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裏社会漫画おすすめ31選|完結済みの闇を描く長編

編集: 漫画よしあし
公開日:更新日:

裏社会漫画は、ふだんの暮らしからは見えない場所で、お金や暴力、人間の欲望がどう渦巻いているのかを覗かせてくれます。このページでは任侠ものに限らず、闇金の取り立て、歌舞伎町のスカウトやホスト、詐欺師との騙し合い、殺し屋や復讐代行、悪徳警官や麻薬取締官まで、舞台を広げて31作品を選びました。

どれも完結済みの長編なので、結末まで迷わず追えます。暴力描写がかなり濃い作品から、頭脳戦が中心の作品まで幅があるため、選び方と各作品の気になる点もあわせて確かめてみてください。

時間がない人向け結論:おすすめTOP3

  1. 借金と縁のない人でも「もしかしたら自分も」と思わされる身近でリアルな怖さがあり、読み終えると金の借り方を考え直したくなります。

  2. 連帯保証人の怖さ、手形のからくり、税金の抜け穴まで、学校では教わらない金と法律の裏側が回収劇のなかで次々に出てきます。

  3. 詐欺師や悪どい債権者を金と法律で追い詰める回が多く、えげつないのに義理人情に厚い主人公のおかげで読後はすっきりします。

目次

選び方のポイント

  1. 1. 舞台で選ぶ(ヤクザ・金融・夜の街・殺し屋・警察側)

    同じ裏社会でも、どこに立つかで読み味はかなり変わります。金を貸す側と借りる側の攻防なら闇金ウシジマくん、ナニワ金融道、ミナミの帝王。歌舞伎町の夜の仕事を知りたいなら、新宿スワンと夜王が入口になります。組の世界はサンクチュアリやドンケツ、白竜、殺し屋なら殺し屋1(イチ)やJESUS 砂塵航路、警察や取締官の目線ならクロコーチとマトリズムがそろっています。

  2. 2. 暴力描写の濃さ(グロ耐性)で選ぶ

    グロテスクな場面にどこまで耐えられるかは、最初に確かめておきたい目安です。殺し屋1(イチ)、trash.、鬼ゴロシ、ギフト±、シマウマは拷問や人体損壊がくり返し出てくるので、耐性のある人向け。血の場面より騙し合いや取り立ての駆け引きで読ませるクロサギ、ミナミの帝王、白竜なら、暴力が苦手でも入りやすいはずです。

  3. 3. 現実寄りか、劇画の痛快さか

    実際の事件や取材をもとにした手ざわりを求めるなら、普通の人が薬物に沈むマトリズム、実在の詐欺の手口を描くクロサギ、時事の不祥事を下敷きにした白竜が合います。反対に、総理の息子が殺人許可証を持つマーダーライセンス牙や、死んだヤクザが十年前に戻る代紋<エンブレム>TAKE2は、設定の大胆さごと楽しむ作品です。

  4. 4. 一話完結か、長い本筋を追うか

    少しずつ読み進めたい人には、ほぼ1話完結のミナミの帝王や怨み屋本舗、回収劇が区切りよく進むナニワ金融道が向いています。腰を据えて読むなら、終盤で伏線がつながる新宿スワン、ひとつの勝負が何巻も続く嘘喰い、マフィアと政府の陰謀へ広がるBANANA FISHがおすすめ。どれも完結済みなので、長編でも結末まで見届けられます。

全31作品の比較表

横にスクロールすると他の項目も見られます

順位作品名ジャンル完結状況評価特徴向いている人
1闇金ウシジマくん闇金ウシジマくん青年漫画/金融・サスペンス/裏社会・クライム完結8.4/10借金と縁のない人でも「もしかしたら自分も」と思わされる身近でリアルな怖さがあり、読み終えると金の借り方を考え直したくなります。借金や転落の怖さを生々しい物語で知り、安易にお金を借りてはいけないという危機感を持っておきたい人
2ナニワ金融道ナニワ金融道ドラマ/法律/経済/サスペンス完結8.8/10連帯保証人の怖さ、手形のからくり、税金の抜け穴まで、学校では教わらない金と法律の裏側が回収劇のなかで次々に出てきます。連帯保証人の罠・手形詐欺・自己破産の仕組みなど学校では教えてくれないお金と法律の知識を面白く学べる人
3ミナミの帝王ミナミの帝王裏社会/ヒューマンドラマ/人情/金融完結7.8/10詐欺師や悪どい債権者を金と法律で追い詰める回が多く、えげつないのに義理人情に厚い主人公のおかげで読後はすっきりします。悪人や詐欺師を理詰めで追い詰める、勧善懲悪のスカッとする取り立て劇を気軽に読みたい人
4クロサギクロサギドラマ/法律/経済/サスペンス完結8.5/10実在の手口を取材した仕掛けがリアルで、変装と法の抜け穴を使って騙す側をさらに上から騙し返す瞬間に胸がすきます。実在する詐欺の手口と裏社会の仕組みが徹底した取材に基づいてリアルに暴かれる知的サスペンスが好きな人
5新宿スワン新宿スワン青年漫画・サスペンス/アウトロー・裏社会完結7.7/10スカウトからホスト、ヤクザの跡目争いへと舞台が転がっても話の芯はぶれず、終盤で一気に回収される伏線に唸らされます。表からは見えない夜の街の仕組みや、そこで生きる人間のむき出しの本音をじっくり覗いてみたい人
6夜王夜王青年漫画/ヒューマンドラマ/サクセスストーリー完結8/10客の女性たちの人生も深く描かれ、どの話もつらいのに最後は必ず救いが用意されているので読み続けやすい一作です。ホストと客の女性それぞれの人生に寄り添う、つらくても必ず救いのある人間ドラマを味わいたい人
7嘘喰い嘘喰い青年漫画/ギャンブル/アクション/サスペンス完結9.2/10エア・ポーカー編のように緻密なロジックで組まれた勝負があり、立会人たちの肉弾戦も同じくらい読ませます。極限の心理戦と命がけの駆け引きを、息を呑むような緊張感のなかでじっくり味わい尽くしたい人
8サンクチュアリサンクチュアリ青年漫画/サスペンス完結8.8/10腐った政治家や権力者をねじ伏せていく流れに勢いがあり、九〇年代前半が舞台なのに今読んでも古びない熱さがあります。政治の世界と裏社会、両側から国を変えていくという大きな筋書きに、腹を据えて付き合ってみたい人
9静かなるドン静かなるドンヤクザ・任侠/コメディ完結8.8/10シリアスな抗争にギャグがどんどん差し込まれる笑いとハードさの同居が心地よく、長い話でも中だるみしにくい作りです。シリアスな極道の抗争にギャグがまぶされた作風を、腰を据えて長くじっくり味わいたい人
10ドンケツドンケツ青年漫画/バトル・アクション/ヤクザ・任侠完結8.8/10最初はただの乱暴者なのに、読むほど格好よく見えてくる主人公で、たまにのぞく人情にほろりとさせられます。小賢しい理屈をこねる相手を拳ひとつで黙らせていく、力がものを言う世界に痛快さを求める人
11白竜白竜青年漫画/ヤクザ・任侠/サスペンス完結8.2/10医療の闇や金融の不祥事など現実の事件を下敷きにした話が多く、縄張りより資金の奪い合いを軸にしたところがほかのヤクザものと違って見えます。腕っぷしよりも頭で勝負する物語が好きで、株や利権をめぐる駆け引きをじっくり追いかけたい人
12HEAT -灼熱-HEAT -灼熱-青年漫画/ハードボイルド/ヤクザ・任侠完結7.8/10損得ではなく好き嫌いで動き、権力にも暴力にも頭を下げない泥くさい仁義を最後まで曲げません。きれいごとより、損得ではなく好き嫌いだけで動く男の生き様を正面から浴びるように読みたい人
13代紋<エンブレム>TAKE2代紋<エンブレム>TAKE2バトル・アクション/ヤクザ・任侠/タイムスリップ/SF完結7.5/10未来の記憶で何でも勝てるほど甘くはなく、代償を払いながら知恵で這い上がっていく道筋にしびれます。一度どん底まで落ちた男が、記憶だけを頼りに人生をやり直して成り上がる話に胸が躍る人
14極悪がんぼ極悪がんぼ青年漫画/ビジネス/アウトロー/サスペンス完結7.8/10カード偽造の手順まで三分クッキングの調子で見せる細かさに笑い、序盤に鴨にされ続けたぶん、政官財を握って一本立ちする場面の爽快さはひとしおです。法の抜け道を突く悪知恵をひとつずつ見せてくれる話が好きで、腹の底に残る読み応えを求める人
15BANANA FISHBANANA FISH少女漫画/クライムサスペンス/アクション完結9.3/10日本から来た英二との関係は恋愛とも友情とも言い切れない魂の結びつきで、端役まで切なさを抱えているので誰にでも感情移入してしまいます。言葉では括れない人と人の深い結びつきに、まるごと持っていかれたい人
16外道の歌外道の歌バイオレンス/復讐劇/サスペンス完結8.8/10屑どもへの容赦ない仕打ちと、遺族にかけるカモの言葉のやさしさの落差に胸を突かれ、復讐しても救われない人へ寄り添う静けさが残ります。法で裁ききれない凶悪犯へのやり場のない怒りを、せめて物語の中だけでも晴らしたい人
17怨み屋本舗怨み屋本舗青年漫画/復讐劇/クライム・サスペンス/ピカレスクロマン完結7.8/10社会的抹殺と実質的殺害で値段が分かれるという商いの仕組みが面白く、何年も先の話で伏線を回収してくるので読み返すたびに見え方が変わります。日ごろのうっぷんが溜まっていて、法では裁けない相手がきっちり報いを受けるまでを見届けたい人
18シマウマシマウマサスペンス・ミステリー/バイオレンス・アクション完結7.2/10中世でもしないような拷問が出てくるのに、暴力が妙な痛快さに変わる読み味があり、一話ごとの依頼と仲間たちの本筋が並んで進むので飽きがきません。グロい場面にもある程度耐性があり、法で裁けない悪への徹底した仕返しを最後まで見届けたい人
19ブラック・エンジェルズブラック・エンジェルズサスペンス・ハードボイルド/バイオレンス・アクション完結8.2/10気弱な自転車旅の青年・雪藤が、自転車のスポーク1本で外道を葬る処刑人に変わります。法で裁けない悪人が容赦なく闇に葬られる痛快さを味わいたい、昔ながらの仕置き人ものが好きな人
20マーダーライセンス牙マーダーライセンス牙サスペンス・ハードボイルド/バイオレンス・アクション完結7.8/10天安門事件など連載当時の時事を真っ向から取り込み、敵が急に強くなりすぎないバトルの抑えの効き方も読みやすさにつながっています。法では裁けない巨悪を、国家公認の処刑人が闇で始末するダークヒーローものを味わいたい人
21クロコーチクロコーチ警察・社会派/ピカレスク・ノワール/クライム・サスペンス完結8.5/10賄賂も脅しも使って裏の裏の裏をかく情報戦が続き、味方だと思った相手が寝返るたびに背筋が寒くなります。正義と悪の線引きが崩れていくグレーな主人公の物語を、大人の目線でじっくり味わいたい人
22ディアスポリス-異邦警察-ディアスポリス-異邦警察-青年漫画/ハードボイルド/アクション/サスペンス完結8.2/10臓器売買やカルトなど重い題材なのに、合間に挟まるふざけた掛け合いで思いきり笑えるのがうれしいところです。重いテーマを説教くさくせず、娯楽として最後まで読ませてくれる犯罪ものを探している人
23マトリズムマトリズム青年漫画/裏社会・アングラ/クライム/サスペンス完結7.6/10決意も勇気もなく、そこにあったから手が伸びたという流れで普通の人が崩れていくのが薄ら寒い。どんでん返しや派手な演出よりも、現実の手ざわりに近い淡々とした語り口を好んで読む人
24ギフト±ギフト±青年漫画/ミステリー/裏社会・アングラ/サスペンス完結8.2/10マフィア、警察、医療、宗教団体とあちこちの暗部が絡み合う構造が深く、どの人物も怪しく見えてくる謎解きが続きます。命の値段を正面から問う話を、目をそらさずに読みたい人。読み終えたあと考え込む時間ごと楽しめる人
25CANDY & CIGARETTESCANDY & CIGARETTES青年漫画/ガンアクション/クライム・サスペンス完結8.2/10堅物のじいさんと生意気な少女というありそうでなかった老人と少女の組み合わせがたまらず、フィルム・ノワールを意識した乾いた空気のなかアクションがテンポよく進みます。乾いたフィルム・ノワール風のガンアクションを、難しく考えずエンタメとして楽しみたい人
26JESUS 砂塵航路JESUS 砂塵航路殺し屋/ハードボイルド/アクション完結8.2/10新米教師としてまごつく姿と修羅場の落差が楽しく、廃ホテルという逃げ場のない箱の中での乱戦から目が離せません。表の顔と裏の顔を使い分ける主人公が好きで、教壇と修羅場のギャップにわくわくできる人
27殺し屋1(イチ)殺し屋1(イチ)犯罪/心理/バイオレンス/サスペンス完結8.6/10皮膚の質感まで伝わる生々しい絵で、歪んだ強さと救いようのない弱さを同居させた主人公を描き切っています。ゆがんだ心の持ち主に最後まで目を奪われたい人
28軍鶏軍鶏ダークピカレスク/格闘完結7.9/10生き延びるための空手が歯向かう者を潰す牙へ変わっていく過程にぞくぞくし、繊細なのに暴力的な絵が頭に焼きつきます。主人公が悪の側へ堕ちていくダークヒーローものに強く惹かれ、善悪の割り切れなさを楽しめる人
29鬼ゴロシ鬼ゴロシバイオレンス/復讐劇完結7.8/10出てくる悪党はどれも頭が切れ、知恵と暴力が同じ重さでぶつかるので先がまったく読めません。流血のむごたらしさに耐えられて、血で血を洗う復讐劇を手加減なしで最後まで浴びていたい人
30trash.trash.青年漫画/バイオレンス/アウトロー/アクション完結7.2/10ヒロインがまったく弱くないので、最低のクズを叩き潰す掃除のような爽快感がクセになります。最低のクズを叩き潰す容赦のない皆殺しの爽快感で、日頃のうっぷんをまとめて晴らしたい人
31ギャングースギャングース青年漫画/犯罪/社会派/サスペンス完結9/10虐待や無戸籍で社会からこぼれた3人が、知恵と強い絆で巨悪に立ち向かう姿を応援したくなります。裏社会の仕組みを描くリアルさに引き込まれたい人
1

闇金ウシジマくん

完結

闇金社長と、金に追い詰められた債務者たちの転落を生々しく描く裏社会ドラマ。

この特集で選んだ理由

取り立てる社長より、借りに来る人の転落に毎章ピントを合わせているところが、ほかの金融ものとの違いです。

闇金ウシジマくん
作者
真鍋昌平
掲載誌
ビッグコミックスピリッツ
ジャンル
青年漫画/金融・サスペンス/裏社会・クライム
完結
完結
評価
8.4/10

良い点

パチンコにはまった主婦や見栄で借金を重ねる若い女など、一話ごとに違う債務者が転がり落ちていきます。借金と縁のない人でも「もしかしたら自分も」と思わされる身近でリアルな怖さがあり、読み終えると金の借り方を考え直したくなります。破滅する人と踏みとどまる脇役の描き分けも生き生きしています。

気になる点

最後までひとかけらの救いもない展開が続く章があり、気分が沈みやすい人にはきつい一作です。依存症の人を突き放すような描き方や、女性の扱いの荒さに引っかかる場面もあります。文字の量も多めです。

こんな人におすすめ

借金や転落の怖さを生々しい物語で知り、安易にお金を借りてはいけないという危機感を持っておきたい人

こんな人には不向き

心に余裕がないときに救いのない結末や過激な暴力描写が続くと、気分が沈んで引きずってしまう人

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2

ナニワ金融道

完結

お人好しな青年・灰原が、街金・帝国金融で揉まれながらお金と人間の生々しい欲望と対峙する金融ドラマだ!

この特集で選んだ理由

新入社員が街金の内側で仕事を覚えていく視点なので、貸す側の理屈と法律の使い方がいちばん細かくわかる一作です。

ナニワ金融道
作者
青木雄二
掲載誌
週刊モーニング
ジャンル
ドラマ/法律/経済/サスペンス
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

連帯保証人の怖さ、手形のからくり、税金の抜け穴まで、学校では教わらない金と法律の裏側が回収劇のなかで次々に出てきます。お人好しの灰原が帝国金融で揉まれ、非情になりきれないまま知恵を絞る姿にも熱がこもっています。コテコテの大阪弁と泥くさい絵が、金に貪欲な街の熱気をよく伝えます。

気になる点

連載は1990年代前半なので、今では法改正で禁じられた取り立てが多く出てきます。騙されて破滅する流れがほぼ固定のため、まとめて読むとワンパターンに感じやすい点は覚えておきたいところです。太い線で歪んだ絵柄も好みが分かれます。

こんな人におすすめ

連帯保証人の罠・手形詐欺・自己破産の仕組みなど学校では教えてくれないお金と法律の知識を面白く学べる人

こんな人には不向き

借金で転落していく人々が容赦なく描かれ救いのない陰惨な展開が続くため精神的に消耗しやすい人

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3

ミナミの帝王

完結

十日で一割の利息で金を貸すミナミの鬼が、詐欺師まで追い詰める大阪の金貸し人情劇

この特集で選んだ理由

大阪ミナミを舞台に約34年描き継がれた勧善懲悪の金貸し劇で、闇金ものの中でも途中の巻から読みやすい部類です。

ミナミの帝王
作者
天王寺大/郷力也
掲載誌
週刊漫画ゴラク
ジャンル
裏社会/ヒューマンドラマ/人情/金融
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

十日で一割の金を貸す萬田銀次郎は、返せない理由があればその原因まで片づけてくれる金貸しです。詐欺師や悪どい債権者を金と法律で追い詰める回が多く、えげつないのに義理人情に厚い主人公のおかげで読後はすっきりします。ほぼ1話完結なので、どの巻から読み始めても入れます。

気になる点

序盤はガラケーが最先端の時代で、昭和の香りが残る古さはどうしても感じます。荒削りな絵や下品な表現も多く、ドラマの落ち着いた銀ちゃんを先に知っていると、漫画のオラオラしたノリに戸惑うかもしれません。

こんな人におすすめ

悪人や詐欺師を理詰めで追い詰める、勧善懲悪のスカッとする取り立て劇を気軽に読みたい人

こんな人には不向き

荒削りでクセのある絵柄が苦手で、整った今風の絵でないと物語にうまく入り込めない人

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4

クロサギ

完結

家族を失った復讐鬼・黒崎が、詐欺師を専門に騙し返す「黒サギ」となり悪を討つ知略サスペンスだ!

この特集で選んだ理由

暴力ではなく詐欺そのものを裏社会の武器として描き、騙し合いの手順で読ませる点がこのリストでは珍しい作品です。

クロサギ
作者
夏原武/黒丸
掲載誌
週刊ヤングサンデー/ビッグコミックスピリッツ
ジャンル
ドラマ/法律/経済/サスペンス
完結
完結
評価
8.5/10

良い点

家族を詐欺で失った黒崎が、詐欺師だけを狙って騙し返します。実在の手口を取材した仕掛けがリアルで、変装と法の抜け穴を使って騙す側をさらに上から騙し返す瞬間に胸がすきます。仇の情報を売る桂木との、いつ殺し合ってもおかしくない関係もひりつきます。

気になる点

金融取引やダミー会社の説明が長く、解説の文字が多くてテンポが落ちる回があります。騙されて、騙し返して、回収するという型も固定なので、続けて読むと単調に感じるかもしれません。法での解決を譲らないヒロインに苛立つ場面もあります。

こんな人におすすめ

実在する詐欺の手口と裏社会の仕組みが徹底した取材に基づいてリアルに暴かれる知的サスペンスが好きな人

こんな人には不向き

複雑な金融取引やダミー会社の仕組みの解説が多くテキスト量が多くてサクサク読めないと感じやすい人

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5

新宿スワン

完結

歌舞伎町の路上から始まる、スカウトマンたちの熱と裏切りを描いた全38巻のアウトロー群像劇

この特集で選んだ理由

女の子に声をかけて水商売へ送り出すスカウトという、夜の街の入り口の仕事から裏社会に入っていく作品です。

新宿スワン
作者
和久井健
掲載誌
週刊ヤングマガジン
ジャンル
青年漫画・サスペンス/アウトロー・裏社会
完結
完結
評価
7.7/10

良い点

金も仕事もない19歳のタツヒコが歌舞伎町のスカウトに拾われ、殴られながら這い上がっていきます。スカウトからホスト、ヤクザの跡目争いへと舞台が転がっても話の芯はぶれず、終盤で一気に回収される伏線に唸らされます。悪党がそろってとことん悪そうな顔をしているのも楽しいところです。

気になる点

途中からスカウトの話を離れ、終盤はヤクザの跡目争い一色になります。人物が多く久しぶりに再登場した顔を思い出せないことがあるほか、最初のスカウト稼業のノリのまま進んでほしい人には物足りないはずです。癖の強い絵柄も好みが分かれます。

こんな人におすすめ

表からは見えない夜の街の仕組みや、そこで生きる人間のむき出しの本音をじっくり覗いてみたい人

こんな人には不向き

殴り合いや性を扱う場面が何度も出てくるため、荒っぽい描写が続くと気持ちが沈んでしまう人

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6

夜王

完結

誠実さだけを武器に、歌舞伎町のホストクラブで頂点を目指す青年の成り上がりドラマ。

この特集で選んだ理由

同じ歌舞伎町でもホスト本人と客の女性の側から夜の街を描いていて、暴力より人情に重心がある点で新宿スワンとは手ざわりが違います。

夜王
作者
井上紀良/倉科遼
掲載誌
週刊ヤングジャンプ
ジャンル
青年漫画/ヒューマンドラマ/サクセスストーリー
完結
完結
評価
8/10

良い点

北海道から出てきた遼介が、誠実さひとつで歌舞伎町のホストクラブの頂点を目指します。客の女性たちの人生も深く描かれ、どの話もつらいのに最後は必ず救いが用意されているので読み続けやすい一作です。可愛い系だった遼介が大人の色気をまとっていく変化にも引き込まれます。

気になる点

ホストが客に大金を使わせる仕組みが前提のため、客に金を使わせる商売そのものへの引っかかりが消えない人もいるはずです。中国マフィアに命を狙われるなど話が大きくなるにつれ、接客のドラマを期待した人は疲れるかもしれません。絵柄もひと昔前の印象です。

こんな人におすすめ

ホストと客の女性それぞれの人生に寄り添う、つらくても必ず救いのある人間ドラマを味わいたい人

こんな人には不向き

ホストが客に大金を使わせる仕組みに抵抗があり、現実のホスト被害を思うと素直に楽しめない人

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7

嘘喰い

完結

天才ギャンブラー斑目貘が、暴力と知略が支配する極限のギャンブルに挑むサスペンス!

この特集で選んだ理由

金や組の縄張りではなく、賭けの勝ち負けそのもので裏社会の序列が決まる世界を描いた、ギャンブル寄りの一作です。

嘘喰い
作者
迫稔雄
掲載誌
週刊ヤングジャンプ
ジャンル
青年漫画/ギャンブル/アクション/サスペンス
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

天才ギャンブラーの斑目貘が、命を賭ける闇の組織「賭郎」の頂点を狙います。エア・ポーカー編のように緻密なロジックで組まれた勝負があり、立会人たちの肉弾戦も同じくらい読ませます。巻を追うごとに絵がぐんぐん上達していくのも楽しみのひとつです。

気になる点

ルールや解説が込み入っていて、一度読んだだけでは状況をつかみにくい勝負があります。拷問や人体破壊の場面も多く、ひとつのゲームが何巻も続く区間は中だるみしがちです。序盤の絵の癖も強めです。

こんな人におすすめ

極限の心理戦と命がけの駆け引きを、息を呑むような緊張感のなかでじっくり味わい尽くしたい人

こんな人には不向き

複雑なルールや込み入った解説を一つずつ追うより、軽快でテンポよく分かりやすい展開を好む人

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8

サンクチュアリ

完結

政治と極道、表と裏から日本の頂点を狙う二人の男の野望と友情を描く社会派劇画

この特集で選んだ理由

極道の出世だけで終わらず、政界を動かす相棒と表裏で組む構図なので、裏社会を国のしくみごと描いた作品を読みたい人に合います。

サンクチュアリ
作者
史村翔/池上遼一
掲載誌
ビッグコミックスペリオール
ジャンル
青年漫画/サスペンス
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

カンボジアの地獄を生き延びた二人が、ジャンケンで表と裏を分け、北条は極道、浅見は政治の道から日本の頂点を狙います。腐った政治家や権力者をねじ伏せていく流れに勢いがあり、九〇年代前半が舞台なのに今読んでも古びない熱さがあります。武闘派の兄貴分が下卑ずに侠気だけで惚れさせてくるのもたまりません。

気になる点

顔の描き分けが少なく、誰が誰だか見分けにくい場面があります。成り上がりがとんとん拍子すぎると感じる瞬間や、女性の扱いの雑さも引っかかるところです。大風呂敷の割に結末は急ぎ足です。

こんな人におすすめ

政治の世界と裏社会、両側から国を変えていくという大きな筋書きに、腹を据えて付き合ってみたい人

こんな人には不向き

物語に現実味を求めるほうで、とんとん拍子に進む成り上がりを見ると気持ちが冷めてしまう人

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9

静かなるドン

完結

昼は冴えない下着デザイナー、夜は最強ヤクザの総長。二重生活を貫く男の笑いと純愛の大長編

この特集で選んだ理由

争いを嫌う総長が暴力に頼らず組を解体しようとする、裏社会ものでは珍しいコメディ寄りの長編です。

静かなるドン
作者
新田たつお
掲載誌
週刊漫画サンデー
ジャンル
ヤクザ・任侠/コメディ
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

昼は下着メーカーの冴えないデザイナー、夜は関東最大の暴力団の総長という近藤静也の二重生活を描きます。シリアスな抗争にギャグがどんどん差し込まれる笑いとハードさの同居が心地よく、長い話でも中だるみしにくい作りです。同僚の秋野さんとの報われそうで報われない恋は、少女漫画にも負けない切なさです。

気になる点

海外マフィアが絡む後半から失速気味で、風呂敷を急いで畳んだような終盤が惜しまれます。前半のドタバタを期待すると後半のシリアスさに疲れやすく、劇画調の絵や過激な下ネタにも好みが分かれます。

こんな人におすすめ

シリアスな極道の抗争にギャグがまぶされた作風を、腰を据えて長くじっくり味わいたい人

こんな人には不向き

後半になるとシリアスに傾いていく長い大長編の失速に、最後まで付き合う気になれない人

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10

ドンケツ

完結

四十過ぎてもヒラのまま。喧嘩だけで生きる男が、九州の任侠界を殴り倒していく物語

この特集で選んだ理由

知恵や金ではなく喧嘩の強さだけで九州の任侠界を渡っていく、いちばん腕っぷしに振り切った極道ものです。

ドンケツ
作者
たーし
掲載誌
月刊ヤングキング
ジャンル
青年漫画/バトル・アクション/ヤクザ・任侠
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

「石を投げればヤクザに当たる」北九州・小倉で、四十過ぎてもヒラのままのロケマサが拳ひとつで暴れ回ります。最初はただの乱暴者なのに、読むほど格好よく見えてくる主人公で、たまにのぞく人情にほろりとさせられます。小賢しい相手を力でひっくり返す痛快さもあります。

気になる点

指の間を引きちぎるなど、モザイク越しでもえぐい暴力描写が出てきます。主人公が最強だと早くからわかるため勝敗のひやひやは薄く、昭和の匂いの残る絵柄にもとっつきにくさがあります。

こんな人におすすめ

小賢しい理屈をこねる相手を拳ひとつで黙らせていく、力がものを言う世界に痛快さを求める人

こんな人には不向き

指や鼻がちぎれるような生々しい流血描写が延々と続くと、読んでいてしんどくなってしまう人

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11

白竜

完結

弱小組織の若頭が、知恵と度胸だけで裏社会の頂へ駆け上がるピカレスク劇画!

この特集で選んだ理由

時事の事件をシノギに変えていく経済ヤクザもので、裏社会と表の不祥事のつながりを描く点ではこのリストで一番社会派寄りです。

白竜
作者
渡辺みちお/天王寺大
掲載誌
週刊漫画ゴラク
ジャンル
青年漫画/ヤクザ・任侠/サスペンス
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

渋谷の弱小組の若頭・白竜が、腕っぷしではなく株や土地の利権、警察との裏取引で大手組織に勝っていきます。医療の闇や金融の不祥事など現実の事件を下敷きにした話が多く、縄張りより資金の奪い合いを軸にしたところがほかのヤクザものと違って見えます。「この一件、私が仕切らせて頂きます」の決め台詞には毎回安心感があります。

気になる点

実話に寄せたぶん主人公が大胆に動く場面が減り、元ネタがすぐ浮かぶ露骨さも賛否が割れるところです。設定が細かく入り組むので追い続けるのに体力がいり、女性の扱いが軽い描写も目につきます。

こんな人におすすめ

腕っぷしよりも頭で勝負する物語が好きで、株や利権をめぐる駆け引きをじっくり追いかけたい人

こんな人には不向き

悪党が成り上がる筋書きそのものが苦手で、アウトローを持ち上げる話を素直に楽しめない人

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12

HEAT -灼熱-

完結

歌舞伎町に現れた一人の男が、好きか嫌いかだけを頼りに巨大な組織へ喧嘩を売る。

この特集で選んだ理由

組に属さない一匹狼が、ヤクザも警察も海外マフィアも相手取って歌舞伎町の縄張りに割って入る、外様の視点が新鮮な一作です。

HEAT -灼熱-
作者
池上遼一/武論尊
掲載誌
ビッグコミックスペリオール
ジャンル
青年漫画/ハードボイルド/ヤクザ・任侠
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

歌舞伎町に現れた唐沢辰巳は、闇金に無担保で一千万を出させ、二日でホストクラブを奪ってしまいます。損得ではなく好き嫌いで動き、権力にも暴力にも頭を下げない泥くさい仁義を最後まで曲げません。池上遼一の絵の迫力と話の迫力がぴたりと噛み合っています。

気になる点

黒幕の裏からまた黒幕が出てくる繰り返しで、後半は話の筋が見えにくくなるのが惜しいところです。暴力と性の描写が冒頭から濃く、窮地でも傷を負わない主人公像が鼻につく人もいるはずです。

こんな人におすすめ

きれいごとより、損得ではなく好き嫌いだけで動く男の生き様を正面から浴びるように読みたい人

こんな人には不向き

むき出しの暴力と、それに絡むきわどい性の描写がくり返し出てくる作品を読んでいて、苦しくなってしまう人

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13

代紋<エンブレム>TAKE2

完結

死んだヤクザが十年前に戻り、未来の記憶を武器に極道の頂点を目指す成り上がり劇。

この特集で選んだ理由

タイムスリップで二度目の極道人生を歩むという仕掛けがあり、成り上がりものを変わった角度から楽しめます。

代紋<エンブレム>TAKE2
作者
木内一雅/渡辺潤
掲載誌
週刊ヤングマガジン
ジャンル
バトル・アクション/ヤクザ・任侠/タイムスリップ/SF
完結
完結
評価
7.5/10

良い点

情けない死に方をしたチンピラの丈二が、十年前の喧嘩の直前に戻って人生をやり直します。未来の記憶で何でも勝てるほど甘くはなく、代償を払いながら知恵で這い上がっていく道筋にしびれます。刑務所、地方の組、本家と、節目ごとに敵の格が上がる運びも上手い。

気になる点

傭兵が乗り込んで東京が戦場になるあたりから、ヤクザ漫画が別物のSFに変わる転換があります。結末も賛否がはっきり割れる締め方で、連載中の一部の話が単行本で省かれている点も気になるところです。

こんな人におすすめ

一度どん底まで落ちた男が、記憶だけを頼りに人生をやり直して成り上がる話に胸が躍る人

こんな人には不向き

物語の締め方に納得したい気持ちが強くて、賛否がはっきり割れた幕切れには付き合いたくない人

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14

極悪がんぼ

完結

借金二千万を背負った中卒の男が、法の抜け道を武器に裏社会をのし上がっていく物語

この特集で選んだ理由

ヤクザでも金貸しでもない「事件屋」が主役で、もめごとを金に変える裏稼業の仕組みを見せてくれるのはこのリストでこの作品だけです。

極悪がんぼ
作者
田島隆/東風孝広
掲載誌
イブニング
ジャンル
青年漫画/ビジネス/アウトロー/サスペンス
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

中卒の神崎が二千万の借金を返すため事件屋として働き、会社乗っ取りや手形詐欺、地上げの現場に放り込まれます。カード偽造の手順まで三分クッキングの調子で見せる細かさに笑い、序盤に鴨にされ続けたぶん、政官財を握って一本立ちする場面の爽快さはひとしおです。

気になる点

序盤は悪知恵の働く連中が勝ち続け、胸糞の悪い回が続くのがきついところです。主人公も含めて悪党ばかりなので肩入れしにくく、絵柄や方言の癖、よそから借りてきたようなネタも引っかかります。

こんな人におすすめ

法の抜け道を突く悪知恵をひとつずつ見せてくれる話が好きで、腹の底に残る読み応えを求める人

こんな人には不向き

悪知恵の働く連中が勝ち続ける展開がしばらく並ぶので、誰も報われない後味の悪さが苦手な人

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15

BANANA FISH

完結

兄を廃人にした謎の言葉を追う17歳。少女漫画の枠を超えた傑作クライムサスペンス!

この特集で選んだ理由

舞台を海外のマフィア社会に移し、少女漫画の側から裏社会を描いた作品で、ほかの29作とは視点も土地もまったく違います。

BANANA FISH
作者
吉田秋生
掲載誌
別冊少女コミック
ジャンル
少女漫画/クライムサスペンス/アクション
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

ニューヨークのストリートギャングを率いる17歳のアッシュが、兄を壊した謎の言葉を追い、マフィアや政府中枢の陰謀と戦います。日本から来た英二との関係は恋愛とも友情とも言い切れない魂の結びつきで、端役まで切なさを抱えているので誰にでも感情移入してしまいます。古い時代設定なのに古さを感じさせません。

気になる点

救いのない展開が次々と続き、性的行為も暴力として描かれる場面が少なくありません。ハッピーエンドを望んで読むと結末はかなり堪えますし、17歳がマフィアや軍隊と渡り合う設定にリアルさを求めると合わないかもしれません。

こんな人におすすめ

言葉では括れない人と人の深い結びつきに、まるごと持っていかれたい人

こんな人には不向き

後味のいいハッピーエンドや明るい読み終わりを望んでいる人

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16

外道の歌

完結

法が見逃した凶悪犯へ、被害者に代わって私刑をくだす復讐屋の物語!

この特集で選んだ理由

痛快さより復讐のむなしさに重心を置いた私刑ものなので、同じ復讐代行でも怨み屋本舗やシマウマより読後がずっと重い作品です。

外道の歌
作者
渡邊ダイスケ
掲載誌
ヤングキング
ジャンル
バイオレンス/復讐劇/サスペンス
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

古書店を営む鴨ノ目と島田が、法が見逃した凶悪犯に被害者の代わりに私刑をくだします。屑どもへの容赦ない仕打ちと、遺族にかけるカモの言葉のやさしさの落差に胸を突かれ、復讐しても救われない人へ寄り添う静けさが残ります。トラの無言の狂気とチャラさの同居もいい味です。

気になる点

実際の凶悪事件を露骨に下敷きにしているため、読むだけで気分が重くなる話が多めです。痛めつけて殺す型の繰り返しに復讐して終わりの単調さを感じる巻や、主人公たちがほとんど出てこない抗争の巻もあります。

こんな人におすすめ

法で裁ききれない凶悪犯へのやり場のない怒りを、せめて物語の中だけでも晴らしたい人

こんな人には不向き

拷問やグロテスクな描写がえんえんと続く作品を読むと、気分が重く沈み込んでしまう人

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17

怨み屋本舗

完結

法で裁けない悪党を、法外な報酬と引き換えに闇へ葬る復讐代行業の物語!

この特集で選んだ理由

復讐を「ビジネス」として描き、料金や支店の広がりまで設定してあるのが、ほかの仕置きものとの違いです。

怨み屋本舗
作者
栗原正尚
掲載誌
グランドジャンプ/ビジネスジャンプ
ジャンル
青年漫画/復讐劇/クライム・サスペンス/ピカレスクロマン
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

法外な報酬で怨みを代行する美女・怨み屋は、自分の手をほとんど汚さずに標的を自滅へ追い込みます。社会的抹殺と実質的殺害で値段が分かれるという商いの仕組みが面白く、何年も先の話で伏線を回収してくるので読み返すたびに見え方が変わります。

気になる点

依頼人ごと奈落へ落とす回や、巻き込んだ無関係の人への埋め合わせがない回があり、すっきりしない苦い結末も混じります。劇画調の絵や不潔さを強調する描写も、受けつけない人がいそうです。

こんな人におすすめ

日ごろのうっぷんが溜まっていて、法では裁けない相手がきっちり報いを受けるまでを見届けたい人

こんな人には不向き

依頼人まで痛い目に遭う苦い結末が混じるのは苦手で、勧善懲悪ですっきりと終わってほしい人

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18

シマウマ

完結

美人局の報いで追いつめられた青年が、死より重い絶望を突きつける復讐代行に身を投じる裏社会バイオレンス

この特集で選んだ理由

喰われる側だった青年が喰う側へ回っていく変化の道筋が描かれており、復讐代行ものの中でも主人公の変わり方を追う楽しさが強い作品です。

シマウマ
作者
小幡文生
掲載誌
ヤングキング
ジャンル
サスペンス・ミステリー/バイオレンス・アクション
完結
完結
評価
7.2/10

良い点

美人局の報いで追いつめられた青年が、死より重い絶望を返す復讐代行「回収屋」に加わります。中世でもしないような拷問が出てくるのに、暴力が妙な痛快さに変わる読み味があり、一話ごとの依頼と仲間たちの本筋が並んで進むので飽きがきません。

気になる点

標的と関係のない家族や恋人まで巻き込まれ、巻き添えになる女性があまりに多いのはつらいところです。主人公だけ喧嘩に強すぎる点や、仕事のルールの筋が通らない点にも引っかかります。

こんな人におすすめ

グロい場面にもある程度耐性があり、法で裁けない悪への徹底した仕返しを最後まで見届けたい人

こんな人には不向き

拷問や凄惨な人体損壊を伴う暴力描写を見ると、作り話と割り切れずにしばらく気分が沈んでしまう人

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19

ブラック・エンジェルズ

完結

自転車のスポークを武器に、法で裁けない外道を葬る青年の、容赦なき闇の処刑人ダークヒーロー譚。

この特集で選んだ理由

昭和の少年誌で描かれた仕置人ものなので、青年誌の作品が多いこのリストの中では勧善懲悪の型がいちばんはっきりしています。

ブラック・エンジェルズ
作者
平松伸二
掲載誌
週刊少年ジャンプ
ジャンル
サスペンス・ハードボイルド/バイオレンス・アクション
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

気弱な自転車旅の青年・雪藤が、自転車のスポーク1本で外道を葬る処刑人に変わります。元刑事の松田と組んでからは仕置き話に連続ドラマの厚みが加わり、死んだ仲間は二度と戻らないので緊張が途切れません。人を殺める罪深さに主人公たち自身が悩むところも、ただの痛快劇に終わらない理由です。

気になる点

富士山の噴火で関東が壊滅したあとは超能力バトルに変わり、世界観がまるごと別物になる急展開についていけないかもしれません。少年誌とは思えない薬物や暴行、リンチの描写も続きます。

こんな人におすすめ

法で裁けない悪人が容赦なく闇に葬られる痛快さを味わいたい、昔ながらの仕置き人ものが好きな人

こんな人には不向き

悪人退治の物語が超能力バトルへ大きく路線変更する展開には、ついていけないと感じる人

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20

マーダーライセンス牙

完結

総理の実子である忍者が殺人許可証を手に、法で裁けない巨悪を闇で処刑するダークヒーロー劇画。

この特集で選んだ理由

国家そのものが処刑を命じるという設定で、裏社会を「国の敵」として描くスケールの大きさがこの作品だけのものです。

マーダーライセンス牙
作者
平松伸二
掲載誌
スーパージャンプ
ジャンル
サスペンス・ハードボイルド/バイオレンス・アクション
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

総理大臣の実の息子で、日本でただ一人「殺人許可証」を持つ忍者・牙が、法の届かない巨悪を闇に葬ります。天安門事件など連載当時の時事を真っ向から取り込み、敵が急に強くなりすぎないバトルの抑えの効き方も読みやすさにつながっています。シェルターで裸になって打ち合わせる場面は、思わず笑ってしまう奇妙さです。

気になる点

先へ進むほどつじつま合わせで主人公が弱くなり、宿敵一家との戦いも長く続きます。時事ネタを善悪に割り切りすぎる単純さが気になるうえ、残酷な場面も必要以上にえぐめです。

こんな人におすすめ

法では裁けない巨悪を、国家公認の処刑人が闇で始末するダークヒーローものを味わいたい人

こんな人には不向き

血なまぐさい残酷な描写が必要以上に多い劇画だと、読み進めるうちにつらくなってしまう人

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21

クロコーチ

完結

悪徳警官が警察と政界の闇に挑む、裏切りと情報戦の黒い刑事サスペンス

この特集で選んだ理由

警察の内側にいる悪党から裏社会と権力のつながりを暴いていく、警察側の視点で読める数少ない一作です。

クロコーチ
作者
リチャード・ウー/コウノコウジ
掲載誌
週刊漫画ゴラク
ジャンル
警察・社会派/ピカレスク・ノワール/クライム・サスペンス
完結
完結
評価
8.5/10

良い点

政治家や実業家の弱みを握って金を引き出す悪徳警官・黒河内が、警察の秘密結社と政界の怪物に挑みます。賄賂も脅しも使って裏の裏の裏をかく情報戦が続き、味方だと思った相手が寝返るたびに背筋が寒くなります。三億円事件など昭和の未解決事件を織り込んだ作りも大人向けです。

気になる点

序盤は展開が早く、一度読んだだけでは筋をつかみにくいところがあります。死体の描写がかなりグロい場面もあり、悪徳警官が巨悪を倒すとそれまでの悪行が帳消しになる流れにも少し引っかかります。

こんな人におすすめ

正義と悪の線引きが崩れていくグレーな主人公の物語を、大人の目線でじっくり味わいたい人

こんな人には不向き

一話ごとに事件がすっきり片付く読み切り型の展開を求めていて、伏線が伸び続けるのが苦手な人

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22

ディアスポリス-異邦警察-

完結

密入国者が作った秘密の自治組織で、国籍不明のアフロ頭がただ一人の警官を務める異色のポリスアクション。

この特集で選んだ理由

日本の裏社会を、密入国の外国人たちが暮らす多国籍な東京の底から描いている点で、ほかのどの作品とも舞台が違います。

ディアスポリス-異邦警察-
作者
リチャード・ウー/すぎむらしんいち
掲載誌
モーニング
ジャンル
青年漫画/ハードボイルド/アクション/サスペンス
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

東京で暮らす密入国者たちの秘密の自治組織「裏都庁」で、たった一人の警官を務めるアフロ頭の久保塚が主人公です。臓器売買やカルトなど重い題材なのに、合間に挟まるふざけた掛け合いで思いきり笑えるのがうれしいところです。同僚から敵役まで、誰もが濃い顔と重い事情を抱えています。

気になる点

拷問の場面がかなりえぐく、明るい警察ドラマのつもりで開くと面食らいます。後半は伏線の回収や人物の退場があっさり済み、話ごとの当たり外れも大きめです。

こんな人におすすめ

重いテーマを説教くさくせず、娯楽として最後まで読ませてくれる犯罪ものを探している人

こんな人には不向き

絵のアクの強さや泥臭い下ネタが続くと、話の中身にまで気持ちが入っていけなくなる人

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23

マトリズム

完結

普通の人が出来心から薬物の沼に沈む姿を、麻薬取締官コンビの捜査を通して淡々と描くサスペンス。

この特集で選んだ理由

薬物を売る側の組織ではなく、使ってしまう側の普通の人に目を向けた取締官ものです。

マトリズム
作者
鈴木マサカズ
掲載誌
週刊漫画ゴラク
ジャンル
青年漫画/裏社会・アングラ/クライム/サスペンス
完結
完結
評価
7.6/10

良い点

麻薬取締官の草壁と冴貴が、出来心で薬物に手を出した大学生や主婦、教師を追います。決意も勇気もなく、そこにあったから手が伸びたという流れで普通の人が崩れていくのが薄ら寒い。派手な動きのない写実的な絵では、視線ひとつで人物の抱えるものが伝わります。

気になる点

長年追った売人を捕まえる場面まで淡々と流れ、引っ張ってきた因縁の答えがあっけないのは物足りないところです。一冊の最後の話が次の巻へまたがる区切り方も、もやもやが残ります。

こんな人におすすめ

どんでん返しや派手な演出よりも、現実の手ざわりに近い淡々とした語り口を好んで読む人

こんな人には不向き

長い因縁の決着に胸のすくような大きな山場を求めていて、静かな結末だと物足りなくなる人

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24

ギフト±

完結

女子高生が凶悪犯を解体し臓器を売る。命の値段を突きつける裏社会サスペンス

この特集で選んだ理由

臓器売買という命の値段そのものを題材にしたサスペンスで、裏社会の金の流れを医療の側から見せる珍しい一作です。

ギフト±
作者
ナガテユカ
掲載誌
週刊漫画ゴラク
ジャンル
青年漫画/ミステリー/裏社会・アングラ/サスペンス
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

学校では目立たない女子高生の環が、裏では凶悪犯を解体し、移植を待つ患者へ臓器を届けています。マフィア、警察、医療、宗教団体とあちこちの暗部が絡み合う構造が深く、どの人物も怪しく見えてくる謎解きが続きます。可愛い絵柄がグロさを和らげるぶん、かえって生々しさが増しています。

気になる点

悪人を見つけて解体する流れが続き、似た話の繰り返しに飽きる時期があります。スケールが膨らみすぎて組織のその後が見えないまま畳まれ、無駄なスカートめくりの描写にも冷めるかもしれません。

こんな人におすすめ

命の値段を正面から問う話を、目をそらさずに読みたい人。読み終えたあと考え込む時間ごと楽しめる人

こんな人には不向き

生きたまま人を解体する場面がくり返し描かれるので、血や内臓の絵が続くとしんどくなる人

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25

CANDY & CIGARETTES

完結

孫の治療費に追われる元SPの老人と、復讐に燃える十一歳の殺し屋が組む乾いたガンアクション!

この特集で選んだ理由

老人と子どもという裏社会から一番遠そうな二人が殺し屋を務める組み合わせで、重さより娯楽寄りのガンアクションを読みたい人に向きます。

CANDY & CIGARETTES
作者
井上智徳
掲載誌
ヤングマガジンサード/月刊ヤングマガジン
ジャンル
青年漫画/ガンアクション/クライム・サスペンス
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

孫の治療費のため暗殺組織に入った65歳の元SP・雷蔵と、復讐を誓う11歳の少女・美晴が組みます。堅物のじいさんと生意気な少女というありそうでなかった老人と少女の組み合わせがたまらず、フィルム・ノワールを意識した乾いた空気のなかアクションがテンポよく進みます。世界観が込み入っていないので、すぐ話に入れます。

気になる点

重い過去を扱う割に話は軽く、掘り下げの浅さが物足りないところです。中東編あたりから似た展開が続き、終盤は駆け足で畳まれます。小学生が殺しを担う設定に抵抗が残る人もいるはずです。

こんな人におすすめ

乾いたフィルム・ノワール風のガンアクションを、難しく考えずエンタメとして楽しみたい人

こんな人には不向き

物語が世界規模へ広がるにつれて展開が駆け足になる、終盤のスケール拡大についていけない人

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26

JESUS 砂塵航路

完結

素性を隠して教壇に立つ伝説の殺し屋が、闇組織の遺産をめぐる戦場へ引き戻される。

この特集で選んだ理由

教壇と殺しの現場を行き来する二重生活もので、学園を戦場にしてしまう舞台の意外さがほかの殺し屋漫画と違います。

JESUS 砂塵航路
作者
七月鏡一/藤原芳秀
掲載誌
モバMAN
ジャンル
殺し屋/ハードボイルド/アクション
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

巨大な暗殺組織を一人で潰した伝説の殺し屋が、死んだ教師になりすまして高校の教壇に立ちます。新米教師としてまごつく姿と修羅場の落差が楽しく、廃ホテルという逃げ場のない箱の中での乱戦から目が離せません。前作の顔ぶれや別作品の護り屋が合流する展開も、ファンにはうれしいところです。

気になる点

他作品とのクロスオーバーに尺を取られ、主人公の物語が駆け足で閉じる終盤が惜しまれます。劇画調の描き込みは好みが分かれ、強化スーツのデザインも張り詰めた空気から浮いて見えます。

こんな人におすすめ

表の顔と裏の顔を使い分ける主人公が好きで、教壇と修羅場のギャップにわくわくできる人

こんな人には不向き

劇画調の濃い描き込みが苦手で、暗く重たい裏社会の話を長い時間読み続けるのがしんどい人

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27

殺し屋1(イチ)

完結

新宿を舞台に、真性サディストの殺し屋・イチと究極のドMヤクザ・垣原が織りなす、トラウマ級のバイオレンス衝撃作!

この特集で選んだ理由

暴力を見せ場ではなく人とのつながりへの渇望として描いた心理劇で、このリストの中でも描写の濃さは最上位です。

殺し屋1(イチ)
作者
山本英夫
掲載誌
週刊ヤングサンデー
ジャンル
犯罪/心理/バイオレンス/サスペンス
完結
完結
評価
8.6/10

良い点

歌舞伎町で消えた組長の背後に、泣き喚きながら標的を切り裂く殺し屋イチと、究極の痛みを求めて彼を追うヤクザ・垣原がいます。皮膚の質感まで伝わる生々しい絵で、歪んだ強さと救いようのない弱さを同居させた主人公を描き切っています。読み終えたあと、結末の解釈を誰かと話したくなります。

気になる点

身体欠損や拷問の描写が凄惨で、途中で本を閉じたくなるほどの劇薬です。性的嗜好と暴力を結びつけた演出も多く、救いのない結末には虚脱感が残ります。

こんな人におすすめ

ゆがんだ心の持ち主に最後まで目を奪われたい人

こんな人には不向き

欠損や拷問など、むごくて直視しにくい絵が多めなのがだめな人

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28

軍鶏

完結

親殺しの少年が実戦空手で裏社会へ堕ちていく、救いなきダークピカレスク格闘譚!

この特集で選んだ理由

組織ではなく一人の男が堕ちていく過程を格闘で描くダークピカレスクで、裏社会をリングと路上の側から見せてくれます。

軍鶏
作者
たなか亜希夫/橋本以蔵
掲載誌
漫画アクション/イブニング
ジャンル
ダークピカレスク/格闘
完結
完結
評価
7.9/10

良い点

親殺しで少年院に入った優等生が、元テロリストの教官から実戦空手を学び、裏の格闘世界へ堕ちていきます。生き延びるための空手が歯向かう者を潰す牙へ変わっていく過程にぞくぞくし、繊細なのに暴力的な絵が頭に焼きつきます。

気になる点

後半は主人公の倫理観の危うさが度を越し、物語の方向も迷走していきます。カタルシスが一切得られない結末は堪えるので、報われる話を求める人には向きません。

こんな人におすすめ

主人公が悪の側へ堕ちていくダークヒーローものに強く惹かれ、善悪の割り切れなさを楽しめる人

こんな人には不向き

主人公の倫理観の危うさがどうしても受け入れがたく、共感できる相手を求めて読みたい人

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29

鬼ゴロシ

完結

妻子を奪われ15年眠った男が、マサカリ片手に街ごと焼き尽くす復讐劇。

この特集で選んだ理由

一人の復讐が巨大企業や麻薬カルテルまで巻き込み、地方の街ごと火の海にしていく規模の大きさが、ほかの復讐ものにはない読み味です。

鬼ゴロシ
作者
河部真道
掲載誌
週刊漫画ゴラク
ジャンル
バイオレンス/復讐劇
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

妻子を奪われ、眠ったまま15年を刑務所で過ごした元殺し屋が、マサカリを手に街を裏から握る仮面集団へ殴り込みます。出てくる悪党はどれも頭が切れ、知恵と暴力が同じ重さでぶつかるので先がまったく読めません。善悪の線が溶けていく感覚も癖になります。

気になる点

関係のない街の人が大勢死に、巻き込まれるだけの命の軽さがきつい作品です。眠った男を起訴する出だしなど司法の描き方に筋が通らない点や、娘をめぐる因縁の気持ち悪さにも好みが分かれます。

こんな人におすすめ

流血のむごたらしさに耐えられて、血で血を洗う復讐劇を手加減なしで最後まで浴びていたい人

こんな人には不向き

むごたらしい流血描写が最後まで途切れない作品だと、読んでいて気分が悪くなってしまう人

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30

trash.

完結

歌舞伎町の女子高生殺し屋コンビが、外道どもを凄惨に成敗するB級皆殺しバイオレンスアクション!

この特集で選んだ理由

B級スラッシャー映画のノリで暴力そのものを娯楽として振り切った作品なので、重い人間ドラマより勢いを求める人向けの一冊です。

trash.
作者
D.P/山本賢治
掲載誌
ヤングチャンピオン烈
ジャンル
青年漫画/バイオレンス/アウトロー/アクション
完結
完結
評価
7.2/10

良い点

歌舞伎町の路地裏を根城にする女子高生二人が、改造拳銃と斧で外道を始末します。ヒロインがまったく弱くないので、最低のクズを叩き潰す掃除のような爽快感がクセになります。武器や暗器の作り込みが妙に本格的なのも面白いところです。

気になる点

内臓が飛び散る描写が多く、女性が性的にいたぶられる場面も繰り返されます。物語の深みは薄く、関係のない人まで死ぬ展開や、主要キャラがまとめて退場する駆け足の終わり方も気になります。

こんな人におすすめ

最低のクズを叩き潰す容赦のない皆殺しの爽快感で、日頃のうっぷんをまとめて晴らしたい人

こんな人には不向き

内臓が飛び散るグロや残酷描写が少しでも苦手で、読んでいて気分が悪くなってしまいやすい人

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31

ギャングース

完結

少年院で出会った3人が犯罪者だけを狙う窃盗団を結成し、裏社会の闇と社会の歪みに立ち向かうリアルなクライム・サスペンス!

この特集で選んだ理由

闇金や組織の側ではなく、犯罪者だけを襲って食いつなぐ若者3人の視点から、取材に基づく裏社会を描いています。

ギャングース
作者
肥谷圭介/鈴木大介
掲載誌
モーニング
ジャンル
青年漫画/犯罪/社会派/サスペンス
完結
完結
評価
9/10

良い点

オレオレ詐欺の実態や裏社会のルールが、コラムつきで克明に描かれるリアルさに驚かされます。虐待や無戸籍で社会からこぼれた3人が、知恵と強い絆で巨悪に立ち向かう姿を応援したくなります。重い展開のなかで3人が交わす軽口も、ちょっとした息抜きになっています。

気になる点

現実のつらさを容赦なく突きつけてくるので、読んでいる間ずっと気持ちが重くなります。コマの外に入る解説や文字が多く、テンポが削がれる回もあります。後半は犯罪組織との戦いが大きくなりすぎて、初期の地に足のついたルポらしさが薄れたのも惜しいところです。

こんな人におすすめ

裏社会の仕組みを描くリアルさに引き込まれたい人

こんな人には不向き

現実のつらさを突きつけられて気持ちが消耗する人

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目的別のおすすめ

この特集で、読み放題・無料で読める作品

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よくある質問

完結している裏社会漫画はどれ?+

このページで紹介している31作品は、すべて完結済みです。はじめての一作なら、債務者ごとに話が進む闇金ウシジマくんか、ほぼ1話完結のミナミの帝王が入りやすいはずです。長編をじっくり読み切りたいなら、伏線が終盤でつながる新宿スワンや、知略と肉弾戦がぶつかる嘘喰いを選んでみてください。

裏社会漫画は無料で読める?+

作品によって状況が変わります。各作品の読み放題・無料の状況はページ下部の一覧と /kindle-unlimited・/free で毎日更新しているので、読み始める前に確かめてみてください。

グロテスクな描写が苦手でも読める?+

作品を選べば読めます。殺し屋1(イチ)、trash.、鬼ゴロシ、ギフト±、シマウマは拷問や人体損壊の場面が多いため、苦手な人は避けたほうが安心です。騙し合いで読ませるクロサギや、取り立ての駆け引きが中心のナニワ金融道、ミナミの帝王あたりから試すのがおすすめです。

ヤクザ・任侠漫画とは何が違う?+

任侠の世界に絞った作品は、ヤクザ・任侠漫画の特集でまとめています。こちらは闇金や詐欺、歌舞伎町のスカウトやホスト、殺し屋、悪徳警官や麻薬取締官まで、組の外側も含めて裏社会を広く扱っています。

読後が重すぎない裏社会漫画はある?+

痛快さで読み終えたいなら、勧善懲悪の型がはっきりしたミナミの帝王、ギャグの多い静かなるドン、乾いたガンアクションのCANDY & CIGARETTESが向いています。外道の歌や軍鶏、BANANA FISHは結末までずっしり重いので、気持ちに余裕のある日に開いてください。

まとめ

ここに並べた31作品は、闇金の事務所、歌舞伎町の路上、組の事務所、殺し屋の現場、警察の内側と、立っている場所はばらばらです。それでも、金や暴力に追い詰められたとき人がどこまで崩れるのか、あるいはどこで踏みとどまるのかを描いている点は共通しています。気になる舞台と、耐えられる暴力描写の濃さを目安に、最初の一作を選んでみてください。

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