レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
なるたる の感想と評価(良いところ、悪いところ)
なるたる
著者: 鬼頭莫宏
連載: 月刊アフタヌーン
ジャンル: SF/サスペンス・ヒューマンドラマ/ダークファンタジー
評価: 8/10
あらすじ
小学6年生の玉依シイナは、夏休みに訪れた祖父母の島で海に溺れかけ、星の形をした不思議な生き物・ホシ丸に助けられる。ホシ丸は、子どもの心とつながって姿も力も自在に変える「竜の子」の一体だった。島から戻ったシイナは、同じく竜の子を連れた内気な少女・明や、竜の秘密を知る青年・鶴丸と出会い、少しずつ仲を深めていく。けれどその裏では、須藤直角が率いる「黒の子供会」が、竜の力で人の世をまるごと作り直そうと動いていた。親友を追いつめるいじめ、竜を兵器にしようとする国の思惑。明るいシイナの毎日に、逃げ場のない現実がじわじわと入り込んでくる。かわいい見た目の奥に、世界の終わりと始まりを抱えた終末ファンタジー!
読む前に確認したい相性
向いている人
- セカイ系や終末ものが好きで、かわいい絵柄から一転して重くなる物語を覚悟のうえで味わいたい人
- 曖昧なセリフの真意を考えたり、あちこちに散りばめられた伏線を読み終えてから回収したりするのが好きな人
- 頭を空っぽにする娯楽よりも、読み終えたあとに色々と考えこむ重い話にどっぷり浸かりたい人
向いていない人
- 友情や愛情が実を結ぶ明るいハッピーエンドを求めていて、救いのない結末を読むのがつらい人
- いじめや暴力、殺戮など残酷な描写や性的な場面が何度も続くと、物語に集中できなくなる人
- 物語が終盤で駆け足になる展開や、最後まで回収されない伏線にモヤモヤしてしまう人
良い感想・レビュー
- 元気いっぱいで少年漫画の主役みたいな女の子が、根拠もなく世界に選ばれる理不尽さにじわじわ侵されていく。呆然と立ち尽くしてこちらを見つめる少年少女の絵が、胸に突き刺さって痛い。
- 線の細いキャラに読めない展開、かわいさと残酷さが表裏一体の世界。まるで鋭利な刃物みたいで、読み終えたあとも傷痕がしっかり残る。今までにない漫画を探している人には、かなり推したい一作。
- 残酷なシーンばかり話題になりますが、面白さの芯は設定と伏線と結末にあると思います。セリフがわりと曖昧で初見ではつかみにくいものの、最後まで読んでから見返すと新しい発見があるのが楽しいです。
- 空しいときにふと読みたくなり、読み終えるとさらに空っぽになる。地球は人がいなくても回ると突きつけられて、かえって今日を生きる気持ちが少し楽になった。賛否ある結末も、きれいな終わり方だと思う。
- 暗い表情ばかり注目されがちだけど、明るく生き生きとした顔つきもよく描けている。父子家庭の言葉少ない暮らしにほっとする場面があり、床に座ってタバコを吸う父親なんか好きだった。
悪い感想・レビュー
- 子どもたちは間違っていても、彼らなりに精一杯考えている。ただ竜の子が世間に知れ渡ってからの軍事介入や人々の反応は、時間がなかったのか超早回し。同じ作者の別作品でまとめ直した感がある。
- 身内への過剰な依存、行き過ぎたいじめ、真面目な中学生の唐突な性的アプローチなど、女性目線だと引いてしまう場面が立て続けに出てきます。最終話でも回収されない伏線が多く、モヤモヤが残りました。
- ツンケンしているだけに見えた少年が、三人暮らしの間はいきいきとした表情を見せて魅力的だった。ただ、表現がドギツすぎた気がする。死ぬことでしか想いを示せなかったのかと考えてしまう。
- 前半は明るく前向きな主人公に救われていたのに、終盤は感情移入したキャラが救われないまま次々と凄惨な死を迎える。ほぼ鬱状態で読み進めるしかなく、しばらく底抜けに明るいアホな漫画しか読めそうにない。
- 鬱漫画と聞いていたとおりの内容でした。しっかり読めていないせいもあるかもしれませんが、後半はとくに鬱な出来事がただ並べられているだけに見えて、話の流れがつかめません。
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