レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
クッキングパパ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
クッキングパパ
著者: うえやまとち
連載: モーニング
ジャンル: 料理・グルメ/ヒューマンドラマ・日常/青年マンガ
評価: 8.8/10
あらすじ
職場では仕事の鬼、家に帰れば台所で腕をふるう父親。「男子厨房に入らず」が当たり前だった時代、荒岩は料理上手な素顔を周りに隠して暮らしている。同僚のもめごとも、取引先とのこじれた仲も、心をこめた一皿がほどいていく。感化されて台所に立つ仲間たち、小学生だった息子の成長、やがて生まれる妹。登場人物は現実と同じように年を重ね、出会いも別れも、うまくいかない日々も真正面から描かれる。それでも、どの話も最後にはちゃんと救いがある。作中のレシピを眺めるうち、自分でも何か作りたくなってくる。嫌な人がほとんど出てこない安心感に包まれて、家族と職場の笑顔が一皿ずつ増えていく。台所から始まる、ほのぼの家族の大河ドラマ!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 仕事や家庭のぎくしゃくした関係が、料理で少しずつほぐれていくほのぼのした話を一話ずつ楽しみたい人
- 毎話ついてくる家で試せる料理のレシピを参考にしながら、週末の台所で実際に作ってみたい人
- 登場人物が現実と同じように年を重ねる長い物語で、子どもの成長を家族のように見守りたい人
向いていない人
- 昭和らしい職場の描き方やジェンダー観が気になりやすく、今の感覚とのずれを受け流せない人
- 調味料の分量まできっちり書かれた実用レシピを求めていて、料理本の代わりに使いたい人
- 長く続くシリーズを最初から全部追いかけるのは負担に感じ、数巻で完結する作品を好む人
良い感想・レビュー
- 定年を迎えた上司が蕎麦屋を始め、開店の朝に夫婦で最初の客を待つ。その背中だけで不安も期待も伝わってきて、胸がつまった。脇役の第二の人生まで一コマで語りきる力に、ただうなるしかない。
- 兄妹の仲がよくて、子どもたちの素直さにいつもほっとします。会社のもめごとまで料理で丸く収めてしまう流れも好きでした。ナイフとフォークで食べる具だくさんのカレーは、今も忘れられません。
- 長寿漫画なのにキャラクターがちゃんと年を取っていく。小さかった息子が大学生になり、寮で暮らす日が来るとは思わなかった。つらい出来事も逃げずに描くのに、最後は決して悪いようにならないのがうれしい。
- 絵がどうしても好きになれず、手に取らなかった作品です。読んでみると、努力を隠して成功を鼻にかけない主人公がかっこいいんです。一話完結の読み心地もよく、絵の好みが関係なくなる漫画もあるんですね。
- 連載が始まったのは男が台所に立つのが珍しかった時代で、その新しさに驚かされる。仕事の鬼だった主人公が年々おだやかになっても、いい人ばかりの顔ぶれは変わらない。昔のレシピなのに、今見てもおいしそう。
悪い感想・レビュー
- 最初のころのレシピは真似しやすかったのに、巻が進むほど材料をそろえるだけで一苦労するようになっていきます。白目やとがった髪型など、絵のクセもどうしても苦手でした。
- 序盤はいかにも昭和の空気で、今なら通らないような職場の描写がちらほら出てくる。不倫願望をあからさまに見せる女子社員には、これでいいのかと首をかしげた。
- 久しぶりに読み返すと、連載初期の主人公は職場でかなり怖い人で戸惑いました。料理はどれもおいしそうでも、調味料の分量が書かれていないので、台所に慣れていないと再現はむずかしいです。
- 話はどれもあたたかいのに、全部追いかけるには巻数が多すぎるのが悩みどころです。シリーズを通して読むのはなかなか大変なので、選り抜きの編集版から入るくらいがちょうどいいと思います。
- 部下の女性社員への接し方には、今の感覚だとセクハラに引っかかりそうな描写もある。描かれた時代を思えば仕方ないとはいえ、読みながら少しひやっとした。
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