レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
モンキーピーク の感想と評価(良いところ、悪いところ)
モンキーピーク
完結連載: 週刊漫画ゴラク
ジャンル: パニックホラー/サスペンス・ミステリー
評価: 8.2/10
あらすじ
薬害問題で社内がぎすぎすした製薬会社。結束を取り戻すための登山レクリエーションの夜、鉈を手にした巨大な猿がテントを襲い、惨劇が幕を開ける。通信は断たれ、道しるべはすり替えられ、水も食料も尽きていく。弓や槍まで操る猿の追撃に加え、社内に裏切り者がいるという疑いが広がり、生き残った社員たちは二つのグループに割れて争いはじめる。猿の正体は何なのか、隣にいる同僚は味方なのか。山の厳しさと人の悪意が重なり、休む間もなく追い詰められていく。やがて浮かび上がるのは、会社が隠してきた過去の罪。逃げ場のない山で生きて帰れるのは誰なのか。山も猿も人も怖い、極限の登山サバイバルホラー!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 猿との戦いと仲間の裏切りが同時に迫るサバイバルホラーを、最後まで緊張しながら味わいたい人
- 極限状態でむき出しになる人間の本性や醜さを描いた、濃い心理ドラマに引き込まれたい人
- 散りばめられた手がかりから犯人を推理できる、ミステリー仕立てのサバイバルを楽しみたい人
向いていない人
- 身勝手で嫌な言動をくり返す登場人物が多い話だと、怖さより先にいらいらしてしまう人
- 私刑や惨殺死体などの残酷な描写がたびたび出てくると、読み進めるのがつらくなってしまう人
- 広げた謎がきれいに回収される結末や、山岳サバイバルとしての現実味を大事にしたい人
良い感想・レビュー
- 猿と戦うだけの話という私の予想は、すぐ外れました。あれは本物の猿なのかという謎に、仲間を売る裏切りや内部犯の疑いまで重なります。敵がひとつじゃないので、最後まで気が抜けません。
- ナタや弓を使い、罠を張り、目の前で水を捨ててみせ、缶詰に毒まで仕込む。知恵と力を兼ね備えた猿の手口がえげつない。読み終えたら、気軽なハイキングすら怖くなってしまった。
- 山も猿も人も、全部怖い。敵か味方かわからない疑心暗鬼に、目を背けたくなる私刑の場面まであります。それでもキャラはそれぞれ立っていて、冷徹な法務担当の強烈なインパクトが頭から離れません。
- 山という密室のホラーと言えばそれまでですが、僕が惹かれたのは主人公と親友の友情の描かれ方のほうです。モテそうな親友の、見た目の良さにまるで価値を置いていない性格もいいんですよね。
- 正体不明の猿が怖いのに、漫画としてもたまらなく面白い。めくった先に衝撃のコマが待つページ構成のせいで、めくるたびに私の胸はどきどきしっぱなしだ。原作と作画が分かれている分、絵の迫力もすごい。
悪い感想・レビュー
- 状況に流されて判断を誤る人、ためらいなく嘘で人を陥れる人。同じ空間にいたくない嫌な人物がこれでもかと出てきて、口を開くだけで私までいらいらさせられる。
- 僕が引っかかったのは、序盤は割とリアルだった話がだんだん荒唐無稽になり、一般社員まで超人のように動き出すところ。どんどん人が死ぬわりに、死体の扱いにも現実味がありません。
- 物語としてはおもしろいのに、伏線の回収まで時間がかかりますし、あれこれ匂わせるばかりで明かされても疑問が残るのがもどかしいです。途中で助けてくれた人の真意がわかっても、私の中のもやもやは消えません。
- 山登りなのにスーツで来いと言う人が出てきた時点で、気づくべきだった。登場人物の大半が嫌な人間という話はどうにも合わず、終始いらいらしっぱなし。猿が怖いとか、そういうところにまで気が回らない。
- 終盤は読み始めてすぐ、これ終わらせにかかってない?と私が思うほどの急ぎ足。期待だけさせておいて、謎を謎のまま残して終わるよくある幕引きでした。すごく残念です。





