レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
シマウマ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
シマウマ
完結著者: 小幡文生
連載: ヤングキング
ジャンル: サスペンス・ミステリー/バイオレンス・アクション
評価: 7.2/10
あらすじ
美人局で小銭を稼いでいた青年のもとに、ある日、原形をとどめないほど壊された仲間の顔写真と、抜き取られた肋骨が届く。ヤクザを嵌めた報いだった。追いつめられた彼が知ったのは、闇の復讐代行「回収屋」。法では裁けない恨みを金で請け負い、死よりも重い絶望を相手に返す連中だ。むごい制裁の現場を見せつけられた青年は、喰われる側から喰う側へまわると決め、「ドラ」の名で一味に加わる。壊すことを楽しむ青年、相手の尊厳をへし折る美女と組み、依頼をこなしていくドラ。だが復讐は新たな血を呼び、裏社会との抗争、元締めの正体、母親をめぐる過去の因縁へと話は転がっていく。怖いのに、次の依頼がどう転ぶか目で追ってしまう。因果応報を容赦なく貫く、血まみれの復讐劇!
読む前に確認したい相性
向いている人
- グロい場面にもある程度耐性があり、法で裁けない悪への徹底した仕返しを最後まで見届けたい人
- 一話完結の復讐劇と本筋の謎が並行して進み、だらけずに読める裏社会ものを探している人
- 描かれない心の動きを自分で読み取るのが好きで、ろくでなしたちの人間ドラマに惹かれる人
向いていない人
- 拷問や凄惨な人体損壊を伴う暴力描写を見ると、作り話と割り切れずにしばらく気分が沈んでしまう人
- 罰を受けるべき本人だけでなく、無関係な家族や恋人まで巻き込まれる展開を読むのがつらい人
- 動機や設定の筋がきっちり通った復讐ものを求めていて、勢い任せの展開につい引っかかってしまう人
良い感想・レビュー
- いじめられる弱い者が急に強くなる展開は、いつもなら「所詮は漫画だし」と冷めてしまうところです。でもこの作品は弱い人間が狂気をつかんで化ける瞬間に説得力があり、無茶な話なのに無理を感じませんでした。
- 現代の日本が舞台なのに、中世でもここまではしないだろうという拷問が出てきます。それでも暴力が痛快さに変わる不思議な読後感があって、読み終えると妙にすっきりしているのが自分でも意外です。
- 死よりも深い絶望を与える復讐は、正直かなり怖いです。ただ一話ごとの復讐劇と仲間たちの物語が同時に進むつくりなので飽きがこず、怖いのに次の話をつい開いてしまいます。
- 僕が惹かれたのは、復讐代行の仕事ぶりより、そこで生きるクズたちの人間ドラマだ。気持ちを口に出さないぶん心理は読みにくいが、語られない本音を自分で読み取る面白さがある。
- グロさは耐性があれば意外と平気で、むしろ主人公のかっこよさと仲間のかわいさにキュンとしました!狂気の合間にふっと笑えるコマがあるのもツボで、結局紙の本まで買っちゃいました。
悪い感想・レビュー
- 暴力と謎を絡めた漫画は多いですが、これは動機づけが弱く感じます。ボス格がコップを噛み砕く場面で冷めてしまい、痛いだけで意味のない行動を大物らしさの演出にされても納得できませんでした。
- 理解しようとしましたが無理でした。主人公は嘘をつけないのに依頼人の嘘は許されるなど、仕事のルールも金勘定も筋が通らないのです。あれだけ痛めつけられても傷跡が残らないのも気になります。
- 面白いけれど、正直やり過ぎだ。標的と関係のない娘や奥さん、恋人までひどい目にあう。巻き添えになる女性があまりに多く、登場する女性の大半がかわいそうに見えてくる。
- 普通に面白いけど、主人公だけが喧嘩に強すぎるのが惜しい。そのせいで本職のヤクザや不良があっさりやられ、張りつめた場面のはずなのにちょっと萎えてしまう。
- この手の漫画は時々読みますし、もっと残酷な作品も知っています。それでも本作は胸に後味の悪さがこびりつく残酷さで、痛めつける過程の描写に耐えられず、途中でギブアップしました。


