感に戻ってほしい。
- 最近の巻(特に26巻など)では、大人気キャラのここなちゃんやほのかちゃんが全く登場しない回が多くて個人的にすごく寂しかった。特定のキャラの進路の悩みばかりに話が偏っているのが、少し残念かな。
- しろ先生の画力は美しくて素晴らしいんだけど、お風呂シーンなどのあざといお色気描写が時々挿入されるのが日常ものとして少し余計に感じた。純粋なアウトドアと女の子の成長だけで十分面白い作品なだけに。
- 実在する飯能市の街並みや山行ルートの正確さは凄いけど、物語の大きな山場や緊迫感が少なくて、ただ緩やかに時間が流れるだけなので、少し退屈。一気に何十巻も読むと、ストーリーの起伏が薄く感じてしまう。





