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深夜に読むな!湯気まで旨いシズル感、腹が鳴る飯テログルメ漫画20選【10巻以上】

公開日:2026年09月03日更新日:2026年09月03日

深夜、布団の中でページをめくったのが運の尽きでした。気づけば靴を履いてコンビニへ向かっている。そんな危ない漫画ばかりを集めています。

湯気の立ち方、衣の割れ方、グラスにつく水滴。飯テロと呼ばれる作品は、絵の細部だけで舌の記憶を引っぱり出してきます。ラーメンや寿司みたいに一点集中で攻めてくるものもあれば、家庭の食卓や山頂の一杯でじわじわ効いてくるものも。

ここでは10巻以上続いた飯テロ漫画を20作そろえました。腹ぺこのまま開くかどうかは、ご自身の責任でどうぞ。

時間がない人向け結論:おすすめTOP3

  1. 1位:深夜食堂
  2. 2位:ワカコ酒
  3. 3位:忘却のサチコ
目次

選び方のポイント

  1. 1. 今夜どれが食べたいかで選ぶ

    ラーメン、寿司、居酒屋、家庭料理。飯テロと一口に言っても、腹に来る方向はまるで違います。食べたいものを先に決めてしまうと外しません。麺が恋しい夜なら『ラーメン大好き小泉さん』、酒をやりたい夜なら『ワカコ酒』というふうに、気分から逆算するのがいちばん早い選び方です。

  2. 2. 絵の描き込みの濃さで選ぶ

    同じ料理でも、描き手によって旨そうに見える度合いはずいぶん変わります。湯気や照りをみっちり描き込むタイプもあれば、線を減らして空気で食べさせるタイプもあります。絵だけで腹を鳴らされたいなら描き込みの濃い作品、寝る前にゆるく読みたいならあっさりした絵柄の作品が合います。

  3. 3. 物語で読むか、食べる場面で読むかを決める

    料理勝負で盛り上がる作品と、黙々と食べるだけの作品では、読むときに使う体力が違います。筋を追って熱くなりたい日は勝負もの、頭を空っぽにしたい日は一話完結の食べ歩きものが向いています。同じ飯テロでも、この選び方ひとつで読後感がかなり変わります。

  4. 4. 読む時間帯と空腹度に合わせる

    腹が減っている深夜に描き込みの濃い作品を開くと、まず耐えられません。夜更けなら人情や日常の比重が高いものを選んだほうが無難です。冷蔵庫がすぐそこにある休日の昼下がりなら、濃いものを遠慮なくどうぞ。作品の破壊力と自分の空腹度を突き合わせておくと被害が減ります。

20作品の比較表

順位作品名ジャンル完結評価
1深夜食堂深夜食堂人情ドラマ/グルメ連載中9/10
2ワカコ酒ワカコ酒日常/グルメ連載中8.5/10
3忘却のサチコ忘却のサチコ日常/コメディ/グルメ連載中8.7/10
4ラーメン大好き小泉さんラーメン大好き小泉さんコメディ/グルメ/学園連載中8.7/10
5食戟のソーマ食戟のソーマ料理・グルメ/学園バトル/学園連載中8.2/10
6将太の寿司将太の寿司少年漫画/料理漫画完結8.2/10
7ラーメン発見伝ラーメン発見伝青年漫画/料理・グルメ漫画連載中8.5/10
8らーめん再遊記らーめん再遊記ドラマ/職業/グルメ連載中8.7/10
9鉄鍋のジャン鉄鍋のジャンコメディ/グルメ/バトル完結8.6/10
10きのう何食べた?きのう何食べた?ヒューマンドラマ/日常系/料理連載中9.6/10
11山と食欲と私山と食欲と私アウトドア/日常/グルメ連載中8.9/10
12大使閣下の料理人大使閣下の料理人国際政治/料理・グルメ/青年マンガ/社会派完結7.9/10
13蒼太の包丁 銀座・板前修業日記蒼太の包丁 銀座・板前修業日記料理・グルメ/ヒューマンドラマ/青年マンガ完結7.8/10
14築地魚河岸三代目築地魚河岸三代目ヒューマンドラマ/グルメ連載中8.5/10
15ダンジョン飯ダンジョン飯ファンタジー/コメディ/グルメ完結9.7/10
16舞妓さんちのまかないさん舞妓さんちのまかないさん少年漫画/料理・グルメ/日常・ホームドラマ完結8.5/10
17焼いてるふたり焼いてるふたり日常/ラブコメ/グルメ連載中8.7/10
18信長のシェフ信長のシェフ歴史/グルメ完結8.6/10
19異世界居酒屋「のぶ」異世界居酒屋「のぶ」ファンタジー/日常/グルメ連載中9.1/10
20甘々と稲妻甘々と稲妻ヒューマンドラマ/日常/グルメ完結8.9/10
1

深夜食堂

深夜の路地裏、頼めば何でも作るめしやに集うワケあり客の人情オムニバス!

深夜食堂
作者
安倍夜郎
掲載誌
ビッグコミックオリジナル
ジャンル
人情ドラマ/グルメ
完結
連載中
評価
9/10

良い点

赤いウインナーや猫まんまといった気取らない一皿が、その人の来し方を引っぱり出してきます。十ページほどの短い話が出汁のきいたおでんみたいに沁みてきて、夜に読むと腹が鳴りました。ワケありの客が集まるあの店の引力にやられて、こんな店が近所に欲しいと本気で思います。

気になる点

料理そのものが旨そうに見える絵柄ではなく、そこに引っかかると入りづらいところがあります。巻数を重ねるほど話の畳み方が似てきて、夢に挫けて故郷へ帰る展開の繰り返しが目についてきます。一冊八百円を超える値段も、全巻そろえるとなると重くのしかかります。

こんな人におすすめ

料理と人生が静かに結びつく、一話完結で心に残る人情短編をしみじみ味わいたい人

こんな人には不向き

大きな事件や起伏を求め、淡々とした日常の構造を退屈に感じてしまう人

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2

ワカコ酒

「ぷしゅー」の吐息と共に、旨い酒と肴を求めて一人呑みを満喫する26歳OLの至福グルメコミック!

ワカコ酒
作者
新久千映
掲載誌
月刊コミックゼノン
ジャンル
日常/グルメ
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

唐揚げに冷えたビール、あん肝に熱燗。出てくる肴はどれも身近なものばかりで、酒との合わせ方のこだわりが読んでいて楽しいです。冷えたグラスの結露や料理の湯気まで描かれていて、晩酌のお供に開くと今夜もう一杯いきたくなります。

気になる点

店に入って飲んで「ぷしゅー」と漏らす流れが毎回同じで、まとめて読むとさすがに飽きがきます。客や店主との交流はほとんどなく、人情味のある居酒屋ものを期待すると肩透かしを食らいます。デフォルメの効いた絵柄なので、緻密な料理作画を求める人には物足りません。

こんな人におすすめ

仕事終わりに好きなペースで飲むおひとり様の一人飲み文化に、強い共感と解放感を覚える人

こんな人には不向き

毎回同じ展開が繰り返されるマンネリに飽きやすく、物語の大きな進展や人間ドラマを期待する人

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3

忘却のサチコ

婚約者に逃げられた編集者・幸子。彼女が選んだ立ち直る方法は……『旨いものを食べる』こと!?不器用な幸子が美食を求めて奔走する、爆笑グルメコメディ!

忘却のサチコ
作者
阿部潤
掲載誌
ビッグコミックスピリッツ
ジャンル
日常/コメディ/グルメ
完結
連載中
評価
8.7/10

良い点

サチコの食べっぷりが豪快で、隣で一緒に食べているような気分になります。一コマごとの表情の動きと料理の描き込みが濃く、真面目すぎるがゆえのシュールな独白にも笑えます。読み終えたあとに残る清々しさが心地いいです。

気になる点

独白と珍行動の積み重ねで進むので、落ち着いた心理描写を好むとテンポに置いていかれます。食べることに一途すぎて、仕事の話ももう少し見たくなる場面もありました。勢いで読ませる作りなので、疲れているときは脳のほうが先に参ります。

こんな人におすすめ

失恋の痛みを美食で忘れようとする主人公の豪快な食べっぷりと、丁寧な食の描写を楽しめる人

こんな人には不向き

落ち着いた心理描写やドラマチックな展開を好み、独白と食べるだけのシンプルな展開に物足りなさを感じる人

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4

ラーメン大好き小泉さん

クールな転校生・小泉さんの正体は、ガチのラーメンマニア!?実在の名店を巡る、飯テロ必至のグルメコメディ!

ラーメン大好き小泉さん
作者
鳴見なる
掲載誌
まんがライフSTORIA
ジャンル
コメディ/グルメ/学園
完結
連載中
評価
8.7/10

良い点

ラーメンの描写が実録すぎて、読み終えた足で深夜のラーメン屋へ走りました。クールな小泉さんが麺を前にしたときだけ見せる顔とのギャップがよく、実在の店がモデルなので聖地巡礼の気分でも読めます。スープの香りや麺のコシまで絵から伝わってきます。

気になる点

ひたすら食べる展開が続くので、重いドラマを求めると物足りません。ラーメンの解説が詳しくなる場面ではテンポが止まり、早く食べてほしくなることもあります。空腹時の破壊力が高すぎて、深夜には開けないという難点もあります。

こんな人におすすめ

実在の店舗をモデルにした本格的なラーメン描写で、読むだけで食欲が爆発するグルメ漫画を楽しみたい人

こんな人には不向き

食べ歩きシーンが主体でドラマ性や人間関係の掘り下げが薄い作風に、物語としての読み応えを求めてしまう人

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5

食戟のソーマ

定食屋育ちの少年が名門料理学校で挑む、旨そうな絵と泥くさい工夫の料理バトル

食戟のソーマ
作者
附田祐斗/佐伯俊/森崎友紀
掲載誌
週刊少年ジャンプ
ジャンル
料理・グルメ/学園バトル/学園
完結
連載中
評価
8.2/10

良い点

料理の絵がとにかく旨そうで、簡単なものは実際に作ってみられる本格さもあります。定食屋育ちの主人公がアイデアと泥くさい工夫でエリートを倒していく展開が熱く、「お粗末!」の決め台詞も格好いいです。仲間と競い合う空気は青春スポーツ漫画の熱さに近いものがあります。

気になる点

お色気リアクションの押しが強く、家族が近くにいると開きづらい場面があります。連隊食戟のあたりから対決の規模が膨らみ、包丁や道具に特殊能力が付く方向転換にはついていけなくなりました。終盤は駆け足で、勝敗の描写もあっさり流されます。

こんな人におすすめ

深夜に読むと危ないくらい料理の絵が旨そうな、飯テロ上等の料理バトル漫画を探している人

こんな人には不向き

周りに人がいると読みづらい大げさな食レポ演出が苦手で、じっくり料理そのものを味わいたい人

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6

将太の寿司

完結

父の店を守るため学校をやめた少年が、寿司ひとすじで日本一を目指す料理バトル

将太の寿司
作者
寺沢大介
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
少年漫画/料理漫画
完結
完結
評価
8.2/10

良い点

主人公がまっすぐで、応援せずにいられません。ネタ選び、目利き、捌き方、薬味、そして誰のために握るか。一つの対決に詰め込まれた密度が濃く、素人でも作る側から見た寿司の話として読めます。嫌がらせばかりだった兄弟子が好敵手に変わっていく流れもたまりません。

気になる点

先へ進むほど理屈っぽい説明が増えて、序盤に出てきた寿司のほうが旨そうに見えました。審査する側の絶賛が回を追うごとに大げさになり、そこまでかと逆に冷める瞬間もあります。調理の理屈に空想が混ざる場面や、進路や結婚をめぐる古い価値観にも、今読むと手が止まります。

こんな人におすすめ

勝ち負けがはっきり決まる料理バトルを、理屈は脇に置いたまま盛り上がって一気に読みたい人

こんな人には不向き

調理の説明に空想混じりの理論が入るのが受け入れられず、細かい矛盾が気になってしまう人

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7

ラーメン発見伝

ダメ社員が夜は屋台を引く。味だけでなく商売としてのラーメンを叩き込まれる青年グルメ漫画!

ラーメン発見伝
作者
河合単/久部緑郎
掲載誌
ビッグコミックスペリオール
ジャンル
青年漫画/料理・グルメ漫画
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

ラーメンの知識がゼロでも、読み終わる頃には麺やスープの見方が変わります。原価率や回転率、立地から接客まで踏み込むので、飲食に縁のない人でも仕事の話として読めます。敵役だった芹沢が師匠の顔を見せてくる関係の変わり方にも引き込まれます。

気になる点

クイズが出るたびに一杯を完食していくので、胃がもたないと突っ込みたくなります。理屈は立派なのに、茹で置きで回す店が繁盛するといった細部の実感がずれる場面もあります。初対面の店で大声を出す序盤の主人公は印象が悪く、携帯やパソコンの描写にも古さがにじみます。

こんな人におすすめ

味の追求だけでなく、原価や回転率まで踏み込む商売の話として料理漫画をじっくり読みたい人

こんな人には不向き

専門的な解説が長く続くと話の流れが止まると感じてしまい、理屈より勢いで進む展開を好む人

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8

らーめん再遊記

かつてのカリスマ職人・芹沢が、中年の危機に直面しながらも現代のラーメン業界の闇と真実に切り込んでいくビジネスグルメドラマ!

らーめん再遊記
作者
河合単/久部緑郎
掲載誌
ビッグコミックスペリオール
ジャンル
ドラマ/職業/グルメ
完結
連載中
評価
8.7/10

良い点

あのカリスマだった芹沢が、老いや情熱の枯れに悩む姿は人間くさく、同じ年代なら刺さります。ネット社会に振り回される業界への皮肉と見方が相変わらず鋭く、商売として成り立つかという冷たい視点も健在です。サウナ好きやプロレス好きという新しい一面も面白いところ。

気になる点

『ラーメン発見伝』のようなまっすぐな熱血勝負を期待すると、内省に寄った内容に戸惑います。調理の場面より芹沢の独り言が長い回もあり、話は動きが少なめです。かつての冷酷で完璧な悪役像を愛していた人には、普通のおじさん化した姿が寂しく映るかもしれません。

こんな人におすすめ

かつての名手が老いや情熱の枯れに悩む姿に共感したい人

こんな人には不向き

熱血と真剣勝負、まっすぐ上を目指すラーメン職人の話を期待する人

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9

鉄鍋のジャン

完結

悪人面で手段を選ばない少年料理人が、『料理は勝負』を掲げて強敵に挑むダークヒーロー中華バトル

鉄鍋のジャン
作者
おやまけいこ/西条真二
掲載誌
週刊少年チャンピオン
ジャンル
コメディ/グルメ/バトル
完結
完結
評価
8.6/10

良い点

傲慢な態度は最後まで直らないのに、鳩の血のデザートひとつ取っても手の掛け方が尋常ではありません。相手の弱点を突き、妨害も駆け引きも全部あり。『料理は勝負』の一言が画面にそのまま出ています。しくじって泣いたり仲間と夜に語り合ったりする素顔もずるく、読むたび腹が減ります。

気になる点

決勝のゲテモノ勝負はきつく、ミミズはまだしもトンボやゲンゴロウまで出てくると食欲が失せます。ジャンを育てた祖父の暴言と暴力もひどく、読み進めるほど本人が毒親の被害者に見えてきます。正面から勝てるのに卑劣な手を使う勝ち方も、好みが分かれるところです。

こんな人におすすめ

味比べだけでなく、弱点を突き妨害も辞さない手段を選ばない料理バトルにしびれたい人

こんな人には不向き

昆虫食まで平然と飛び出す、見た目からきついゲテモノ料理の描写がどうにも苦手な人

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10

きのう何食べた?

美味しい手料理と、大切な人と過ごす日常。シロさんとケンジが贈る、温かくてシビアな2LDKライフ!

きのう何食べた?
作者
よしながふみ
掲載誌
モーニング
ジャンル
ヒューマンドラマ/日常系/料理
完結
連載中
評価
9.6/10

良い点

よしながふみの描く料理がとにかく旨そうで、真似して定番になったレシピもあります。喧嘩をしても最後は食卓で心が通う二人の関係がよく、一コマからシロさんの几帳面さやケンジの優しさが伝わってきます。社会の壁や親との関係からも逃げずに描かれています。

気になる点

大きな山場を求めていると、穏やかすぎるテンポに物足りなさが残ります。レシピがかなり詳しい分、二人のロマンスや過去の回想をもっと見たくなりました。理想化された日常に寄りすぎていると感じる瞬間もあり、泥くさい厳しさが欲しくなることもあります。

こんな人におすすめ

丁寧に作られた家庭料理と、ゲイカップルの等身大の日常が温かく共存する作品に癒やされたい人

こんな人には不向き

ゲイカップルの日常生活とパートナーシップの描写に、抵抗感や違和感を覚える人

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11

山と食欲と私

単独登山女子・日々野鮎美。頂上で味わう絶品『山ごはん』と大自然の魅力を描く、心もお腹も満たされるアウトドア・グルメ漫画!

山と食欲と私
作者
信濃川日出雄
掲載誌
くらげバンチ
ジャンル
アウトドア/日常/グルメ
完結
連載中
評価
8.9/10

良い点

山頂で鮎美が食べるご飯が旨そうで、一緒に登っている気分になります。山の景色や装備の描写も丁寧で、一コマごとに登山の空気が流れ込んできます。読み終えたあとの清々しさが強く、腹が減るのと同時に山へ行きたくなりました。

気になる点

とにかく腹が減るので、ダイエット中には向きません。食欲方面の妄想へ寄る回もあって、純粋な登山の技術解説をもっと読みたくなりました。雰囲気とうまそうな食事で読ませる面が強いぶん、そのノリに乗れないと置いていかれます。

こんな人におすすめ

登山中に山頂で食べる料理の美味しさと、山の景色・自然の空気感を一緒に体感したい人

こんな人には不向き

山の美味しそうな料理描写が強力な飯テロになりやすく、ダイエット中や空腹時に読むのが辛い人

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12

大使閣下の料理人

完結

高級食材の乏しいベトナムの地で、皿に込めたメッセージが国と国のこじれをほどく食卓外交の物語。

大使閣下の料理人
作者
西村ミツル/かわすみひろし
掲載誌
モーニング
ジャンル
国際政治/料理・グルメ/青年マンガ/社会派
完結
完結
評価
7.9/10

良い点

料理漫画のつもりで開くと、国の文化も政治も歴史もまとめて頭に入ってきます。公邸料理人という仕事を初めて知って、調べたくなりました。料理が取り持つ仲というテーマが最後までぶれず、青パパイアのサラダにつられて店を探しに行きたくなるほど、一皿一皿が旨そうに描かれています。

気になる点

助手の女性まわりの恋愛めいた描写が引っかかり、妻子を気遣いながら流されかける主人公にもいらついてしまいます。料理漫画として読むと、出てくる皿に食べたい気持ちがわかず、腹が鳴る場面はほとんどありません。誰も傷つかない形にまとまりすぎていて、展開に驚きが少ないのも惜しいです。

こんな人におすすめ

食べ物の話で終わらず、国の歴史や文化まで一緒に学べる外交ものの料理漫画を探している人

こんな人には不向き

家庭のある主人公が異性の同僚と揺れる、きわどい関係の描写が出てくるだけで冷めてしまう人

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13

蒼太の包丁 銀座・板前修業日記

完結

銀座の老舗料亭で追い回しから始まる、心を伝える料理を信じた若き板前の修業日記。

蒼太の包丁 銀座・板前修業日記
作者
本庄敬/末田雄一郎
掲載誌
週刊漫画サンデー
ジャンル
料理・グルメ/ヒューマンドラマ/青年マンガ
完結
完結
評価
7.8/10

良い点

調理場の空気や段取りが手を抜かずに描かれていて、料理人という生き物の姿がそのまま伝わってきます。足の引っ張り合いのような嫌な場面がほとんどなく、穏やかな主人公がつくる厨房の空気に肩の力が抜けます。白黒でも料理と食材がきれいで、一話ごとにきちんとまとまります。

気になる点

積み上げてきた修業の日々が終盤で崩れる流れに、締めくくりの雑さを感じました。中年から上の男たちが同じ顔に見えてしまい、誰が誰だか分からなくなる場面もあります。肝心の料理が旨そうに伝わってこないのも惜しく、恋愛の線は宙ぶらりんのまま閉じます。

こんな人におすすめ

勝ち負けを競う料理対決より、一皿に込めた思いが人の心をほどく話をゆっくり味わいたい人

こんな人には不向き

派手な調理バトルやどんでん返しを求めていて、一話完結の穏やかな人情話では物足りない人

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14

築地魚河岸三代目

魚を知らない元銀行員が築地の仲卸三代目として、人と魚に育てられていく物語。

築地魚河岸三代目
作者
はしもとみつお/鍋島雅治/大石けんいち/九和かずと
掲載誌
ビッグコミック
ジャンル
ヒューマンドラマ/グルメ
完結
連載中
評価
8.5/10

良い点

魚がとにかく旨そうで、読んでいると腹が鳴ります。牡蠣が育った場所の距離で生食用と加熱用に分かれる話など、知らなかった魚の知識が素人目線の主人公と一緒に頭へ入ってきます。市場の活気そのものに触れた気分になり、出てくる人がみんな生きています。

気になる点

素人のはずの主人公が味覚だけ急に一流だったり、周りが都合よく手を貸したりと、展開の甘さが引っかかります。事件が起きて知識と機転で片づける型がほぼ毎回続くので、まとめて読むと飽きがきます。人物の顔に癖があり、台詞が説教くさく響く場面もありました。

こんな人におすすめ

魚料理の絵を眺めているだけでお腹が鳴ってしまう、うまそうな食べ物の描写にめっぽう弱い人

こんな人には不向き

毎回きっちり型の決まった一話完結より、先の読めない長い筋書きにぐいぐい引っぱられたい人

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15

ダンジョン飯

完結

妹を救うため迷宮を進むライオス一行。食糧不足を解決するのは――モンスター!?斬新すぎるグルメファンタジー!

ダンジョン飯
作者
九井諒子
掲載誌
ハルタ
ジャンル
ファンタジー/コメディ/グルメ
完結
完結
評価
9.7/10

良い点

調理が戦闘や探索と地続きの攻略になっていて、可食部があると分かった瞬間の妙な感動がたまりません。ダンジョンの食糧事情という盲点を突かれ、魔物の生態まで頭に入ってきます。食事をして幸せそうな絵がよく、読んでいるとこちらの腹も減ってきます。

気になる点

魔物料理は味が想像できず再現もできないので、そこで一巻から先へ進めなくなることもあります。妹を救うという目的がおまけに見えるほど食への熱が強く、ライオスの振る舞いに引く瞬間もありました。一巻あたりの絵は荒削りで、そこも好みが分かれます。

こんな人におすすめ

魔物を狩って調理することがそのままダンジョン攻略になる、唯一無二の発想の異世界グルメ冒険を楽しみたい人

こんな人には不向き

魔物料理は実際に食べてみたいと思えないジャンルで、リアルな食の再現を楽しむグルメ漫画を求める人

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16

舞妓さんちのまかないさん

完結

舞妓を支えるまかないさんの、京都の台所から届く優しい日常譚!

舞妓さんちのまかないさん
作者
小山愛子
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
少年漫画/料理・グルメ/日常・ホームドラマ
完結
完結
評価
8.5/10

良い点

キヨが作る料理はどれも派手さがないのに旨そうで、読むたび心がほどけていきます。夢を諦めたキヨが台所からすーちゃんを支える関係が尊く、お座敷でのきらびやかな姿とご飯を食べる素の表情のギャップも愛らしいです。嫌な人が一人も出てこないのも救いになります。

気になる点

巻数を重ねるわりに三人の関係が動かず、ワンパターンさを感じる部分があります。未成年が学校にも通わず働く制度の背景を思うと、すべてを美しく描く姿勢に少しモヤモヤします。キヨの心境の変化もすんなり描かれすぎていて、人間らしい葛藤の手ごたえは薄めです。

こんな人におすすめ

台所で誰かを支えるまかないさんの静かな献身に、じんわり癒されたい人

こんな人には不向き

巻数を重ねても大きな進展が少なく、ストーリーのワンパターンさを退屈に感じそうな人

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17

焼いてるふたり

交際0日で結婚!?浜松を舞台に、週末BBQを通して愛を深める新婚カップルのスローライフ・ラブコメディ。美味しそうな料理と二人の『尊さ』に癒やされる一冊。

焼いてるふたり
作者
ハナツカシオリ
掲載誌
モーニング
ジャンル
日常/ラブコメ/グルメ
完結
連載中
評価
8.7/10

良い点

BBQ料理の描写が濃く、読んでいるとお腹が空いてきます。健太と千尋の距離が一歩ずつ縮まっていく過程が丁寧で、見守っているだけで幸せな気分になります。レシピとしても使える情報が多く、キャンプへ行きたくなりました。

気になる点

大きな事件も劇的なトラブルも一切起きないので、起伏を求めると淡々としすぎに映ります。二人の非の打ち所がない関係が眩しく、ある種のファンタジーとして読む必要があります。週末に会ってBBQをする型が固定されていて、長く読むとマンネリを感じる時期もありました。

こんな人におすすめ

新婚夫婦が週末にバーベキューをする、贅沢なまでにシンプルで甘くて美味しい日常に癒やされたい人

こんな人には不向き

大きな事件も劇的な起伏もなく穏やかに積み重なる日常に、物語としての読み応えを求めてしまう人

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18

信長のシェフ

完結

戦国時代にタイムスリップした料理人が、織田信長の胃袋を掴み歴史を動かす!

信長のシェフ
作者
西村ミツル/梶川卓郎
掲載誌
週刊漫画TIMES
ジャンル
歴史/グルメ
完結
完結
評価
8.6/10

良い点

ケンが出す現代の料理に、戦国の人たちが見せる顔がいちいち旨そうです。飯テロの濃さに腹が鳴りっぱなしで、「ケンを呼べ」の一言に信頼がこもる信長にも惚れました。明智光秀も武田勝頼も、ケンの目を通すと血の通った一人の男として立ち上がってきます。

気になる点

料理の味だけで戦が止まり大名が考えを変える展開が何度も続き、万能すぎる設定が中盤から重荷になってきます。現代人が増えて話が込み入るにつれ、料理で信長の胃袋をつかむ素朴な面白さは薄れました。タイムスリップの謎も最後まで明かされないまま終わります。

こんな人におすすめ

現代の料理が歴史を動かしていくという、斬新な発想のタイムスリップ時代劇にワクワクしながら読みたい人

こんな人には不向き

途中から増えていく政治や戦の描写より、料理そのものを楽しむ純粋なエピソードを中心に求めている人

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19

異世界居酒屋「のぶ」

異世界の古都に繋がったのは、日本の居酒屋!?絶品和食で胃袋を掴むグルメファンタジー!

異世界居酒屋「のぶ」
作者
ヴァージニア二等兵/蝉川夏哉/転
掲載誌
ヤングエース
ジャンル
ファンタジー/日常/グルメ
完結
連載中
評価
9.1/10

良い点

キンキンに冷えた生ビールと出汁の染みたおでんを、異世界の衛兵が涙を流して絶賛します。衣がサクサクの唐揚げや湯気の立つ湯豆腐のシズル感がすさまじく、読んでいるだけで居酒屋へ走りたくなりました。一杯の温かい料理で偏屈な徴税官や貴族の頑なな心がほどけていく人間ドラマも効きます。

気になる点

客が来て珍しい和食を食べてリアクションして終わる型が二十巻以上続くので、一気に読むと中だるみします。食材や酒のペアリングの解説が多く、理屈っぽく感じる回もありました。現地の人が一度食べただけで手放しに絶賛するノリには、少し冷めてしまいます。

こんな人におすすめ

一杯の料理で頑なな心がほどける、心温まる人間ドラマに癒されたい人

こんな人には不向き

毎回似た来店パターンが続くとマンネリに感じてしまう人

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20

甘々と稲妻

完結

妻を亡くした数学教師が、愛娘と教え子と共に料理を通じて絆を深めていく、心温まる食卓ドラマ!

甘々と稲妻
作者
雨隠ギド
掲載誌
月刊アクション
ジャンル
ヒューマンドラマ/日常/グルメ
完結
完結
評価
8.9/10

良い点

つむぎの無邪気な反応と、料理を食べたときの輝く笑顔に毎話心が洗われます。誰かと一緒に食べるごはんの尊さが丁寧に描かれ、料理の手順も分かりやすいので自分でも作ってあげたくなります。雨隠ギドの柔らかくて温かい絵のタッチが、作品の空気にぴたりと合っています。

気になる点

レシピは家庭的でシンプルなので、専門的なグルメ漫画を期待すると物足りなさが残ります。テンポがゆったりしていて、刺激的な展開や大きな事件を求めると退屈に映ります。教師と教え子という関係の設定に、今の感覚だとハラハラする瞬間もありました。

こんな人におすすめ

子どもの無邪気さや食卓の笑顔に心を洗われたい人

こんな人には不向き

プロが作るような本格的な料理や、手の込んだレシピを求める人

甘々と稲妻の詳細レビューを見る →

目的別のおすすめ

よくある質問

漫画なのに、どうしてここまで食欲を刺激されるのですか?

湯気の流れ、衣の割れ目、グラスにつく水滴。飯テロと呼ばれる作品は、こうした細部を執念深く描きます。白黒の紙面でも、記憶にある味や匂いが引っぱり出されるので、写真より効くことすらあります。食べる側の表情の描き方も大きく、旨そうに頬張る顔を眺めているだけで腹が鳴ってきます。

深夜に読んでも大丈夫でしょうか?

正直、おすすめしません。空きっ腹に描き込みの濃い絵はよく効きます。どうしても読むなら、湯を沸かしておくくらいの備えはあったほうがいいです。私は何度か深夜のラーメン屋に負けました。

料理をしない人でも楽しめますか?

むしろ作らない人のほうが気楽に読めます。ここに並ぶ20作の半分近くは、作る側ではなく食べる側の話です。『ワカコ酒』や『深夜食堂』のように注文して味わうだけの作品もあれば、『食戟のソーマ』や『鉄鍋のジャン』のように勝負ごととして追える作品もあります。レシピを追わなくても腹は十分に減ります。

10巻以上ある作品ばかりですが、途中の巻から読んでも平気ですか?

一話完結の作りが多いので、気になった巻から入っても筋を見失いません。ただし修業ものや料理勝負ものは主人公の腕前が積み上がっていくため、1巻から追ったほうが盛り上がります。迷ったら短編の集まりに近いタイプから手をつけるのが安全です。

連載中の作品も入っていますか?

完結済みと連載中、どちらも入れています。最後まで一気に読み切りたいなら『ダンジョン飯』や『信長のシェフ』のように結末まで出そろった作品、これからじっくり付き合いたいなら連載中の作品を選んでください。

まとめ

料理勝負で熱くなるものから、黙って一杯すするだけのものまで、20作の顔ぶれはずいぶんばらけました。それでも「食べる」の一点で腹を掴んでくるところは同じです。今夜の気分に近い一作から手を伸ばしてみてください。冷蔵庫の中身だけは、先に確かめておいたほうがいいと思います。