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どん底から奇跡を掴む!10巻以上で完結した絶望から這い上がる漫画14選

公開日:2026年08月06日更新日:2026年08月06日

大切な人を失った。信じていたものに裏切られた。もう終わりだ、と膝をついた。そこから物語が動き出す漫画を集めました。ここで選んだのは、主人公やその仲間が絶望の底まで落ちてから、それでも歩き出す長編です。ジャンルはダークファンタジー、歴史もの、バトル、SF、ヤンキー、青春群像劇までばらばら。共通しているのは、10巻以上かけて再起を描き切り、すでに完結していることだけ。打ちのめされた誰かが立ち上がる瞬間に胸を熱くしたい人へ、14作品を並べました。

目次

選び方のポイント

  1. 1. どんな「どん底」に落ちるかで選ぶ

    体を失う、家族を奪われる、社会そのものに閉じ込められる。落とされ方は作品ごとにまったく違います。自分がいちばん揺さぶられる喪失の形から入ると、最後まで気持ちが切れません。

  2. 2. 這い上がり方の違いで選ぶ

    拳でねじ伏せるのか、頭脳で出し抜くのか、仲間の手を借りるのか。バトルものは力の伸び方、サスペンスは知恵の切れ味で引っぱります。読みたい再起の形を先に決めておくと外しません。

  3. 3. どこまでの重さに耐えられるかで選ぶ

    這い上がる話は、その前段の落ち方も容赦ありません。拷問や殺戮が正面から描かれる作品もあれば、ギャグを混ぜて息を抜かせてくれる作品もあります。今の自分の体力に合わせて選ぶと、途中で投げずに済みます。

14作品の比較表

順位作品名ジャンル完結評価
1鋼の錬金術師鋼の錬金術師ダーク・ファンタジー/バトルアクション/少年漫画完結9.6/10
2ヴィンランド・サガヴィンランド・サガドラマ/歴史/アクション完結9.4/10
3東京卍リベンジャーズ東京卍リベンジャーズヤンキー/アクション/サスペンス完結9.2/10
4今際の国のアリス今際の国のアリスドラマ/アクション/サスペンス完結9.2/10
5約束のネバーランド約束のネバーランドミステリー/サスペンス/心理戦/ダークファンタジー完結8.8/10
6いぬやしきいぬやしきヒューマンドラマ/青年マンガ/SF/アクション完結8.7/10
7CLAYMORECLAYMORE少年マンガ/バトル/アクション/ダークファンタジー完結8.8/10
8炎炎ノ消防隊炎炎ノ消防隊バトルアクション/SF/ダークファンタジー完結9.3/10
9うしおととらうしおととら少年漫画/伝奇アクション/ダークファンタジー完結9.3/10
10からくりサーカスからくりサーカスダーク・ファンタジー/バトルアクション/少年漫画完結9.3/10
11シドニアの騎士シドニアの騎士ロボット・メカ/青年マンガ/SF/バトル完結8.7/10
12HelckHelckファンタジー/アドベンチャー/アクション完結9.3/10
13狂四郎2030狂四郎2030恋愛/青年マンガ/SF/アクション/ディストピア完結9.2/10
14RAINBOW-二舎六房の七人-RAINBOW-二舎六房の七人-ハードボイルド/人間ドラマ/昭和・戦後完結8.8/10
1

鋼の錬金術師

完結

体を失った錬金術師の兄弟が、賢者の石を求め、国家の陰謀に挑む!

鋼の錬金術師
作者
荒川弘
掲載誌
月刊少年ガンガン
ジャンル
ダーク・ファンタジー/バトルアクション/少年漫画
完結
完結
評価
9.6/10

良い点

序盤で撒かれた国家の構造も人体錬成も賢者の石も、すべてが終盤へ流れ込んでいきます。散らばった点が線につながる瞬間には何度も声が出ました。しかも最後は奇跡だけで終わらせず、失ったものはちゃんと失ったまま残る。人間にできる範囲で戦い抜いた結末が誠実でした。

気になる点

敵の企みがはっきりしないまま小競り合いが続き、争点の見えにくさに焦れました。重い話が続くので、途中で一度読むのをやめたこともあります。イイ台詞を吐きたがるキャラのお説教くささも、人によっては鼻につきます。

こんな人におすすめ

禁忌に手を出して取り返しのつかない代償を負い、それでも失ったものを取り戻す旅へ出た兄弟を見届けたい人

こんな人には不向き

敵の狙いが見えないまま小競り合いの続く序盤に焦れてしまい、重く暗い展開の息苦しさに耐えられない人

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2

ヴィンランド・サガ

完結

11世紀、ヴァイキングの戦場を生きる少年トルフィン。仇敵への復讐に燃える彼が、血塗られた過去を越え『真の戦士』へと覚醒していく、壮大な歴史人間ドラマ!

ヴィンランド・サガ
作者
幸村誠
掲載誌
月刊アフタヌーン/週刊少年マガジン
ジャンル
ドラマ/歴史/アクション
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

戦場の描き込みと、農場の静かな時間。この落差がそのまま主人公の変化になっています。復讐の物語がここまで平和への祈りへ変わっていくとは思いませんでした。暴力以外のやり方を探そうとする誠実さに胸を打たれます。

気になる点

後半は歩みが遅く、説教くささを感じて熱が冷めたのが本音です。略奪や拷問の描写も生々しく、一冊読むだけで体力を持っていかれます。時代背景や勢力の力関係が濃いぶん、前提知識なしだと掴みにくい場面もありました。

こんな人におすすめ

父を殺された憎しみに身を焦がした少年が、復讐の先にある生き方へたどり着くまでを腰を据えて追いたい人

こんな人には不向き

序盤の熱を帯びた復讐劇がそのまま続くと思っていて、静かな自問の時間が長引くと物足りなく思ってしまう人

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3

東京卍リベンジャーズ

完結

恋人を死なせないため、ダメ男・タケミチが12年前にタイムリープ!暴走族『東京卍會』での成り上がりと運命へのリベンジを描く、激動のサスペンス・アクション。

東京卍リベンジャーズ
作者
和久井健
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
ヤンキー/アクション/サスペンス
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

喧嘩はからきし弱いのに、守りたいものひとつで格上へ向かっていく主人公がかっこいい。突き落とされてからの逆転劇が、中盤にかけてとにかく熱いです。誰が黒幕なのかを考えながら読める作りも楽しく、脇のキャラにもそれぞれの信念が通っています。

気になる点

後半になるほど話の規模が膨らみ、恋人を救うという最初の願いがぼやけて見えました。終盤は急ぎ足で、迷走して見えるキャラもいます。中学生の喧嘩とは思えない派手さや、時間移動の理屈の曖昧さが気になると入り込みにくくなります。

こんな人におすすめ

うだつの上がらない毎日を送る主人公が、大切な人を死なせない未来を掴むまで諦めずに走る話を追いたい人

こんな人には不向き

時間移動の理屈に厳密さを求めてしまい、都合よく映る展開が出てくると途端に冷めてしまう人

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4

今際の国のアリス

完結

無人となった東京で、命を賭けた『げぇむ』が幕を開ける。知略と勇気で理不尽な世界を生き抜く、衝撃のサバイバル・サスペンス!

今際の国のアリス
作者
麻生羽呂
掲載誌
週刊少年サンデー/週刊少年サンデーS
ジャンル
ドラマ/アクション/サスペンス
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

げぇむの作りが残酷なのに絶妙で、一コマごとに張り詰めた空気が伝わってきます。命の選択を迫られる場面の心理描写が深く、生きるとは何かという問いかけが最後まで消えません。読み終えたあとにずしりと残る余韻も含めて、丸ごと味わえる一作です。

気になる点

ショッキングな死の描写が続くので、心が繊細な時期には読み進めるのがきつい。救いのなさに疲れて、置いていかれそうになる瞬間もありました。トランプのルールや心理戦の情報の密度が高く、気楽に流し読みしづらいところもあります。

こんな人におすすめ

理不尽な世界に放り込まれた若者たちが、知恵と度胸だけで生き延びる姿に引き込まれたい人

こんな人には不向き

登場人物が次々と命を落とす展開で心が削られてしまい、気楽に楽しめる娯楽を求めている人

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5

約束のネバーランド

完結

幸せな孤児院は、食用児の飼育場だった。絶望から逃れるため、子供たちが知略を尽くす衝撃の脱獄サスペンス!

約束のネバーランド
作者
出水ぽすか/白井カイウ
掲載誌
週刊少年ジャンプ
ジャンル
ミステリー/サスペンス/心理戦/ダークファンタジー
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

慕っていた場所が飼育場だったという導入から、もう引き返せません。三人の異なる才能が噛み合う頭脳戦にやられましたし、育ての親との心理戦は少年漫画の枠をはみ出しています。絶望に屈さず全員で逃げると言い張る主人公の理想が、そのまま物語を押し出す力になっていました。

気になる点

脱獄編の完成度が高すぎたぶん、外へ出てからは勢いの落ち込みを感じました。窮地を強い想いや偶然で乗り切る場面が増え、初期の理詰めの面白さは薄まります。人物が離れては戻る速さもあって、心情の変化に気持ちが追いつかないことがありました。

こんな人におすすめ

幸せだと信じていた居場所が崩れ落ちてもなお、頭脳だけで脱出の道を探す子どもたちを応援したい人

こんな人には不向き

筋道立った解決を大事にしていて、想いや偶然で切り抜ける場面が増えると醒めてしまう人

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6

いぬやしき

完結

機械の体に改造されたおじいちゃんと高校生。救済と殺戮が交錯する衝撃のSFドラマ。

いぬやしき
作者
奥浩哉
掲載誌
イブニング
ジャンル
ヒューマンドラマ/青年マンガ/SF/アクション
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

冴えない中年が最強の力を手にし、人を助けることで自分の価値を見つけていきます。家族から疎まれていた人が誰かの命綱になる逆転に、何度も泣かされました。全10巻で一気に読み切れる密度も含めて、絶望の底でも良心を捨てない生き様に勇気をもらえます。

気になる点

無差別な殺戮の描き方が凄惨で、読んでいて気分が悪くなる場面があります。序盤の家族の扱いも酷く、主人公が不憫すぎて削られる時間が長い。終盤の地球規模の解決が急に大味へ振れる点や、ネット文化の描写に漂う時代感も引っかかりました。

こんな人におすすめ

末期の病を告げられ家族にも見放された男が、人を救うことで生き直していく姿に励まされたい人

こんな人には不向き

理不尽に人が死んでいく無差別な殺戮の場面でダメージを受けやすく、後味の重さを避けたい人

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7

CLAYMORE

完結

半人半妖の女戦士たちが、人間を捕食する妖魔と過酷な戦いを繰り広げるダークファンタジー!

CLAYMORE
作者
八木教広
掲載誌
ジャンプスクエア/月刊少年ジャンプ
ジャンル
少年マンガ/バトル/アクション/ダークファンタジー
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

弱いなりに強くあろうとして、想いと行動で少しずつ力と仲間を手にしていく歩みがいい。失われていく命の重さを抱えたまま結束していく展開に、主人公が不在の時期すら気になりませんでした。1巻で乗れなくても読み進めると物語も絵も伸びていき、終わり方にもモヤモヤが残りません。

気になる点

主人公だけでなく周りも無表情で、顔の見分けがつかないまま話が進みます。名前と過去が入り組んでいて、覚えきれず物語から気持ちが離れた時期がありました。体の損傷を描くグロさもきつく、そこで手が止まる人もいると思います。

こんな人におすすめ

弱さを抱えたまま強くあろうとする女性戦士が、仲間と結束して格上へ挑む姿を見届けたい人

こんな人には不向き

似た顔立ちの人物が並ぶと区別がつかなくなり、名前や過去を追うのが負担になってしまう人

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8

炎炎ノ消防隊

完結

人体自然発火の謎に挑む特殊消防隊!世界を創り直すスタイリッシュなダークファンタジー!

炎炎ノ消防隊
作者
大久保篤
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
バトルアクション/SF/ダークファンタジー
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

炎を噴かして宙を舞う戦い方と、構図のキレたポップな作画に痺れっぱなしでした。討伐ではなく魂を鎮めるという消防官としての誇りが根っこにあり、暴力一辺倒になりません。終盤で明かされる仕掛けには鳥肌が立ちました。

気になる点

命懸けの戦いの途中でお色気のハプニングが挟まると、せっかくの熱が冷めます。終盤は抽象的で哲学寄りの語りに振れ、理屈っぽい説明台詞も増えて頭がついていきませんでした。サブキャラの因縁が詰め込み気味に処理される点も心残りになります。

こんな人におすすめ

世界を焼き尽くす災いに向き合いながら、失った家族の真実を追いかける少年の戦いに熱くなりたい人

こんな人には不向き

命懸けの戦いの最中に挟まるお色気のハプニングで緊張がほどけ、置いてけぼりになる人

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9

うしおととら

完結

妖怪バディが日本の命運を懸けて挑む、伏線が一点に結ぶ王道熱血譚!

うしおととら
作者
藤田和日郎
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
少年漫画/伝奇アクション/ダークファンタジー
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

旅の途中で積み上げた縁が、絶望の淵に沈んだ主人公を今度は助ける側に回ります。ばらばらに見えた話が最終決戦で一点へ収束する作りに、心をえぐられながら夢中で読みました。人も妖怪も手を取り合う大同盟の熱さは、王道をここまでやり切るのかと唸らされます。

気になる点

絵のクセが強く、書き込みの濃い戦闘は目で追いづらい場面があります。序盤の一話完結が本筋と絡まないまま続き、間延びを感じました。恋の駆け引きが前に出る回は本筋の重さと温度が噛み合わず、浮いて見えることもあります。

こんな人におすすめ

隙あらば喰い合う妖怪と組み、国じゅうを巻き込む総力戦へ転がっていく王道譚を走り抜けたい人

こんな人には不向き

序盤から本筋が一気に進む物語を好み、寄り道の多い長さを途中でだるく感じてしまう人

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10

からくりサーカス

完結

人形と人間の壮絶な戦いの奥に、二百年前の悲しい因縁が眠る王道大冒険!

からくりサーカス
作者
藤田和日郎
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
ダーク・ファンタジー/バトルアクション/少年漫画
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

あちこちに撒かれた種が最後に一本の線でつながり、回収されるときの快感は格別です。憎らしかった敵役までやりたかったことを見つけ、涙が止まりませんでした。絶望的な苦難を笑い飛ばして越えていく人たちの熱量に、ぐいぐい引っぱられます。

気になる点

荒々しい絵は好き嫌いがはっきり分かれ、表紙の時点で身構える人もいるでしょう。二つの筋が同時に進むぶん収束が見えないもどかしさがあり、話が進まない時期も長い。あれだけ引っぱった黒幕の心変わりがあっさりしていて、終盤の畳み方にも物足りなさが残りました。

こんな人におすすめ

命を狙われて逃げ回っていた少年が、自分の意志で運命を背負うまで変わっていく大長編を読みたい人

こんな人には不向き

入り組んだ設定と大勢の人物を同時に追いかけるうちに、物語の全体像を見失いやすいと感じる人

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11

シドニアの騎士

完結

異生物に太陽系を破壊された人類が、巨大宇宙船シドニアで生き残りを賭けて戦うSF。

シドニアの騎士
作者
弐瓶勉
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
ロボット・メカ/青年マンガ/SF/バトル
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

太陽系を失ってなお船の中で生き延びようとする世界観に、すぐ引き込まれました。諦めない人々の強い意志に何度も背中を押されます。閉じた船内での日常や、軽口を叩き合う交流も描かれ、重い設定との落差がくせになりました。

気になる点

独特の絵柄と感情の起伏の薄い描写に、慣れるまで時間がかかりました。戦闘は省略が多く、何が起きているか掴みにくいコマ割りが続きます。用語や背景が細かくて読むのに体力が要るうえ、主人公が好意を寄せられる展開を余計に感じました。

こんな人におすすめ

住む星を失った人類の生き残りが、絶望的な相手へ挑み続ける宇宙規模の戦いに浸りたい人

こんな人には不向き

感情の起伏を抑えた淡々とした人物描写と独特のコマ割りに慣れず、気持ちを寄せづらい人

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12

Helck

完結

魔王不在の魔界に現れた、人間滅亡を願う勇者ヘルク。コメディからシリアスへ、激変するストーリーに心揺さぶられる王道ファンタジー!

Helck
作者
七尾ナナキ
掲載誌
マンガワン/裏サンデー
ジャンル
ファンタジー/アドベンチャー/アクション
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

序盤のふざけた空気から、中盤以降の怒涛のシリアスへの切り替わりが見事です。笑顔の裏に隠された真実を知ったとき、声を上げて泣いてしまいました。種族を隔てた二人の信頼が深まっていく過程も尊く、隠されていた世界の成り立ちが明かされる場面には脱帽しました。

気になる点

序盤のコメディの調子が独特で、真面目なファンタジーが好きだと入り込むまで時間がかかります。中盤から続く過酷な展開は精神的な負荷が強く、読み終えたあとにどっと疲れが来ました。勢いで押していく作りなので、その熱量に置いていかれる瞬間もあります。

こんな人におすすめ

人間を滅ぼすと言い切る勇者が笑顔の裏に隠していたものを知り、その結末まで見届けたい人

こんな人には不向き

序盤の独特なコメディのノリに乗れないまま、本領が出る中盤まで辿り着けず投げてしまう人

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13

狂四郎2030

完結

徹底管理された絶望のディストピアで、一人の女性を求めて反逆する男の究極の純愛SF!

狂四郎2030
作者
徳弘正也
掲載誌
スーパージャンプ
ジャンル
恋愛/青年マンガ/SF/アクション/ディストピア
完結
完結
評価
9.2/10

良い点

遺伝子で人が選別される社会の描き込みが濃く、連載から年月が経っても古びません。理不尽な権力にたった一人で立ち向かう主人公の泥臭い強さがかっこよく、何度も熱い涙が出ました。バーチャルではない真実のつながりを求め合う二人の姿には号泣させられます。

気になる点

過激な性描写と下品な下ネタが全編に多く、名作だと思いつつ人には勧めにくい。人体実験や陵辱まで容赦なく描かれ、精神を削られます。感動の直後にくだらない下ネタが挟まると気持ちの持っていき場に困り、劇画調の濃い絵柄も好みが分かれます。

こんな人におすすめ

自由も出会いも奪われた息の詰まる管理社会で、たった一人の相手を求めて抗う男を追いたい人

こんな人には不向き

過激な性描写や下ネタが全編にわたって多く、そこが苦手だと名作と分かっていても手が伸びない人

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14

RAINBOW-二舎六房の七人-

完結

戦後の少年院で出会った6人が、約束を胸にどん底からはい上がる友情譚!

RAINBOW-二舎六房の七人-
作者
柿崎正澄/安部譲二
掲載誌
週刊ヤングサンデー/ビッグコミックスピリッツ
ジャンル
ハードボイルド/人間ドラマ/昭和・戦後
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

苦しみを越えた男たちの友情がうらやましく、人との関わりについてずっと考えてしまいました。乱暴でアホなところもあるのに、これほどの信念を持った人間はそういない。悪役まで一人ひとり立っていて、原作者の文章力が地の文にふと顔を出すのもいい。

気になる点

容赦のない拷問の描写が続き、シリアスすぎて読むのが辛くなる場面が多い。大人の醜い部分がこれでもかと描かれ、耐性がないと最後まで通すのはしんどい。話の流れが基本ワンパターンなうえ、後半の失速とご都合主義な進路の描き方も気になりました。

こんな人におすすめ

地獄と呼ばれる場所へ落ちた少年たちが、約束ひとつを支えに耐え抜く姿に胸を熱くしたい人

こんな人には不向き

容赦のない拷問の描写が延々と続くしんどさに耐えられず、途中で読む手が止まってしまう人

RAINBOW-二舎六房の七人-の詳細レビューを見る →

目的別のおすすめ

よくある質問

紹介されている14作品は、すべて完結していますか?

はい。14作品とも完結済みで、どれも10巻以上あります。途中で止まる心配なく、最後の1コマまで読み通せます。

残酷な描写やしんどい展開が苦手でも読めますか?

作品ごとに重さがかなり違います。狂四郎2030やRAINBOW-二舎六房の七人-は拷問や陵辱まで容赦なく描かれるので、耐性がないとつらい。逆に炎炎ノ消防隊やHelckはギャグを挟みながら進むため、息継ぎしながら読めます。

まず1作だけ選ぶなら、どれがいいですか?

鋼の錬金術師をおすすめします。序盤に撒かれた要素が終盤へ一本につながっていく作りで、失ったものを抱えたまま前へ進む結末まで、このテーマの芯がひと通り詰まっています。

まとめ

どれも、主人公が一度は完全に折られています。体を失い、家族を奪われ、居場所ごと崩され、それでも誰かの手を借りながら立ち上がっていく。14作品に共通しているのはそこだけで、舞台も絵柄もばらばらです。全部10巻以上、そして完結済み。落ちるところまで落ちた人が、もう一度歩き出す。その瞬間だけを見に行っても損はしません。