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キングダムみたいな漫画おすすめ16選|戦と成り上がりを描く長編漫画

編集: 漫画よしあし
公開日:更新日:

キングダムみたいな漫画を探すとき、手がかりになるのは大軍がぶつかる合戦の熱さと、低い立場から這い上がっていく主人公の姿です。この特集では、古代ローマや中国の戦国、日本の鎌倉末期から戦国時代、さらに銀河の艦隊戦や架空の近代ヨーロッパまで、戦と知略を軸にした10巻以上の長編を16作品集めました。

史実どおりに武将の出世を追う作品もあれば、SFやファンタジーの世界で軍略を描く作品もあります。連載中の作品も入れているので、比較表や目的別のおすすめを見ながら、次に読む一冊を選んでください。

時間がない人向け結論:おすすめTOP3

  1. 軍制や地形、軍服まで細かく調べて描かれた戦場に、魔法も超人も出てきません。

  2. 弓で倒れる者が七割、刀はほとんど役に立たないという調べ尽くされた合戦の描き方で、知っていた戦国が別物に見えてきます。

  3. 奴隷の身分に落ちても、エウメネスは私情を挟まず知性と度胸だけで道を開いていきます。

目次

選び方のポイント

  1. 1. 史実の合戦に近いものを選ぶ

    キングダムと同じく実在の戦や人物を描く作品を求めるなら、アド・アストラやセンゴク、ヴィンランド・サガが候補です。軍制や地形、弓や槍の使われ方まで細かく調べて描かれているので、合戦の泥くささや兵の動きをじっくり追えます。そのぶん登場人物や背景の情報は多めです。

  2. 2. 成り上がりの道のりで選ぶ

    主人公が低い立場から将や王へ駆け上がる流れが好きなら、センゴクや王国へ続く道が合います。センゴクは出世と大失敗をくり返す実在の武将の話で、王国へ続く道は剣闘奴隷が傭兵から領主へのし上がる架空の戦記です。挫折や失敗を乗り越えていく出世か、強さで押し切る出世かで好みが分かれます。

  3. 3. 知略の勝ち方に注目する

    兵の数ではなく策で勝つ場面を読みたいなら、ビン~孫子異伝~や銀河英雄伝説、ミリモス・サーガが向いています。ビンは地形や風、人の心まで読んで大軍を崩し、銀河英雄伝説は二人の天才が宇宙艦隊で知恵を競います。ミリモス・サーガは弱小国の王子が奇策で兵力差を覆す、気楽に読める戦記です。

全16作品の比較表

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順位作品名ジャンル完結状況評価特徴向いている人
1アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―歴史/アクション/戦記完結9.4/10軍制や地形、軍服まで細かく調べて描かれた戦場に、魔法も超人も出てきません。魔法や超人的な力に頼らないリアルな戦争劇で、正反対の二人の天才がぶつかる知恵比べを読みたい人に向いています。
2センゴクセンゴク青年漫画・アクション/歴史・時代劇完結8.7/10弓で倒れる者が七割、刀はほとんど役に立たないという調べ尽くされた合戦の描き方で、知っていた戦国が別物に見えてきます。大失敗で何もかも失っても這い上がる不格好な出世の物語を、泥くさい合戦と一緒に味わいたい人に向いています。
3ヒストリエヒストリエ青年漫画/日常/歴史/サスペンス連載中9.1/10奴隷の身分に落ちても、エウメネスは私情を挟まず知性と度胸だけで道を開いていきます。感情に流されず冷静な知性で運命を切り拓く主人公と、先の読めない宮廷の陰謀劇を楽しみたい人に向いています。
4アルスラーン戦記アルスラーン戦記ファンタジー/少年漫画/歴史/戦記完結9.1/10剣の鋭さや吹き出す血の勢いまで絵で伝わり、一コマずつ描き込まれた合戦の臨場感は段違いです。味方の裏切りから這い上がる王子の着実な成長を、迫力ある合戦と一緒に追いたい人に向いています。
5銀河英雄伝説銀河英雄伝説歴史/SF/アクション完結8.8/10藤崎竜の絵で描かれる宇宙艦隊戦の見開きは迫力があり、鳥肌が立つほどです。宇宙を舞台にした大艦隊どうしの戦いと、二人の天才が知恵を競う政治・軍事ドラマを味わいたい人に向いています。
6ヴィンランド・サガヴィンランド・サガドラマ/歴史/アクション完結9.4/10復讐に生きた少年トルフィンが暴力以外の答えを探しはじめる流れに、まっすぐ胸を打たれます。ヴァイキングの戦場から始まり、暴力の先にある生き方まで問う重厚な人間ドラマを読みたい人に向いています。
7BASARABASARAファンタジー/恋愛/少女漫画/架空戦記完結9/10少年漫画のように熱い戦記と少女漫画の切ない恋が真正面からぶつかる物語です。熱い戦いと胸が締めつけられる恋が並行して進む長い物語を、腰を据えて読みたい人に向いています。
8ビン~孫子異伝~ビン~孫子異伝~青年漫画/歴史フィクション/軍事・政治完結8.4/10張り巡らせた策が噛み合う痛快さに加え、戦乱に巻きこまれる市民の暮らしまで細かく描かれているのも読みどころです。地形や風、人の心まで読んで策略で大軍をひっくり返す戦いを楽しみたい人に向いています。
9逃げ上手の若君逃げ上手の若君ファンタジー/歴史/アクション完結9/10戦って死ぬのが誉れの時代に、逃げることに特化した主人公が状況を少しずつ変えていく設定がまず新鮮です。歴史に自信がなくても、史実を下敷きにした熱い少年漫画をクセの強いキャラと楽しみたい人に向いています。
10新九郎、奔る!新九郎、奔る!人間ドラマ/政治ドラマ/歴史連載中9.1/10戦国前夜の理屈で動く政治の駆け引きが生々しく描かれ、板挟みの中で道を選ぶ新九郎の苦労がひとごとと思えません。派手な合戦より、官僚として家名を背負う政治の駆け引きにこそ引き込まれる人に向いています。
11軍靴のバルツァー軍靴のバルツァー歴史/アクション/サスペンス連載中9.1/10マスケット銃から後装式ライフルへ移る時代の大砲や気球偵察まで、手描きで描き込まれた兵器と戦術に説得力があります。弾道計算や兵装の移り変わりまで描く緻密なミリタリー描写と、国どうしの政治劇を楽しみたい人に向いています。
12乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ青年漫画/戦争/歴史完結8/10主人公は人を殺すのも怖いごく普通の少女で、それでも大切な人を守ろうと銃を構え続けます。なじみの薄い中世ヨーロッパの宗教戦争を、普通の少女の成長と一緒に史実ベースで追いたい人に向いています。
13へうげものへうげもの歴史・時代劇/文化・茶の湯完結8.5/10器に狂った武将の目で安土桃山を見せる作品で、好みの違いが人を殺すという筋の通し方が全体を貫いています。戦の勝ち負けだけでは物足りず、身なりや道具への執着から時代をのぞく切り口を面白がれる人に向いています。
14幼女戦記幼女戦記ファンタジー/ミリタリー/戦記連載中9.1/10後方で出世したいのに手柄を立てるほど最前線へ送られる、社畜マインドの主人公のすれ違いが笑えます。魔法の飛び交う大戦で、後方の役割や戦略まで描く本格的な戦記を読みたい人に向いています。
15王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚ファンタジー/ハーレム/戦記連載中8.5/10色っぽい場面はあっても、本筋は個人としても軍としても強くなっていく成り上がりです。段階を踏んでのし上がる戦記ものが好きで、頼もしい主人公の活躍をすかっと見届けたい人に向いています。
16ミリモス・サーガ-末弟王子の転生戦記ミリモス・サーガ-末弟王子の転生戦記異世界転生/ファンタジー/バトル/戦記連載中7.9/10何万の兵を魔法でなぎ払う夢物語ではなく、現実的な戦の駆け引きで読ませる転生戦記です。魔法で一網打尽にする話より、兵力差を知恵と奇策で覆す駆け引きを気楽に読みたい人に向いています。
1

アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―

完結

アルプスを越えローマに挑むハンニバルと、彼を追う若きスキピオ。二人の名将が激突する歴史劇

この特集で選んだ理由

国を背負った二人の名将が大軍を率いて正面からぶつかる構図は、掲載作の中でいちばんキングダムの大戦に近い一作です。

アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―
作者
カガノミハチ
掲載誌
ウルトラジャンプ
ジャンル
歴史/アクション/戦記
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

軍制や地形、軍服まで細かく調べて描かれた戦場に、魔法も超人も出てきません。冷静な天才ハンニバルと人間味のある好青年スキピオが並ぶ構図が効いていて、戦争だけでなく政治の動きまで物語として追えます。

気になる点

地形を使って敵を囲む戦い方がくり返され、知略の幅は少し物足りないところがあります。期待していたアルプス越えも序盤であっさり終わり、ときどき挟まるギャグが話の流れを止めることもあります。

こんな人におすすめ

魔法や超人的な力に頼らないリアルな戦争劇で、正反対の二人の天才がぶつかる知恵比べを読みたい人に向いています。

こんな人には不向き

史実どおりの苦い結末が苦手で、戦争ものにもすっきりした読後感を求める人には合わないかもしれません。

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2

センゴク

完結

出世と大失敗を繰り返した実在の武将が、泥くさい合戦を駆け抜ける戦国絵巻

この特集で選んだ理由

落城寸前の城で震えていた若武者が大名にのし上がり、転落してまた戻る流れは、成り上がりの浮き沈みを史実でいちばん長く追える作品です。

センゴク
作者
宮下英樹
掲載誌
週刊ヤングマガジン
ジャンル
青年漫画・アクション/歴史・時代劇
完結
完結
評価
8.7/10

良い点

弓で倒れる者が七割、刀はほとんど役に立たないという調べ尽くされた合戦の描き方で、知っていた戦国が別物に見えてきます。出世しては大失敗して落ち、また這い上がる主人公は、馬鹿をやっても憎めない男です。

気になる点

顔の似た人物が多く、官位入りのフルネームも毎回出るので情報量の多さに手こずります。話が進むほど信長や秀吉が中心になり、主人公の出番が減る巻は物足りなく感じます。

こんな人におすすめ

大失敗で何もかも失っても這い上がる不格好な出世の物語を、泥くさい合戦と一緒に味わいたい人に向いています。

こんな人には不向き

資料の引用や長い解説が挟まると勢いが削がれると感じ、整った絵柄ですっきり読みたい人には向きません。

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3

ヒストリエ

アレクサンドロス大王の書記官・エウメネスの過酷な運命を描く、歴史ロマンの最高峰!

この特集で選んだ理由

のちにアレクサンドロス大王に仕える書記官の目から戦と国を描いており、知略寄りの読み手には外せません。

ヒストリエ
作者
岩明均
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
青年漫画/日常/歴史/サスペンス
完結
連載中
評価
9.1/10

良い点

奴隷の身分に落ちても、エウメネスは私情を挟まず知性と度胸だけで道を開いていきます。人間の本音や暴力を淡々と描く静かな演出が怖く、史実の空白を突いたマケドニア王宮の陰謀劇は次が読めません。

気になる点

奴隷への扱いや突然首が飛ぶようなむごい暴力描写は人を選びます。休載が長く、戦いより移動や説明が続く巻もあるので、続きを追うにはかなり気長に付き合う必要があります。

こんな人におすすめ

感情に流されず冷静な知性で運命を切り拓く主人公と、先の読めない宮廷の陰謀劇を楽しみたい人に向いています。

こんな人には不向き

長期休載で完結の見通しが立たない状況や、生々しい暴力描写がつらい人には合いません。

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4

アルスラーン戦記

完結

味方の裏切りで王都を失った若き王子が、頼もしい仲間と王都奪還へ立ち上がる王道戦記!

この特集で選んだ理由

若い主君が仲間を集めて奪われた国を取り戻す筋で、掲載作の中でもっとも王道の国取り物語です。

アルスラーン戦記
作者
荒川弘/田中芳樹
掲載誌
別冊少年マガジン
ジャンル
ファンタジー/少年漫画/歴史/戦記
完結
完結
評価
9.1/10

良い点

剣の鋭さや吹き出す血の勢いまで絵で伝わり、一コマずつ描き込まれた合戦の臨場感は段違いです。お坊っちゃんだった王子が、部下に非情な命令も下す王へと変わっていく過程に引き込まれます。

気になる点

一人で戦況をひっくり返す味方が何人もいて、本格的な戦記を求めると物足りないところがあります。別勢力の話もたびたび挟まるので、王都奪還までの道のりは長く感じます。

こんな人におすすめ

味方の裏切りから這い上がる王子の着実な成長を、迫力ある合戦と一緒に追いたい人に向いています。

こんな人には不向き

一人で戦況を覆す味方が出てくる展開になじめず、硬派でリアルな戦記だけを読みたい人には物足りないはずです。

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5

銀河英雄伝説

完結

不朽のSF巨編を、藤崎竜が圧倒的な画力と独自解釈で再構築!ラインハルトの視点から描かれる、二人の天才の激突と銀河の歴史の新たなページ。

この特集で選んだ理由

舞台は歴史ではなくSFですが、艦隊を率いる将の戦術と出世を描く点で、合戦の規模をいちばん大きく広げた作品として選びました。

銀河英雄伝説
作者
藤崎竜/田中芳樹
掲載誌
ウルトラジャンプ
ジャンル
歴史/SF/アクション
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

藤崎竜の絵で描かれる宇宙艦隊戦の見開きは迫力があり、鳥肌が立つほどです。膨大な原作をラインハルトの生い立ちから整理しているので、銀英伝が初めての人でもすっと入れます。

気になる点

ラインハルト中心に組み直したため、ヤン側の描写が駆け足に感じる部分があります。説明台詞が多く、文字の量に疲れるページもあります。

こんな人におすすめ

宇宙を舞台にした大艦隊どうしの戦いと、二人の天才が知恵を競う政治・軍事ドラマを味わいたい人に向いています。

こんな人には不向き

旧アニメ版の重厚な雰囲気に思い入れがあり、藤崎竜の独特な絵柄に戸惑いそうな人には合わないかもしれません。

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6

ヴィンランド・サガ

完結

11世紀、ヴァイキングの戦場を生きる少年トルフィン。仇敵への復讐に燃える彼が、血塗られた過去を越え『真の戦士』へと覚醒していく、壮大な歴史人間ドラマ!

この特集で選んだ理由

掲載作の多くが戦で勝つ道を描くなか、戦士として強くなった先で平和の大地を目指す物語として、ほかの作品とは逆向きの答えを見せてくれます。

ヴィンランド・サガ
作者
幸村誠
掲載誌
月刊アフタヌーン/週刊少年マガジン
ジャンル
ドラマ/歴史/アクション
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

描き込まれた戦場の生々しさと、農場での静かな心理描写の落差が効いています。復讐に生きた少年トルフィンが暴力以外の答えを探しはじめる流れに、まっすぐ胸を打たれます。

気になる点

後半は非暴力がテーマになり、序盤の戦いの熱さを求めていると説教くさく感じるかもしれません。拷問や略奪の描写も生々しく、一冊読むのにかなりの気力が要ります。

こんな人におすすめ

ヴァイキングの戦場から始まり、暴力の先にある生き方まで問う重厚な人間ドラマを読みたい人に向いています。

こんな人には不向き

略奪や拷問など残酷な描写が苦手な人や、序盤の復讐劇の熱さが最後まで続くと期待する人には向きません。

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7

BASARA

完結

文明が滅びた日本で、兄の名を継いだ少女が仇と知らぬまま恋に落ちる革命譚。

この特集で選んだ理由

兄の名を継いだ少女が虐げられた人々を束ねて王の軍に挑む革命譚で、恋の比重がここまで大きい国取り戦記はほかの掲載作にありません。

BASARA
作者
田村由美
掲載誌
別冊少女コミック
ジャンル
ファンタジー/恋愛/少女漫画/架空戦記
完結
完結
評価
9/10

良い点

少年漫画のように熱い戦記と少女漫画の切ない恋が真正面からぶつかる物語です。敵にも味方にも生き様があり、単なる悪人がいないので、どの台詞にも重みがあります。

気になる点

主要な人物が容赦なく亡くなり、推しが死ぬたびのダメージは大きめです。初期の絵柄のクセや、各地を巡る話が似通う中盤のダレも気になりました。

こんな人におすすめ

熱い戦いと胸が締めつけられる恋が並行して進む長い物語を、腰を据えて読みたい人に向いています。

こんな人には不向き

好きな人物が次々と退場する登場人物の死が続く展開を避けたい人には、つらく感じるはずです。

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8

ビン~孫子異伝~

完結

歩けない異形の軍師が、孤児たちの軍を率いて策略ひとつで乱世を駆け抜ける中国戦国の物語!

この特集で選んだ理由

掲載作の中でただ一つキングダムと同じ中国の戦国を舞台にしており、腕っぷしより軍師の頭脳で乱世を渡る点で向こうと対になる作品です。

ビン~孫子異伝~
作者
星野浩字
掲載誌
スーパージャンプ
ジャンル
青年漫画/歴史フィクション/軍事・政治
完結
完結
評価
8.4/10

良い点

歩けない体の軍師が、何倍もの敵を地形や風を読んでじわじわ崩していきます。張り巡らせた策が噛み合う痛快さに加え、戦乱に巻きこまれる市民の暮らしまで細かく描かれているのも読みどころです。

気になる点

話の進みがゆっくりで、歴史の背景を知らないと置いていかれる場面があります。後半は策略より強い兵や資金ありきの勝ち方が増え、孫子の兵法らしさが薄れるのも惜しいところです。

こんな人におすすめ

地形や風、人の心まで読んで策略で大軍をひっくり返す戦いを楽しみたい人に向いています。

こんな人には不向き

史実に忠実な本格派の中国歴史ものを求める人や、劇画タッチの絵が苦手な人には合いません。

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9

逃げ上手の若君

完結

逃げる才能だけが取り柄の若君が、滅びた鎌倉幕府の跡継ぎとして乱世に挑む歴史活劇

この特集で選んだ理由

正面からぶつかって勝つ主人公が多いこのリストで、逃げて生き延びることを武器にする若君は、戦い方そのものが逆転した異色の存在です。

逃げ上手の若君
作者
松井優征
掲載誌
週刊少年ジャンプ
ジャンル
ファンタジー/歴史/アクション
完結
完結
評価
9/10

良い点

戦って死ぬのが誉れの時代に、逃げることに特化した主人公が状況を少しずつ変えていく設定がまず新鮮です。戦場の地形や勢力の顔ぶれは史実に沿いつつ、合戦がすんなりわかる描き方になっています。

気になる点

前作がやさしい作風だったぶん、人の死に方のえぐさがこたえます。名前の似た人物が多いうえ、なじみの薄い鎌倉末期が舞台なので、話が頭に入りにくいこともあります。

こんな人におすすめ

歴史に自信がなくても、史実を下敷きにした熱い少年漫画をクセの強いキャラと楽しみたい人に向いています。

こんな人には不向き

人が死ぬ場面のえぐい描写や、濃い表情と大げさな演出が続くのが苦手な人には合いません。

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10

新九郎、奔る!

北条早雲の真実の姿を、圧倒的なリアリティで描く本格歴史大河ロマン!

この特集で選んだ理由

北条早雲として知られる男が幕府の官僚から戦国大名へ向かう道を描いており、成り上がりを交渉と家の事情から見せる点で、センゴクとは違う出世の形を示します。

新九郎、奔る!
作者
ゆうきまさみ
掲載誌
月刊!スピリッツ
ジャンル
人間ドラマ/政治ドラマ/歴史
完結
連載中
評価
9.1/10

良い点

戦国前夜の理屈で動く政治の駆け引きが生々しく描かれ、板挟みの中で道を選ぶ新九郎の苦労がひとごとと思えません。歴史上の人物がとなりのおじさんのように身近に感じられる、生き生きした人物描写も楽しいところです。

気になる点

歴史の知識や人間関係をつかむ力をかなり求められるので、疲れているときは筋を見失いそうになります。話の進みもゆっくりで、合戦中心の戦記を期待するとじれったいかもしれません。

こんな人におすすめ

派手な合戦より、官僚として家名を背負う政治の駆け引きにこそ引き込まれる人に向いています。

こんな人には不向き

派手な一騎打ちや勇壮な戦記を中心に楽しみたい人には、少しじれったく感じるはずです。

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11

軍靴のバルツァー

エリート将校が平和ボケした士官学校を鍛え直す!過酷な近代戦を描く本格架空戦記!

この特集で選んだ理由

架空の19世紀ヨーロッパで将校が若い兵を育てて近代の戦へ送り出す物語で、軍隊を作る側の目線から戦を見られます。

軍靴のバルツァー
作者
中島三千恒
掲載誌
別冊少年マガジン/月刊コミックバンチ
ジャンル
歴史/アクション/サスペンス
完結
連載中
評価
9.1/10

良い点

マスケット銃から後装式ライフルへ移る時代の大砲や気球偵察まで、手描きで描き込まれた兵器と戦術に説得力があります。平和ボケした士官学校の生徒が、実戦を重ねて軍人へ変わっていく過程も切なく描かれます。

気になる点

のどかな学園の空気から、教え子が死ぬ凄惨な戦争と革命へ変わっていくのがつらく感じます。架空の国々の利権や宮廷の相関図も複雑で、刊行の間隔が空くと前の巻の内容を忘れがちです。

こんな人におすすめ

弾道計算や兵装の移り変わりまで描く緻密なミリタリー描写と、国どうしの政治劇を楽しみたい人に向いています。

こんな人には不向き

主人公が勝ち続ける痛快な展開を期待する人や、複数の国の利権を追うのが面倒な人には合いません。

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12

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ

完結

異端狩りですべてを失った少女が、銃を手に少女兵として15世紀の宗教戦争を生き抜く歴史ドラマ

この特集で選んだ理由

荷車をつないで砦にする戦法で鎧の騎士に挑む戦いは、剣や槍の合戦が多いこのリストの中で、中世の戦場に銃が持ちこまれる瞬間を描いています。

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ
作者
大西巷一
掲載誌
月刊アクション
ジャンル
青年漫画/戦争/歴史
完結
完結
評価
8/10

良い点

主人公は人を殺すのも怖いごく普通の少女で、それでも大切な人を守ろうと銃を構え続けます。日本ではなじみの薄いフス戦争が舞台で、銃を本格的に戦場で使ったのはフス派軍が最初だと学べるなど、巻末の歴史解説も勉強になります。

気になる点

派閥がいくつにも分かれていく流れがつかみにくいうえ、残酷な描写が序盤から続きます。史実がもとなので主人公側が最後には負けると分かっていて、仲間の死や裏切りを読むのが苦しくなります。

こんな人におすすめ

なじみの薄い中世ヨーロッパの宗教戦争を、普通の少女の成長と一緒に史実ベースで追いたい人に向いています。

こんな人には不向き

序盤から続く苛烈な暴力描写が苦手な人や、仲間が次々と死ぬ展開で気持ちが沈む人には向きません。

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13

へうげもの

完結

茶器に狂った武将の目で描く、戦国から泰平へと移りゆく時代の色と欲

この特集で選んだ理由

出世の道具が槍ではなく茶碗という変わり種で、戦国の成り上がりを美意識の争いとして読み替えた点が、ほかの戦国ものと並べたときの持ち味です。

へうげもの
作者
山田芳裕
掲載誌
モーニング
ジャンル
歴史・時代劇/文化・茶の湯
完結
完結
評価
8.5/10

良い点

器に狂った武将の目で安土桃山を見せる作品で、好みの違いが人を殺すという筋の通し方が全体を貫いています。情けなかった男が茶人として一目置かれる存在へと年を重ねていく姿も、じっくり描かれます。

気になる点

大げさで下品な場面が多く、ギャグに振り切るわけでもない半端な立ち位置が気になります。序盤の主人公は小者すぎて、絵の癖の強さもあり一度投げ出しそうになりました。

こんな人におすすめ

戦の勝ち負けだけでは物足りず、身なりや道具への執着から時代をのぞく切り口を面白がれる人に向いています。

こんな人には不向き

教科書に近い人物像を求め、大胆な性格づけや下ネタ混じりの笑いに抵抗がある人には合いません。

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14

幼女戦記

損得勘定で生きる元サラリーマンが幼女に転生し、望まない最前線へ送り込まれながら戦い抜く戦記ファンタジー

この特集で選んだ理由

異世界転生という入口から、損得で動く将校の目で国々を巻き込む大戦を描く作品で、ファンタジーの中でも戦略と組織の話に重心が置かれています。

幼女戦記
作者
カルロ・ゼン/東條チカ
掲載誌
月刊コンプエース
ジャンル
ファンタジー/ミリタリー/戦記
完結
連載中
評価
9.1/10

良い点

後方で出世したいのに手柄を立てるほど最前線へ送られる、社畜マインドの主人公のすれ違いが笑えます。後方部隊の役割から国どうしの火種まで、込み入った背景を図解まじりの説明でテンポよく見せてくれます。

気になる点

漫画版は絵柄がアニメから離れていくので、アニメから入ると戸惑うかもしれません。世界観もむずかしく、独特の言い回しに慣れるまでは一度で飲み込みにくいところがあります。

こんな人におすすめ

魔法の飛び交う大戦で、後方の役割や戦略まで描く本格的な戦記を読みたい人に向いています。

こんな人には不向き

幼い子どもが戦場に立つ話につらさを感じる人や、アニメ版と同じキャラデザインを期待する人には合いません。

幼女戦記の詳細レビューを見る →

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15

王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚

吸血鬼に学んだ元剣闘奴隷が、彼女を迎えるため自らの王国を目指す成り上がり戦記。

この特集で選んだ理由

剣闘奴隷が傭兵として武功を重ね、領地を得て国づくりへ進む筋は、身分の底から王を目指す掲載作でもっともまっすぐな成り上がり物語です。

王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚
作者
湯水快/伊藤寿規
掲載誌
カドコミ
ジャンル
ファンタジー/ハーレム/戦記
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

色っぽい場面はあっても、本筋は個人としても軍としても強くなっていく成り上がりです。陣形などの戦い方がきちんと描かれ、魔法の出番がほとんどないので、話にややリアルな重みがあります。

気になる点

主人公が強すぎて戦いにスリルが乏しいので、勝負の行方にハラハラする場面はほとんどありません。絵柄の粗さや、女性がモノのように描かれる場面も気になります。

こんな人におすすめ

段階を踏んでのし上がる戦記ものが好きで、頼もしい主人公の活躍をすかっと見届けたい人に向いています。

こんな人には不向き

女性が添え物のように扱われる描写や、血やケガの多い戦いが苦手な人には向きません。

王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚の詳細レビューを見る →

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16

ミリモス・サーガ-末弟王子の転生戦記

弱小国に転生した末っ子王子が、知恵と奇策で大国の軍勢をひっくり返す戦記

この特集で選んだ理由

12歳で元帥になった末っ子王子が弱小国を守る話で、このリストの中ではもっとも軽い読み味の戦記として、重い作品の合間に挟みやすい一冊です。

ミリモス・サーガ-末弟王子の転生戦記
作者
中文字/奥英樹/岩崎美奈子
掲載誌
マンガBANG!/コミックノヴァ
ジャンル
異世界転生/ファンタジー/バトル/戦記
完結
連載中
評価
7.9/10

良い点

何万の兵を魔法でなぎ払う夢物語ではなく、現実的な戦の駆け引きで読ませる転生戦記です。主人公がほんわかしているので全体の空気が穏やかで、重い陰謀ものに疲れたときでも安心して読めます。

気になる点

名前つきのキャラは死なないので、死の重みが伝わらないところがあります。ちょっかいを出してきた国を倒すとさらに大きな敵が現れる流れも、だんだんパターンに見えてきます。

こんな人におすすめ

魔法で一網打尽にする話より、兵力差を知恵と奇策で覆す駆け引きを気楽に読みたい人に向いています。

こんな人には不向き

名のあるキャラも倒れる重い犠牲を描いた戦記や、毎回違う展開を求める人には物足りないはずです。

ミリモス・サーガ-末弟王子の転生戦記の詳細レビューを見る →

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目的別のおすすめ

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掲載作品のうち、Kindle+(旧Kindle Unlimited)で1巻が読み放題、または期間限定で1巻が無料になっている作品です。Amazonの表示を毎日確認して更新しています。

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よくある質問

キングダムの次に読むなら、どの作品がいいですか?+

大軍どうしの合戦と、国を背負った将のぶつかり合いを続けて味わいたいなら『アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―』がおすすめです。カルタゴのハンニバルとローマのスキピオという正反対の二人が、紀元前の戦場で知恵を競います。成り上がりの面を重く見るなら、実在の武将の出世と転落を描く『センゴク』も合います。

無料や読み放題で読める作品はありますか?+

配信の状況は作品ごとに変わります。各作品の読み放題・無料の状況はページ下部の一覧と /kindle-unlimited・/free で毎日更新していますので、読む前に確認してみてください。

連載中の作品と完結している作品の違いは?+

このリストには連載中の作品も入っています。完結している作品は最後まで続けて追えるのが強みで、連載中の作品は新刊を待ちながら長く付き合えます。『ヒストリエ』のように刊行の間隔が長く空いている作品もあるので、続きをすぐ読みたい人は各作品ページで状況を確かめてください。

歴史に詳しくなくても楽しめますか?+

楽しめる作品は多いです。『逃げ上手の若君』は濃いキャラのおかげで人物がすっと頭に入り、『アド・アストラ』は戦争だけでなく政治の動きまで物語として追えます。反対に『新九郎、奔る!』や『軍靴のバルツァー』は人間関係や国どうしの利権が入り組んでいるので、腰を据えて読むほうが向いています。

まとめ

舞台が古代ローマでも銀河でも、16作品に共通しているのは、劣勢の中で策を練り、仲間とともに前へ進む主人公の姿です。合戦の迫力を求めるのか、成り上がりの道のりを追いたいのか、知略の勝ち方を楽しみたいのかで、選ぶ一冊は変わってきます。キングダムで熱くなった気持ちのまま、次の戦場を探してみてください。

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