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自分を好きになるまで。10巻以上の心を揺さぶる『コンプレックス克服漫画』おすすめ20選

編集: 漫画よしあし
公開日:更新日:

鏡の前で足が止まる。人の輪に入るのがこわい。誰かに打ち明けるほどのことでもないのに、ずっと胸の底に残り続けるものがあります。

20作品が扱う引け目は、てんでばらばらです。汗のにおい、高すぎる背丈、うまく出てこない言葉、垢抜けない服装。優秀な弟と比べられた日々、競争から降りた過去、事故で失った体の自由まで並びます。学園のラブコメもあれば、農業高校の実習も、車いすバスケの試合もある。共通するのは、その一点で自分をまるごと嫌いになったことだけです。

どれも10巻以上あるので、変わる速さはゆっくりです。けれど、ゆっくりだからこそ納得できる。20作のどこかに、いまの自分に近い一冊があります。

時間がない人向け結論:おすすめTOP3

  1. 失ったものを数えるのをやめて次の一手を探す姿に、何度も胸を打たれました。

  2. 弱点をそのまま好きだと言ってもらえる展開に、読みながら何度も泣きました。

  3. 隠していた側面を知られても関係が壊れないとわかる安心感が心地よく、友情や家族の描き方まで丁寧でした。

目次

選び方のポイント

  1. 1. 悩みの種類で選ぶ

    体のこと、話し方のこと、人と比べてしまう癖。19作が扱う引け目はほとんど重なりません。近いものを扱った作品ほど、主人公の言い訳や強がりに覚えがあって刺さり方が深くなります。逆に自分から遠い悩みを選ぶと、同じ苦しさを別の角度から眺められます。

  2. 2. 恋で変わるか、仕事や競技で変わるか

    好きだと言われて自信がつく話と、働くことや体を動かすことで立ち直る話では、読み終えたあとの気分がかなり違います。学園ものが並ぶ一方で、農業高校や宇宙開発、車いすバスケを舞台にした作品も入れました。恋の甘さが今日の気分に合わないなら、後者から選んでみてください。

  3. 3. 落ち込んだ日に読めるかどうかで決める

    主人公の自己否定が長く続く作品は、弱っているときに読むとこちらまで引きずられます。腰を据えて向き合いたいのか、今日すぐ気持ちを上向けたいのか。そこを先に決めておくと迷いません。

  4. 4. 巻数の長さを味方につける

    10巻以上かけて描かれる変化は、一冊で劇的に生まれ変わる話とは別ものです。前の巻では言えなかった一言が、いつのまにか言えるようになる。その小さな違いを積み重ねて味わえるのが長い作品の強みです。

20作品の比較表

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順位作品名ジャンル完結状況評価特徴向いている人
1リアルリアル医療/人間ドラマ/日常/スポーツ連載中9.8/10失ったものを数えるのをやめて次の一手を探す姿に、何度も胸を打たれました。大きなものを失った経験、あるいはそうなる恐れを抱えているなら、再び立ち上がる姿を骨太に見届けられます。競技の駆け引きを読みたい人にも刺さります。
2あせとせっけんあせとせっけんロマンス/日常/コメディ完結9.5/10弱点をそのまま好きだと言ってもらえる展開に、読みながら何度も泣きました。体のことで人に近づけなかった経験があり、その部分ごと受け入れてもらう話を読みたい人。甘く清潔感のある絵で恋を追いたい人にも合います。
3ホリミヤホリミヤロマンス/コメディ/学園連載中9.5/10隠していた側面を知られても関係が壊れないとわかる安心感が心地よく、友情や家族の描き方まで丁寧でした。人に見せていない顔を抱えていて、それを知られても離れずにいてくれる関係にあこがれる人。学校生活を舞台にした群像劇が好きな人にもぴったりです。
4僕の心のヤバイやつ僕の心のヤバイやつ少年漫画/青春/ラブコメ/学園連載中9.4/10近づくきっかけになる出来事がどれも独特で、関係の変わり方に無理がありません。自分を下に見積もる癖がある人。その状態から少しずつ変わっていく姿を、内側から追えます。中学生の初恋のもどかしさを味わいたい人向けです。
5凪のお暇凪のお暇恋愛/ヒューマンドラマ/日常/女性漫画完結9.2/10その暮らしを自分の手で組み直していく過程が、読んでいるこちらの呼吸まで整えてくれました。まわりに合わせすぎて疲れ切った覚えがあり、いったん全部手放したい気分の人に響きます。慎ましい手作りの暮らしを眺めるのが好きな人にもすすめたいです。
6フルーツバスケットフルーツバスケットファンタジー/恋愛/少女漫画/ヒューマンドラマ完結9.2/10本当の姿を見せたら拒まれるという怖さを認めたうえで、それでも知りたいと言い切る場面があり、涙が止まりませんでした。引け目の出どころが人によってまるで違うことを、一人ずつ見届けたい読者向きです。最後に全員が救われる長編を探している人にもすすめます。
7宇宙兄弟宇宙兄弟お仕事/ドラマ/宇宙/SF連載中9.2/10比べる相手がいるからこそ前に進めるという捉え方が、読むたびに効いてきます。身近な誰かと比べられ続けた経験があるなら、そこから自分の進み方を取り戻す道筋がここにあります。仕事に取り組む大人の姿を追いたい人にも合います。
8太陽よりも眩しい星太陽よりも眩しい星ロマンス/少女漫画/学園連載中9.1/10その近づきたい気持ちと逃げたい気持ちの綱引きが丁寧で、胸がきゅっとなりました。身長や体つきを理由に縮こまってきた人が、その悩みごと好かれていく恋を読みたいとき。初恋のもどかしさを味わい直したい人にも向いています。
9銀の匙 Silver Spoon銀の匙 Silver Spoon日常/青春/農業/学園完結9.1/10自分を必要としてくれる場所が見つかるまでの遠回りが丁寧で、何者でもない時期の心細さに覚えがあります。競争からこぼれた経験があり、別の場所で立て直す話を読みたい人に合います。働くことや食べることの手ざわりを知りたい人にも向いています。
10ワンダンスワンダンスドラマ/日常/スポーツ連載中9/10話せないぶんを踊りで言い返していく手応えがあり、踊る場面では涙が出ます。うまく話せないもどかしさを知っている人。言葉以外の伝え方が見つかるまでを、じっくり追えます。体を動かす表現に惹かれる人にはたまらないはずです。
11君に届け君に届け恋愛/少女漫画/青春/学園完結8.9/10伝える怖さと、届いたときのうれしさを長い時間をかけて描き切っています。誤解されたまま黙っていた経験があるなら、言葉にして関係を変えていく過程が深く胸に刺さります。友情まで厚く描かれた学園ものが好きな人にもぴったりです。
12瓜を破る瓜を破るロマンス/ドラマ連載中8.9/10言えない悩みを言えないまま抱える時間の長さに、深くうなずかされます。人に言えない種類の悩みを抱えていて、同じ場所に立つ主人公の言葉がほしい人。強くなくてもいい、と言ってくれる物語を探している人にも刺さります。
13ラブ★コンラブ★コン学園ラブコメ/少女漫画連載中8.8/10からかわれても揺るがない相手のどっしりとした安心感が支えになっていて、読むたびに元気をもらえます。身長差でからかわれた覚えがある人に。笑いながら好きになっていく掛け合いで、気持ちが軽くなります。関西弁のテンポが好きな人にもぴったりです。
14主人恋日記主人恋日記ロマンス/青春/学園連載中8.7/10自信のなさを恋がゆっくり溶かしていく手順が、細かく描かれています。自分なんて、と口に出してしまう癖がある人。ときめきと一緒に前を向きたい日に合います。王道の高校生の恋を安心して読みたい人にもおすすめです。
15私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!青年漫画/ギャグ/百合/学園連載中8.7/10空回りする本人ごと受け止めてくれる相手が現れる流れが、じんわり効いてきました。自分の失敗を人のせいにしてしまった覚えがあるなら、笑いながらその頃を掘り返されます。にぎやかな学園群像劇が好きな人にも効きます。
16服を着るならこんなふうに服を着るならこんなふうに青年漫画/日常/ファッション完結8.7/10才能と金がなくても清潔感は作れるという考え方が具体的で、安い店の一着で見違える手順が並びます。見た目に手をかけてこなかった人が、何から始めればいいかの道筋をほしいとき。雑誌を開いても頭に入らなかった人にこそ届きます。
17氷の城壁氷の城壁ウェブトゥーン/恋愛/青春群像劇完結8.6/10うまく言えなかった感情に名前がついていく感覚があり、当時の自分まで救われたような気持ちになりました。人との距離の取り方でつまずいた覚えがある人が、こじれた気持ちのほどけ方を追いたいとき。複数の視点が交差する群像劇が好きな人にも響きます。
18やわ男とカタ子やわ男とカタ子女性向け漫画/ラブコメ連載中8.5/10自己否定の癖をひとつずつ剥がしていく訓練として読めます。自分に自信が持てないまま大人になった人。支えを借りて立ち直る過程に、そっと寄り添えます。笑いと痛みが同居する大人の恋物語が好きな人向け。
19海月姫海月姫ラブコメディ/成長物語/ギャグ・コメディ/ファッション完結8.4/10外見を変える行為が自衛の手段になるという捉え方が新鮮です。服や化粧に縁のないまま来たなら、見た目を変える楽しさから入れます。にぎやかな群像喜劇のなかで、ふと切なくなる恋も味わいたい人にもすすめられます。
20高校デビュー高校デビュー恋愛/コメディ/学園完結8/10うじうじせずに前だけ見る明るさが気持ちよく、読んでいるこちらまで軽くなりました。取り繕うのをやめて、そのままの自分で当たっていきたい人に合います。読後の気分がいい学園ものを探している人にもぴったりです。
1

リアル

過酷な現実に立ち向かう3人の男たち。車いすバスケを通じて生を掴み取る魂の群像劇!

この特集で選んだ理由

始まりは、体そのものを失った現実です。19作のなかで、克服という言葉がもっとも重く響きます。

リアル
作者
井上雄彦
掲載誌
週刊ヤングジャンプ
ジャンル
医療/人間ドラマ/日常/スポーツ
完結
連載中
評価
9.8/10

良い点

足を失っても、体の自由をなくしても、勝ちにこだわる姿がそこにあります。同情を誘う筋書きに落とし込まず、一人の選手としての意地が泥まみれで描かれます。失ったものを数えるのをやめて次の一手を探す姿に、何度も胸を打たれました。

気になる点

リハビリの絶望も、排泄の不自由さも、目をそらさずに描かれます。読むのに覚悟がいるほど痛みが生々しいので、気晴らしのつもりで開くと打ちのめされます。刊行の間隔が長く、大きな決着がまだ見えない点も気になりました。

こんな人におすすめ

大きなものを失った経験、あるいはそうなる恐れを抱えているなら、再び立ち上がる姿を骨太に見届けられます。競技の駆け引きを読みたい人にも刺さります。

こんな人には不向き

体の痛みや不自由さの克明な描写がこたえる人には重すぎます。完結を待たずに読み始めるのが不安な人も、少し身構えたほうがよいです。

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2

あせとせっけん

完結

多汗症のOLと、彼女の『におい』に惚れた調香師。コンプレックスを愛に変える、究極の純愛ラブコメ必見の話題作。

この特集で選んだ理由

隠したい一点が、そのまま二人を結びつける入口になる。この成り立ちの珍しさを買って、恋愛枠の先頭に置きました。

あせとせっけん
作者
山田金鉄
掲載誌
モーニング/Dモーニング
ジャンル
ロマンス/日常/コメディ
完結
完結
評価
9.5/10

良い点

汗のにおいという誰にも言えない悩みを、相手がまっすぐ受け止めてくれます。弱点をそのまま好きだと言ってもらえる展開に、読みながら何度も泣きました。特殊に見える入口とは裏腹に、中身は誠実な大人の恋愛でした。

気になる点

においを嗅ぐ場面から物語が始まるので、そこで一度身構えてしまう人はいるはずです。二人の仲が順調に進む分、関係を揺さぶる波乱がほとんどないため、駆け引きを期待すると肩透かしを食らいます。甘さも相当なもので、読む体力がいります。

こんな人におすすめ

体のことで人に近づけなかった経験があり、その部分ごと受け入れてもらう話を読みたい人。甘く清潔感のある絵で恋を追いたい人にも合います。

こんな人には不向き

においや嗅覚をめぐる描写に抵抗を感じる人には向きません。三角関係やすれ違いといった起伏を求める人も物足りなく感じます。

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3

ホリミヤ

秘密の顔を共有するふたりの、眩しすぎる青春スクールライフ!甘酸っぱくて不器用な恋が動き出す!

この特集で選んだ理由

劣等感の出どころを家庭と過去の孤立に置きながら、深刻になりすぎずに描きます。重い題材を軽やかに扱う手つきで選びました。

ホリミヤ
作者
萩原ダイスケ/HERO
掲載誌
月刊Gファンタジー
ジャンル
ロマンス/コメディ/学園
完結
連載中
評価
9.5/10

良い点

学校で見せる顔と、家で見せる素顔。そのずれを知られた相手が、驚くでもなく受け止めてくれます。隠していた側面を知られても関係が壊れないとわかる安心感が心地よく、友情や家族の描き方まで丁寧でした。

気になる点

中盤からは穏やかな日常が長く続き、大きな事件が起きません。登場人物が増えるほど顔と名前が結びつかなくなるのも、読み進めるうえでの引っかかりになります。整いすぎた美しさに寄る分、泥くささを求める人には薄く映ります。

こんな人におすすめ

人に見せていない顔を抱えていて、それを知られても離れずにいてくれる関係にあこがれる人。学校生活を舞台にした群像劇が好きな人にもぴったりです。

こんな人には不向き

重い葛藤や先の読めない展開を求める人には穏やかすぎます。登場人物の多さを追いかけるのがしんどい人も戸惑います。

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4

僕の心のヤバイやつ

陰キャの中二病男子と学園一の美少女が、図書室で少しずつ近づく初恋ラブコメ!

この特集で選んだ理由

相手を見上げる側の目線を徹底して描きます。自己嫌悪が恋心に変わるまでを、頭の中の実況として追える珍しい作りです。

僕の心のヤバイやつ
作者
桜井のりお
掲載誌
マンガクロス/週刊少年チャンピオン
ジャンル
少年漫画/青春/ラブコメ/学園
完結
連載中
評価
9.4/10

良い点

自分を下の方だと決めつけている男子が、図書室で少しずつ顔を上げていきます。自転車の二人乗り、雨合羽、職業見学。近づくきっかけになる出来事がどれも独特で、関係の変わり方に無理がありません。読みながらにやけてしまいました。

気になる点

序盤の妄想と暗い独白が痛々しく、そこで投げ出したくなる人はいるはずです。中学生らしい下ネタの量が多めで、純粋な恋の話を期待すると戸惑います。話が進むにつれて絵の見せ方が変わる点も、好みが分かれるところです。

こんな人におすすめ

自分を下に見積もる癖がある人。その状態から少しずつ変わっていく姿を、内側から追えます。中学生の初恋のもどかしさを味わいたい人向けです。

こんな人には不向き

下ネタや生々しい妄想がどうしても苦手な人には向きません。冴えない主人公が好かれる筋立てに乗れない人も、途中で置いていかれます。

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5

凪のお暇

完結

空気を読みすぎた女性が全てを捨てて人生リセット!本当の自分を探す再生の物語。

この特集で選んだ理由

髪を隠す手つきと、人に合わせてしまう口ぐせを地続きのものとして描いていて、外見と生き方の両方に同時に切り込んでいます。

凪のお暇
作者
コナリミサト
掲載誌
Eleganceイブ
ジャンル
恋愛/ヒューマンドラマ/日常/女性漫画
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

場の空気を読みすぎて息が詰まる感覚が、逃げ場なく描かれます。仕事も恋も手放した先で、豆苗を育て、拾ってきた家具を直す。その暮らしを自分の手で組み直していく過程が、読んでいるこちらの呼吸まで整えてくれました。

気になる点

序盤の元交際相手の言動がきつく、読むのが辛い時期があります。後半は母親との確執にも踏み込むため、軽い気分転換のつもりで読むと重さに足を取られます。二人の男性の間で揺れる展開が長い点も、焦れる人がいるはずです。

こんな人におすすめ

まわりに合わせすぎて疲れ切った覚えがあり、いったん全部手放したい気分の人に響きます。慎ましい手作りの暮らしを眺めるのが好きな人にもすすめたいです。

こんな人には不向き

家族との重たい確執や、精神的に追い詰める言動の描写が苦手な人にはこたえます。歯切れよく進む恋物語を求める人にも不向きです。

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6

フルーツバスケット

完結

十二支の動物に姿を変えてしまう一族の秘密と孤独に、一人の女子高生のやさしさが届くまでの物語

この特集で選んだ理由

ひとつの家のなかに、生まれ・外見・嫌われた記憶と、種類の違う引け目が同居します。多様さを一本の物語で見せる作品として外せませんでした。

フルーツバスケット
作者
高屋奈月
掲載誌
花とゆめ
ジャンル
ファンタジー/恋愛/少女漫画/ヒューマンドラマ
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

動物に変わる一族という設定の裏で、親に拒まれた記憶や外に出られない日々が一人ずつ明かされます。本当の姿を見せたら拒まれるという怖さを認めたうえで、それでも知りたいと言い切る場面があり、涙が止まりませんでした。

気になる点

重い過去語りが長く続く時期があり、読むほど気分が沈みます。十二支だけで十二人いるので、誰が誰の何なのか覚えきれないまま話が進みます。長い連載の途中で絵のタッチが変わる点も引っかかりました。

こんな人におすすめ

引け目の出どころが人によってまるで違うことを、一人ずつ見届けたい読者向きです。最後に全員が救われる長編を探している人にもすすめます。

こんな人には不向き

重い過去語りが続くのがつらい人には向きません。登場人物の関係を覚えながら読むのが苦手な人も疲れてしまいます。

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7

宇宙兄弟

諦めかけた宇宙飛行士の夢に30代から挑む兄と、輝く弟の強い絆と挑戦を描く熱いヒューマンドラマ!

この特集で選んだ理由

学校ではなく職場と年齢を舞台にした引け目を扱います。大人になってからの劣等感に効く、このリストでは数少ない一作です。

宇宙兄弟
作者
小山宙哉
掲載誌
モーニング
ジャンル
お仕事/ドラマ/宇宙/SF
完結
連載中
評価
9.2/10

良い点

先を行く弟の背中を見ながら、三十代で諦めた夢に戻る話です。不器用でも泥くさく信頼を積んでいく姿に元気をもらいました。比べる相手がいるからこそ前に進めるという捉え方が、読むたびに効いてきます。

気になる点

刊行の間隔が長く、話の進みも緩やかです。窮地が思いつきと運で片づく展開が繰り返されるため、中盤からは先が読めてしまいます。脇役の回想が長い点や、重い題材をきれいにまとめる運びも好みが割れます。

こんな人におすすめ

身近な誰かと比べられ続けた経験があるなら、そこから自分の進み方を取り戻す道筋がここにあります。仕事に取り組む大人の姿を追いたい人にも合います。

こんな人には不向き

テンポよく展開が動く物語を求める人には遅すぎます。先の読めない緊張感を求める人も、予定調和が気になります。

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8

太陽よりも眩しい星

太陽のように眩しい幼馴染への片想い。高身長女子と人気男子が贈る、至高の純愛青春ストーリー!

この特集で選んだ理由

背丈という隠しようのない違いを、毎日まわりと比べられる年頃の目線から描いた一作。悩みが目に見える形で残り続ける点が他と違います。

太陽よりも眩しい星
作者
河原和音
掲載誌
別冊マーガレット
ジャンル
ロマンス/少女漫画/学園
完結
連載中
評価
9.1/10

良い点

背が高いことが嫌でたまらない主人公の、縮こまった立ち方まで伝わってきます。気づいてほしいのに、気づかれるのがこわい。その近づきたい気持ちと逃げたい気持ちの綱引きが丁寧で、胸がきゅっとなりました。

気になる点

歩みが遅く、話が動きだすまで待つ時間が長めです。登場人物がそろって善良なので、誰も悪くない世界の居心地のよさが物足りなく映ることもあります。筋立ても王道そのもので、驚きを求めると肩透かしです。

こんな人におすすめ

身長や体つきを理由に縮こまってきた人が、その悩みごと好かれていく恋を読みたいとき。初恋のもどかしさを味わい直したい人にも向いています。

こんな人には不向き

展開の速さを求める人や、どんでん返しを楽しみたい人には合いません。学生時代の記憶が重なって辛くなりやすい人も、少し注意が必要です。

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9

銀の匙 Silver Spoon

完結

進学校の競争に疲れた少年が農業高校に入学し、仲間や家畜との触れ合いを通じて命の重みと自分の道を見つける青春酪農物語!

この特集で選んだ理由

勝ち負けの物差しを一本しか持っていなかった人が、別の物差しを手に入れる話です。学力という引け目を扱う唯一の作品でした。

銀の匙 Silver Spoon
作者
荒川弘
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
日常/青春/農業/学園
完結
完結
評価
9.1/10

良い点

受験の競争に負けて逃げ込んだ先が、牛と豚のいる学校でした。自分を必要としてくれる場所が見つかるまでの遠回りが丁寧で、何者でもない時期の心細さに覚えがあります。食べることの重さにも泣かされました。

気になる点

家畜の病気や命を絶つ場面があり、しばらく肉を口にしづらくなります。専門の説明が多い回は実習記録のように読めてしまい、興味が続かないと重く感じます。父親との確執も、青春ものとしてはかなり苦いです。

こんな人におすすめ

競争からこぼれた経験があり、別の場所で立て直す話を読みたい人に合います。働くことや食べることの手ざわりを知りたい人にも向いています。

こんな人には不向き

命をめぐる痛い場面が苦手な人にはきつい回があります。専門の解説が続く回を退屈に感じる人も、途中で手が止まります。

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10

ワンダンス

吃音の少年カボがストリートダンスに出会い、「身体で語る」喜びを知る。音楽が聞こえる躍動感溢れる作画と青春の繊細な感情が融合した、他に類を見ないダンス青春漫画!

この特集で選んだ理由

言葉の代わりになる手段を見つけて前に進む筋立てで、悩みの解き方が19作のなかでもひときわ変わっています。

ワンダンス
作者
珈琲
掲載誌
週刊ヤングマガジン
ジャンル
ドラマ/日常/スポーツ
完結
連載中
評価
9/10

良い点

言葉が出てこないもどかしさを抱えた少年が、体で伝える方法を見つけます。音のないはずの紙から拍が伝わってきました。話せないぶんを踊りで言い返していく手応えがあり、踊る場面では涙が出ます。

気になる点

勝敗や大会の結果より、その瞬間の感情を優先する作りです。抽象的な見せ方で何が起きているか掴みにくい場面もあり、読み込みがいります。吃音の描写が中盤以降は薄まる点も、物足りなく映りました。

こんな人におすすめ

うまく話せないもどかしさを知っている人。言葉以外の伝え方が見つかるまでを、じっくり追えます。体を動かす表現に惹かれる人にはたまらないはずです。

こんな人には不向き

勝敗のはっきりした筋立てを求める人には手応えが薄いはずです。抽象的な絵の見せ方に戸惑いやすい人も、読み進めるのに骨が折れます。

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11

君に届け

完結

「貞子」と呼ばれ避けられてきた少女が、まっすぐな言葉で友達と恋を手に入れる青春物語。

この特集で選んだ理由

特別な出来事に頼らず、日々の会話の積み重ねだけを誤解を解く鍵にしています。地道さでは群を抜く一作です。

君に届け
作者
椎名軽穂
掲載誌
別冊マーガレット
ジャンル
恋愛/少女漫画/青春/学園
完結
完結
評価
8.9/10

良い点

見た目のせいで避けられてきた主人公が、言葉をひとつずつ手渡していきます。友達になりたいと口にするだけの場面で泣かされました。伝える怖さと、届いたときのうれしさを長い時間をかけて描き切っています。

気になる点

気持ちがすれ違う時期が何話も続き、自分を低く見積もる癖のせいで話が前に進まないもどかしさがあります。大人になってから読むと、まぶしすぎて少ししんどく感じる瞬間もあります。

こんな人におすすめ

誤解されたまま黙っていた経験があるなら、言葉にして関係を変えていく過程が深く胸に刺さります。友情まで厚く描かれた学園ものが好きな人にもぴったりです。

こんな人には不向き

すれ違いが長引く展開にいらだちやすい人には荷が重いです。長い巻数に腰を据えて付き合う時間が取れない人も、後回しでよいかもしれません。

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12

瓜を破る

32歳、処女。誰にも言えないコンプレックスを抱えるOLが、自分を変えようと一歩踏み出す切実な物語。

この特集で選んだ理由

打ち明けた途端に笑い話にされかねない領域へ、正面から踏み込んだ一作。19作のなかでいちばん静かで切実な筆致です。

瓜を破る
作者
板倉梓
掲載誌
週刊漫画TIMES
ジャンル
ロマンス/ドラマ
完結
連載中
評価
8.9/10

良い点

恋愛経験のなさを誰にも打ち明けられない苦しさが、飾らずに書かれています。職場での居心地の悪さも重なって、読みながら呼吸が浅くなりました。言えない悩みを言えないまま抱える時間の長さに、深くうなずかされます。

気になる点

題材が身近すぎて、自分の弱いところを突かれる感覚が続きます。主人公の後ろ向きな考えが強く出る場面では焦れったさもあり、運びもゆるやかです。読み終えたあとにどっと疲れが来るので、調子のよい日に開くほうが安全です。

こんな人におすすめ

人に言えない種類の悩みを抱えていて、同じ場所に立つ主人公の言葉がほしい人。強くなくてもいい、と言ってくれる物語を探している人にも刺さります。

こんな人には不向き

明るく爽やかに進む恋の話を期待する人には重すぎます。自分の事情と重なって消耗しやすい人も、体調を見てから手に取ってください。

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13

ラブ★コン

凸凹コンビが大阪弁で笑わせ、じれったく胸きゅんさせる王道ラブコメ!

この特集で選んだ理由

高すぎる/低すぎるという体格差を笑いに変える点で、静かに向き合う他の身長コンプレックス作品とは対照的な明るさを持ち込みました。

ラブ★コン
作者
中原アヤ
掲載誌
別冊マーガレット
ジャンル
学園ラブコメ/少女漫画
完結
連載中
評価
8.8/10

良い点

軽快な掛け合いに何度も笑わされ、想いが通じ合う場面ではこちらまで泣かされました。からかわれても揺るがない相手のどっしりとした安心感が支えになっていて、読むたびに元気をもらえます。作画の愛らしさも飽きません。

気になる点

二人が結ばれたあとは似たようなすれ違いが繰り返され、中盤以降の引っ張りがくどく感じられます。主人公の判断に共感しづらい場面もあり、今読み返すと相手役の髪型など時代を感じる古さも目につきます。

こんな人におすすめ

身長差でからかわれた覚えがある人に。笑いながら好きになっていく掛け合いで、気持ちが軽くなります。関西弁のテンポが好きな人にもぴったりです。

こんな人には不向き

中盤以降のすれ違いが長引く展開にじれったさを感じる人には向きません。テンポよく進む恋を求める人も、足踏みの長さに疲れてしまいます。

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14

主人恋日記

地味で自己肯定感が低い女子高生が、学校一のモテ男と恋をして変わっていく青春ラブストーリーの傑作!

この特集で選んだ理由

憧れる側から一歩踏み出す、その瞬間だけに焦点を絞っています。「自分は主役になれない」という思い込みを正面に据えた選出です。

主人恋日記
作者
吉永ゆう
掲載誌
ベツコミ
ジャンル
ロマンス/青春/学園
完結
連載中
評価
8.7/10

良い点

自分を物語の主役だとは思えない、という感覚が最初から伝わってきます。背中を押されて少しずつ顔を上げていく姿に、何度も泣かされました。自信のなさを恋がゆっくり溶かしていく手順が、細かく描かれています。

気になる点

王道をなぞる作りなので、先の展開が読めてしまいます。相手役が完璧すぎて現実味が薄れる場面もあり、都合よく運ぶ環境にはつっこみたくなります。甘さ一辺倒で、波乱を求めると物足りません。

こんな人におすすめ

自分なんて、と口に出してしまう癖がある人。ときめきと一緒に前を向きたい日に合います。王道の高校生の恋を安心して読みたい人にもおすすめです。

こんな人には不向き

後ろ向きな独白が続くのが苦手な人には向きません。展開の意外性や、生々しい恋の駆け引きを求める人も退屈します。

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15

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

モテない現実から目をそらす女子高生の周りに、少しずつ人が集まっていく学園ギャグ

この特集で選んだ理由

本人が自分の問題を認めないまま話が進みます。自覚のないところから始まる引け目を扱う点で、他の18作と入り口が違います。

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
作者
谷川ニコ
掲載誌
ガンガンONLINE
ジャンル
青年漫画/ギャグ/百合/学園
完結
連載中
評価
8.7/10

良い点

人見知りなのに自尊心だけ高く、うまくいかない理由を周りのせいにする。その痛々しさに笑っているうち、いつのまにか青春ものへ変わります。空回りする本人ごと受け止めてくれる相手が現れる流れが、じんわり効いてきました。

気になる点

序盤の自虐ネタには、こちらが恥ずかしくなって画面を直視できないきつさがあります。うまくいかない理由が本人にしかないので、乗れないと後味が悪いはずです。友達が増えてからは初期の毒が薄まり、寂しく感じる人もいます。

こんな人におすすめ

自分の失敗を人のせいにしてしまった覚えがあるなら、笑いながらその頃を掘り返されます。にぎやかな学園群像劇が好きな人にも効きます。

こんな人には不向き

こちらが恥ずかしくなる自虐が続くのがこたえる人には重いです。尖ったギャグを期待する人も、途中の路線変更を寂しく感じます。

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の詳細レビューを見る →

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服を着るならこんなふうに

完結

服に無頓着なサラリーマンが妹の指南でおしゃれの理屈を学ぶ実用漫画

この特集で選んだ理由

悩みの直し方を手順として教えてくれる、唯一の実用寄りの作品です。気持ちを動かされるより先に、明日できることがほしい人に向けた一枠です。

服を着るならこんなふうに
作者
縞野やえ/MB
掲載誌
ヤングエースUP
ジャンル
青年漫画/日常/ファッション
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

同窓会で自分だけ浮いていると気づくところから始まります。才能と金がなくても清潔感は作れるという考え方が具体的で、安い店の一着で見違える手順が並びます。読んだその足で服を見に行きたくなりました。

気になる点

説明の台詞と文字が多く、漫画としての運びが削がれる場面があります。理論が書き手の持論に寄っているところもあり、体型も好みも人それぞれなのにと引っかかりました。後半は値の張る品が増え、置いていかれる感じもあります。

こんな人におすすめ

見た目に手をかけてこなかった人が、何から始めればいいかの道筋をほしいとき。雑誌を開いても頭に入らなかった人にこそ届きます。

こんな人には不向き

物語としての起伏を求める人には解説が多すぎます。自分の着こなしがもう固まっている人も、既に知っている話が並びます。

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17

氷の城壁

完結

孤高の女子×距離ナシ男子。こじれた4人が織りなす、もどかしくて尊い青春群像劇。

この特集で選んだ理由

恋よりも人づきあいのつまずきを軸に据え、悩む側と悩ませる側の視点を行き来させます。この構成の多面さを買って選びました。

氷の城壁
作者
阿賀沢紅茶
掲載誌
LINEマンガ
ジャンル
ウェブトゥーン/恋愛/青春群像劇
完結
完結
評価
8.6/10

良い点

人と関わるのがこわくて壁を作ってしまう。そのこじれ方が、四人ぶん別々の理由で描かれます。うまく言えなかった感情に名前がついていく感覚があり、当時の自分まで救われたような気持ちになりました。

気になる点

本音を隠したまますれ違う期間が長く、途中でいらだつ人はいるはずです。被害妄想に近い思い込みが続く場面もあり、素直に寄り添いにくくなります。内側の描写にページを割く分、進み方はかなり遅めです。

こんな人におすすめ

人との距離の取り方でつまずいた覚えがある人が、こじれた気持ちのほどけ方を追いたいとき。複数の視点が交差する群像劇が好きな人にも響きます。

こんな人には不向き

縦読み形式の間の取り方が読みにくい人にはつらいです。はっきりした恋の決着や、爽快な展開を求める人も焦れてしまいます。

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18

やわ男とカタ子

こじらせ喪女×美形オネエ!自信ゼロからのリハビリを描く笑って泣けるラブコメディ。

この特集で選んだ理由

助言役が最後まで並走する形をとるため、変わるための手順そのものが物語になります。方法論としても読める点を買いました。

やわ男とカタ子
作者
長田亜弓
掲載誌
FEEL YOUNG
ジャンル
女性向け漫画/ラブコメ
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

自分を女だと認められない主人公に、辛口の言葉がまっすぐ飛んできます。笑わせにきた直後に胸が締めつけられる落差があり、読みながら姿勢を正しました。自己否定の癖をひとつずつ剥がしていく訓練として読めます。

気になる点

序盤の卑屈さが強く、読んでいていらだつ人は多いはずです。こじらせた状態が長く続くため気分が引きずられ、こちらまで恥ずかしくなる場面もあります。恋の進展より自己改革に紙幅を割くので、ラブコメとしてはテンポが遅めです。

こんな人におすすめ

自分に自信が持てないまま大人になった人。支えを借りて立ち直る過程に、そっと寄り添えます。笑いと痛みが同居する大人の恋物語が好きな人向け。

こんな人には不向き

後ろ向きな独白の繰り返しがこたえる人は、序盤で脱落しがちです。純粋な恋の駆け引きを楽しみたい人にもテンポが合いません。

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19

海月姫

完結

男子禁制のオタクアパートに暮らすクラゲ好きの少女が、女装男子と出会い服の力で変わっていく物語

この特集で選んだ理由

内側の変化より先に、服と髪という手で触れられる部分から自分を変えていきます。手を動かすところから始まる、いちばん実際的な処方箋です。

海月姫
作者
東村アキコ
掲載誌
Kiss
ジャンル
ラブコメディ/成長物語/ギャグ・コメディ/ファッション
完結
完結
評価
8.4/10

良い点

飾ることを知らずに生きてきた女の子たちが、針を持ちます。着飾るのは鎧を着ることだ、という一言が刺さって、しまい込んでいた化粧道具を出してきました。外見を変える行為が自衛の手段になるという捉え方が新鮮です。

気になる点

舞台が広がる後半は運びが大ざっぱになり、焦点がぼやけます。眼鏡を外せば全員美人という落とし所には首をかしげました。中盤の足踏みも長く、締めくくりは駆け足に映ります。

こんな人におすすめ

服や化粧に縁のないまま来たなら、見た目を変える楽しさから入れます。にぎやかな群像喜劇のなかで、ふと切なくなる恋も味わいたい人にもすすめられます。

こんな人には不向き

物語の勢いが落ちる時期が苦手な人はつまずきます。登場人物が増えていくより、最初の顔ぶれだけを追いたい人も離れやすいです。

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20

高校デビュー

完結

恋に全力投球の天然ヒロインと、クールな先輩が織りなす王道少女漫画!

この特集で選んだ理由

直そうとした結果、直さないほうがよかったと気づく筋立てです。変わることを目指して始まり、そのままでいいに着地する反転が光ります。

高校デビュー
作者
河原和音
掲載誌
別冊マーガレット
ジャンル
恋愛/コメディ/学園
完結
完結
評価
8/10

良い点

恋に全力なのに空回りし続ける主人公が、飾らないまま突き進みます。うじうじせずに前だけ見る明るさが気持ちよく、読んでいるこちらまで軽くなりました。先輩のかっこよさにも何度もやられました。

気になる点

主人公の言動に乗れないと、最後まで付き合うのがつらくなります。当て馬役が嫌な人物ばかりで、読んでいてしんどい時期もありました。進級したあたりからは似た展開が続き、間延びして感じます。

こんな人におすすめ

取り繕うのをやめて、そのままの自分で当たっていきたい人に合います。読後の気分がいい学園ものを探している人にもぴったりです。

こんな人には不向き

空回りする天然な主人公が苦手な人には向きません。似た展開の繰り返しが気になる人も、後半で失速を感じます。

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目的別のおすすめ

よくある質問

悩みが重い時期に読んでも大丈夫ですか?

作品によります。主人公が自分を責め続ける時期が長いものは、弱っているときに読むと気持ちが沈みやすいです。このページでは各作品の「向いていない人」にその点を書いているので、今日の調子に合わせて選んでみてください。

どのくらいの巻数を読むことになりますか?

どれも10巻以上あり、30巻を超えるものもあります。まずは3巻あたりまで読むと、主人公の抱えているものと語り口が自分に合うかどうかが見えてきます。

完結している作品だけ読みたいのですが、何作ありますか?

20作品のうち9作品が完結済みです。結末まで見届けてから安心したい場合は完結済みのものから選び、連載中の作品は追いかける楽しみとして残しておく手もあります。

恋愛が苦手でも楽しめますか?

恋を軸にした作品が多いものの、農業高校の実習、宇宙飛行士の選抜、車いすバスケの試合を描いた作品も入れてあります。甘さより仕事や競技のほうに気持ちが向くなら、そちらから選んでください。

男性が読んでも共感できますか?

男性が主人公の作品を7作入れました。ダンス、農業、宇宙開発、車いすバスケと舞台もさまざまです。隠したい一点を抱える気持ちは性別を問わず似ているので、読み手を選びません。

まとめ

20作品を並べてみると、引け目の中身は驚くほど重なりません。においも、背丈も、話し方も、比べられてきた記憶も、失った体の自由も、それぞれ別の痛み方をしています。それでも、変わりはじめるきっかけはよく似ています。自分の嫌いな部分を、まっすぐ見てくれる誰かが現れること。

読み終えたあとに残るのは、悩みが消えた爽快さではありません。悩みごと抱えたまま歩けるようになった、という手応えです。どの一冊から始めても、遠回りは無駄になりません。気になったものから、ゆっくり読んでみてください。

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